<23>見学会2
こんばんは。
「ここからは自由行動になります。お子様たちはお好きなように学園内を見学していただいて結構です。保護者の皆様はこちらのお部屋でこの学園についての説明をもう少し詳しくお話ししようと思いますので残っていただくようお願いします。」
おお〜、やった!見ている中で行ってみたいところあったんだよね〜。しかも
(一人で行動できるし!)
えっと、みなさん勘違いだけはしないでくださいね?別に莉栗が嫌いって訳ではなくてですねただ自由に動きたいだけですからね!!
「美麗、莉栗、来年から通うことになる学園だよ。しっかりと自分の目で見ておいで。」
「「はい。」」
「今回の見学会は他のご家庭の方たちもいらっしゃっております。少しずつ時間帯をずらしてのご案内になっておりますのでご承知を。」
「わかりました。」
「それでは保護者の方はこちらにどうぞ」
さて、お父様もいなくなった事だし...
「よし!自由に見るぞ〜!!」
一人行動のスペシャリストのこの私にかかれば有意義な時間を送れることをお約束しましょう!!
(よーし、行くか!)
そう決意して一歩を踏み出そうとした瞬間、
「どこに一人で行くつもりなのかな?レイさん?」
「えっt?」
突然後ろから莉栗の声が聞こえた気が...
「えっ?じゃないでしょ?質問に答えて」
今、私絶対に変な振り向き方した気がする。首が一瞬錆びた機械みたいな動きになったもん。
(正直に言っても大丈夫かな...?)
「まさか一人で行動しようとか思ってなんかないよね?もしそうなら...ね?」
(いっ、言えない。もし言ったら...
『そっか、レイは僕のお願いを今以上に叶えてくれるんだ〜。ならしょうがないね。一緒に回ろうか。』
ってことになってもっと大変なことになりそう...。)
うまく切り抜けなくては!!
「そんなことないよ。ただ、」
「ただ、何?」
(どっどうしよう...そうだ!)
「お手洗いに行きたいだけ、流石に人に言うのは恥ずかしいでしょ?」
流石に莉栗でもついていくなんてことは言ってこないだろう。しかもなんか申し訳なさそうにしてるし...。
「そっか、なら済んだら一緒に回ろうね?」
「もっ、もちろんだよ。私のようが済むまでここで待っててくれる?」
「うん、行ってらしゃい。」
「行ってきます。」
(よし!うまく切り抜けた。早くここから立ち去ろう)
莉栗には悪いけどさっき別にトイレが終わったらとは言ってないから私は逃げるつもり。
なんか早歩きでトイレに向かう私の背中に視線を感じるけど私の自由な時間のためだ。致し方がない。
(すまん、莉栗)
こうして私は自由時間を一人で過ごすために莉栗から逃げたのだった。




