11話
しばらく堀り続けたが、壁は地中深くに埋まっており壁の根本には辿りつく様子はなかった。
僕らの推理は間違っていたのか。
掘り進めていく毎に間違っていたのではないか?
そんな思いが込み上げて掘る作業の邪魔をしていた。
「違うかもしれないな。」
直樹さんの方に僕は顔を向けた。
「そうかも知れません。でも、もう少し掘らせてください。」
「何か気になることがあるのかい?」
「何かある気がするんです。」
「そうか、何もなければ次を考えないといけないな。」
特に根拠なんてなかった。でも何かある気がしていた。
この下に何か。
僕は必死に堀り進めた。
何もないかもしれない土をひたすら。
ガシガシ
微かに白い何かが見え始めた。
「何かがある。」
その白は僕らの希望を失わせる
白だった。
「そんな・・・。」
沙紀がその白を見つめて言った。
「くそ。なんなんだよ。ここは!」
蓮はその言葉で空気を殴りつけた。
直樹さんは白い物体を見ていた。
それは、壁と同じ色をしていた。
「下も壁と同じか。」
僕は考えていた。
なぜ壁と同じなのかと。意味がないかもしれない。
しかし、これも何か意味がある可能性もある。
壁と地面が同じ。箱型のような作りになっている
可能性がある。
空も作りものだとしたら。
箱と空に隙間があり、そこから出るしかないように思える。
もう一つ出る方法は、死ぬことか。
死ぬと姿が消えて、存在がなくなる。
何か見逃しているのか?
何かが頭に引っかかるけど、
出てこない。
「みんな、壁にかかれた文字を探そう。あと一つあれば何か解けそうな気がする。」
僕はできる限り力強く言った。
「なら、行くしかないな。」
蓮は僕の目を見てそう言った。




