昭和26年
14
おばあちゃんが言っていた。時の旅人について行ってはいけない。その言葉が……今でも消えない。
『キキ、ここどこ?』
『戦後。昭和26年だよ~!』
毎回、キキを探す所からスタートにうんざり。ここは昔の市場?戦時中の闇市みたい。ここはずいぶん人が沢山いるな~。
『まずい事になった。』
『どうしたの?』
『油性ペン、無くした。』
はぁ?だから何?
『星が繋げないよ!星を繋がないと他の時代に行けないよ~!』
『はぁ……?また~?……じゃあ、また自力で出会わなきゃいけないの?』
ふざけんなよ~!?
『マジックペンなんてどれでもいいでしょ?他に何かないの?』
仕方がない。何か代用できる物を探そう。…………ここで?難しいなぁ……。
『この時代にあるのかなぁ?………マジックインキは28年発売なんだって~』
『今何年?』
『26年』
はぁ?あと2年どうするの?!たかがペン一本に2年待つの?!しかも、その情報どこから?何情報?
『次の時代は必ずあるから、今回は我慢してよ!』
『やっぱり……おばあちゃんの言ってた事は本当だ。』
我慢ばっかり。イライラする。
『時の旅人について行ってはいけないって……こうゆう事だったんだね?』
『おっちょこちょいだから注意しろって事だね!そうゆう事ね!』
『いや……そうゆう事じゃないんじゃないかな?』
不満も言わなきゃやってけないよ。
「君、ここの時代の人じゃないね?」
「え…………?」
後ろには、見知らぬ男の人が立っていた。もう今回も言うけど……誰?初対面で言うのも何だけど…………すっごい胡散臭い。ヒモっぽい。ダメ男感半端ない。ディスってないよ?ただのぱっと見の感想。
「珍しいね。君は時の旅人じゃないの?」
そうだけど、だから何?
「あの、どちら様ですか?私はキヨですか?」
「はあ?君、キヨって言うの?俺は安西望。時の旅人だよ。」
キキと同じ、時の旅人……。
「さっきから油性ペンがないとか言ってたけど、もしかして、これの事?」
安西って人が、胸ポケットからペンを出して見せた。
「あ!それ!」
「これ、どうするの?」
「どうするって……星を繋ぐけど……」
え……?どうしてそんな事聞くの?
「星を繋ぐって何?」
『ララ、今すぐその人から離れて。』
「だって、星を繋がないと次の時代に行けないんでしょ?」
「はぁ?」
『今どこ?早くその人から離れてって!!今すぐだよ!!』
私はどうしていいかわからなかった。キキは離れろって言うけど、もっと詳しく話が聞きたい。
だって、キキだって時の旅人だし、ついて来たけど、別に問題なかったし。私は安西について行く事にした。




