第四百五十二話 鉄壁剛腕! 気功対処!
「石の壁にまともにぶつかったろう」
「鋼鉄に当たった痛さだが、身体はもってるなどうにか」
ヒョウは元気そうな顔つきをしいった。
元気だと思わせるためのフェイクだった。
しかし、それもすぐにライト先生は見抜いていた。
「ダメですよ、ヒョウさん、それ」
「ぐぅ、つぅ」
「やはりですね、あばら折れてますよ」
ライト先生はヒョウのあばらを折れていると察知し、軽く押したのだ。
ヒョウが苦悶声をあげて、痛そうな顔つきをした。
ファイがライト先生とヒョウの前にたちはだかった。
攻撃をさせないように壁になったのだ。
セイクが近づいてきている。
ボンたちもだ。
そして、後ろを振り返り、ファイは言った。
「ライト先生あとは頼む」
「はい」
「俺が奴を引き付ける」
「我もいるぞ」
「二人でかかるか」
いうと、ファイとセイクが顔を見合わせた。
仮にも二人とも魔剣士だった。
力量的には少しの違いがあれど、魔の力が使えた。
セイクはニコリ笑いながらいった。
「お前と二人で戦うのは初めてかもな」
そのときだった。
脇から例の影の怪物が現れた。
「ぎゃがあああぁ」
黒い竜は大きな咆哮を上げた。
ファイたちの表情が一瞬曇った。
対処することを考えていたのだ。
数が多いと厄介だったからだ。
「黒い竜だ、くそ、奴の懐に入りさえすれば」
「邪魔だな、我がいけばいいが、戦力を削がれるな」
セイクが言ったそのときだった。
言い寄ってくるものがいた。胸をポンと叩いている。
「おいどんと、レーに任せるどんよ」
「ボン」
「この黒い竜は力や魔力は強いドンが、みんなのみてると、影というだけどん。光を出せば、おいどんたち
だけでも対処できるドンよ」
ボンはいつになく、真剣な顔つきだった。
ボン自身も影といえど力が強いのも知っている。一歩間違えれば死ぬ可能性もある。
緊迫感が犇めく。
危険を顧みずだった。
ファイがボンをみながら言った。
「すまない」
「いいってことどん、そうれ!」
そういった矢先だった。
「閃光弾」
DWONNNNNN!
閃光弾が炸裂し、光が立ち綻んだ。
しかもそれは結構な広範囲だった。
「すごい、なんて光だ、眩しい」
ファイが驚いた表情でいった。
「黒い竜が消えた。よし、ボン頼んだぞ」
「任せろドン」
ボンはまた高飛車的な口調でいった。
ファイがセイクを一瞥し、言葉を紡いだ。
「ようし、セイクさん、攻撃を仕掛けるぞ、俺たちで」
「ヒョウ殿が治るまでは時間を稼ぎたいものだな」
「いくぞ、石竜!」
「やらぁあ、ガラド、こっちだ」
ファイたちの攻防が始まった。
☆☆
こんな時間帯に更新してすみません。
みてくださってありがとうございます。
これからもファイを応援してくださいね。
読み物としてがんばっていくのでブックマークなどしていただけるとうれしいです。
まだまだ物語は続きます。
終わらないので心配なく。
作者のライフワークみたいになってます。
どんな時間帯もみてくだっている読者様にはほんとに一番感謝です。
作者ちゃんと毎日みてます。
またお会いしましょう。




