第百十六話 ザラディア山脈降下
エリューの話を聞き、一行は、猫テージの中で一夜を明かし、早朝、すぐにその場を後にしていた。
そして、険しい山道を歩きで切り抜け、ザラディア山脈の峠を越し、三日歩き続けた。向こう側が見えるところまで、やっとのことで来ることができた。
その山脈の向こうにはとんでもない機械の山で出来た街があった。
蒸気や、煙が立ち上っていた。
ファイが山脈の見晴らしのいいところから手で太陽光を隠し、街を見下ろした。
「ふぅ、あれが、機工都市バルトカムじゃねーのか」
「三日間、歩きっぱなし疲れました」
「仕方ないだろ、エリュー、空を飛んでいけば、魔力をフォライーに感知される」
「はい、そうでしたね、キュラ様」
キュラの横やりに、エリューは笑顔で答えた。確かに三日歩きっぱなしは誰でも疲れる。エリューは魔法は達者だが、体力的には普通の人間だった。
キュラがニコリと愛想笑いをした。
エリューが再びボンの方を向いて語りだした。
「でも、ボンちゃんの宿屋があったからよかったですね。夜は結界の中で安心して、全員寝れましたし」
「そうだぜ、猫助、お前のお陰だ」
ファイが冗談げにボンの方に振り返り、手を返した。
ボンは旋毛を曲げて、続けざまにいった。
「ねこすけ、じゃないどん、ボンて名前があるドンよ」
「しかし、凄い街だな、機械であふれてるぞ、遠くからでもみえるな」
ヒョウが珍しく街をみて感心したように言う。確かに誰が見ても無数の機械でできている街並みは壮大だった。
そのときだった。ヒョウの後ろにいたウィードが話し出した。
「皆さん、もうザラディア山脈はほぼ越しました。ここからは僕の国、エトワル帝国領内です。デッドラインの瘴気が薄れたものの、気を付けて下さい。フォライーがどこで狙っているかわかりません」
「へッ、了解だぜ、ウィード様」
ファイが相槌を打った。
いうと、キュラが先陣を切って、皆の前にいき、皆の方に踵を返し言葉を紡いだ。
「よし、山を下りて、バルトカムで休息するとしよう。昼頃にはつくだろ」
「やったわぁ、ホテルのふかふかのベッドで寝れるよぉ、ファイ」
「て、おい、ほっぺに抱き着くなって」
ニミュエがファイのほっぺに抱き着き軽くキスをした。
ファイは妖精といえど、照れた。
後ろの方でこれをみていた、エリューが少しムッとした表情をした。
キュラがニコリと笑いファイたちの方を向いた。
「ファイ、行くぞ、後れを取るな」
「了解だ、ニミュエ、肩に乗れよ、いこうぜ」
「うん」
ニミュエがいうと、皆は歩を進め、ザラディア山脈を後にした。
☆☆
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