第三百六十五話 闘気士
「奴さんが増えてる」
「切った脚が再生し、残った脚からは小蜘蛛になっているぞ」
「なぜ」
ヒョウの言葉にレイがはっとし、剣を落とした。
「蜘蛛同士の生態でしょうね」
エリューが鋭い考察を述べた。
観察力が高いのもずば抜けていた。
何かを考えているようにも見えた。
ボンとニミュエがファイに抱き着いてかがみこんだ。
怖さがにじみ出ている。
「こわいどん」「やーこわい、ファイ」
「お前ら、大丈夫だ、俺が何とかしてやる」
「ニミュエ、ボン、俺の後ろから離れるなよ」
「頼むドン」「うん」
ファイは二人の盾になった。
後方支援を担っていた。
ファイの目利きでライト先生とセイクも二人を守ることに徹してくれていた。
ニミュエがいれば、万が一この場にいるものの魔法力がすべてなくなっても回復の見込みはあった。毒が
強くてもライト先生がいる。
気休めになる強みはあったのだ。
ヒョウが鋭い目つきで剣を構えながらいった。
「多い、二、三十に、小蜘蛛を含めるとなっているな」
「気を付けて、奴らは牙に毒をもっているはずです」
「毒だと」
レイティスの考察した言葉にヒョウは顔をゆがめた。
「噛まれるとお陀仏ってわけか」
ファイが続けていった。
近くにいたレギンが胸の前で拳を鳴らした。
「腕が鳴るぜ、坊主、いっちょかますか」
「おう、おっさん」
「あなた方は、怖くないのですか」
「なにがだ」
「一歩間違えれば死ぬんですよ」
「レイ様、俺たちは信念をもって戦ってるんだ。理性がある。みんな、曲がったことが嫌いんだ」
ファイのその言葉にみな目線を送ってうなずいた。
レイは自身の家臣にしたいくらいの面持ちだった。
感心しきっていた。
そして続けてファイはいった。
「俺たちの誰かがやらなければ、誰かが死ぬ。怖いなんて二の次だ」
「そうですか、あなた方の心意気には負けますね」
少し微笑むと、レイは剣を構えた。
地獄蜘蛛との戦闘がまた始まった。
巨体の上にスピードが高く、森の中であり木があり、隠れ蓑にはなるが、攻撃もしづらいというデメリッ
トもあったのだ。
☆☆
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