第三百四十五話 獣の弱点
ファイたちは魔族が退いてから、キュラたちがいる薬屋に一旦、帰って、ヒョウの治療を続けていた。
エリューがずっと回復魔法をかけていた。
骨がかなりやられていたのだ。
エリューがふうと吐息をだし、額の汗を拭った。
「はい、もう治りましたよ」
エリューはにこにこ軽快に明るい口調でいった。
ヒョウに笑みがこぼれた。
「すまない」
「いいですよ別に気にしなくても。仲間ですし」
その言葉に、薬屋にいた者たちに微笑みが生まれた。
姫様が統率をして、魔族に対抗している、組織のようなものだ。
便宜上は国の部隊だった。
ファイたちはフリーランスに行動するのは近いものがあるが。
エリューは一呼吸置き話し出した。
「もう動かせるはずです」
エリューの言葉を聞くと、ヒョウはおもむろに腕を動かしだした。
骨が再生されちゃんと動くようだった。
「大丈夫そうだ、力も入る」
「完治ですね、アザレ副将軍とレイティスさんは大丈夫なのですか」
エリューはいうと、少し離れたところにいた二人をみた。
二人はベッドに腰かけていた。
周りに何人かいた。
ファイがそれを察しいった。
「エリュー、大丈夫だ、副将軍様も傷が塞がり完治している」
その言った矢先、レギンが割って入ってきた。
「だが、嬢ちゃんの魔法はいつもすごいな。折れた骨まで元通りになるのか」
いうと、レギンは愛嬌をこめてエリューの背中を軽くたたいた。
しかし、この男の軽くは軽くではなかった。
「きゃ、」
レギンの叩きで、エリューは腰が曲がり床に手をついて、こけた。
いたたとエリューは顔をしかめた。
レギンがすまなさそうな顔つきでエリューに言い寄った。
「ああ、す、すまない、軽くたたいたつもりなんだが」
「いたーい、こけちゃったじゃないですか、レギンさん馬鹿力なんですから、気を付けてください」
「すまん、すまん」
「はは、おっさんの弱点だな」
ファイが助け舟か皮肉ったのかわからないことをいった。
レギンはファイに言葉をかけた。
「ん、ファイ、何か言ったか」
「獣にも弱点があったみてーだな」
「フン、戯言だな」
ヒョウもその有様に苦笑していた。
けんかにはならない仲のいい仲間だった。
☆☆
おつかれさまです。
早い時間帯でも遅い時間帯でも見てくださっている読者様には一番感謝です。
何回も見てくださっている読者様には一番感謝です。ありがとうございます。
作者ちゃんと見てます。
毎日みてます。
少し間が空きましたが、連載は終わらないので。
また明日お会いしましょう。
電車などの待ち時間にでもどうでしょうか。
よければブックマークなどしていただけるとうれしいです。
レギンはファイたちよりだいぶ年上ですが、女の子とか子供に弱いんですよ。そういうのが苦手な男です。
そういう設定になっております。
ライトも強いですね。レヴェル、ウィードはまたでてくるでしょうか。
エリューが子供の時、レヴェルとあってるんですよね。
バックナンバーにエピソードがあるのでよければみてください。エリューの天才ぶりがかかれています。




