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第百六話 魔力解放

 



ウィードが少女を助けた直後、デッドプラントと、ずっと対峙が続いていた。

 デッドプラントが口火を切った。

「くそ、妙な人間だ。人間の限界速度を超えている」

 その言葉にファイが不敵な顔で、ニヤリと笑いながら言った。


「今頃気づいたか、植物。頭も植物か」

「その拳に立ち込めている炎、それは魔闘気! ラスタか」

 デッドプラントはフォライーに何も聞かされてないようで、ファイの魔闘気であることにきがついた。


「お前ら魔神剣士か」


 ファイはデッドプラントの言葉にニヤリと笑った。

「へ、だからどうしたってんだ。もっかい根から再生にしてやるぜ」

「おのれぇ、小癪な。ほざきおって。こうなれば頂戴した魔力解放じゃ」

 その瞬間、デッドプラントの身体から光りが立ち込め、解放されていく。

 これは恐らく例の魔力だ。


植物進化プラントディパーチャー

 その瞬間、デッドプラントは光に包まれ動きが止まった。

 身体が大きく巨大化していく。

 ファイは顔をしかめた。


「な、巨大化?」

「いや違う、巨大化と同時に進化してるんだ」

 ウィードが考察してるように、即座に行った。

 ヒョウが打って出た。


「ファイ、みんな、攻撃の手を休めるな! 進化して止まっている今がチャンスだ」

 そういい、ヒョウは宙に飛び、魔剣を投げるような持ち方にし、構え直し、一瞬のうちにラスタを爆発させ集中させた。

「はぁああぁ、アイスランス!」


DWOOONNN!


一瞬のうちに通ったところが凍りつき、植物の身体を貫通した。しかし、体の本体はどこにあるか、わからず、ヒョウにしても憶測で攻撃したものだった。


 アイスランスの攻撃が見事に的中し、光り輝く体の一部が氷漬けになった。

 だが、光は凍っても留まるところを知らなかった。

 魔王の魔力だ。魔力が強すぎて植物の繁殖を止められないのだ。


「触手が凍る、おのれぃ」

 デッドプラントは舌打った。

 ファイがその瞬間、動いた。


「蕾が熟して花が咲くってやつか、植物モンスター」

 ファイはそういうと宙にジャンプし、植物モンスターの頭上に瞬速移動した。


 ファイが魔剣を振り上げると、莫大なラスタが魔剣に収束していく。

 この技はもしや?


「フレアストライク!」

 死霊魔兵を苦しめた、あの大技だ。

 しかし、ファイが大技に打って出たときには手遅れだった。


「しまった、遅かったか」

 舌打った時、植物の魔力解放と同時に進化は成功していた。


 なんと光が止まると、蕾が現れ、開き、その中からは人型のモンスターが出現した。

「くくく、人間は無能だ。我ら植物は魔王アガスラーマ様の魔力でいくらでも進化が可能だ」


「蕾から人が?」

「植物人間め」

 ウィードとファイが声を顕わにした。

 悔しさが滲み出ていた。

 

 人型に進化した植物人間は地に足をゆっくりと下ろした。

 並々ならぬ、気迫と瘴気を感じる。

 威圧感で、ファイは一歩後ずさりした。


「プラントドラゴン進化! 我の植物竜、第二形態を見たのはお前らが初めてだ」

「なに、プラントドラゴンだ?」「植物の竜?」

 ファイとウィードが言葉を濁した時だった。


「甘い! ローズアロー」


SHU!


「ぐはぁ」

「ヒョウ!」

 なんと、凄まじいスピードで、植物の矢がヒョウの肩を掠めた。

 ヒョウは反動で後ろに吹っ飛んだが、瞬時に起き上がり、肩をおさえた。

 血が出ている。

 ヒョウの顔が滲んだ。


「くそ、このやろう」

 ファイがその様をみて、怒り、歯ぎしりを噛んで対抗意識を燃やした。

 だが、植物人間はどうともせず、驕り高ぶっていた。


「今のは第一形態、植物体の時、凍らされて斬られた仇だ」

「速い、僕でも見えなかった」

 ウィードは目をパチクリしながら、眉間に皺を寄せ魔剣を構え直した。


 ファイはその間に負傷し蹲っている、ヒョウを抱きかかえ、立てるように補助した。

「ヒョウ、大丈夫か、立てるか」

「ちぃ、大丈夫だ、俺はそんなにやわじゃない」

「へ、だがよぉ、あの攻撃、早すぎてみえねーぞ」


 ファイが悔しそうな顔で言い放った時、後ろにいたレギンが動いた。

「スピードにはパワーだ」

 レギンはプラントドラゴンの頭上に瞬時に飛び込んだ。


「おうらぁ、イーリアの戦斧の刃靭をくらぇ」

「残念だったな、スピードだけじゃなく、パワーもあるようだ」

「ぐ、くそッ、俺の一撃が!」

 プラントドラゴンは屠ると、なんと重いであろう、レギンの一撃を片手で凌いでいた。


 レギンの腕が力で震える。

 プラントドラゴンのもう片方の手が攻撃態勢に入っていた。

「しねぇ、大男!」

「グハぁっ」

 右手から凄まじいスピードの刃靭が発せられた。


 それは見事にレギンに命中し、レギンは血が噴き出ると同時に後ろに吹っ飛んだ。

「おっさん!」


「ははは、ざまないな、変身した途端にこれだ。人間はもろい。こんなに無様だとはな」

「あいつ、植物の羽で空を飛んだぞ」

 ヒョウが顔を濁した。


 ファイは仲間が傷つくのが見てられないという面持ちだった。

 挑戦的な面構えで、プラントドラゴンを睨みつけた。


 傲慢に屠る進化したモンスターがはびこっていた。

 敵の絶対性をどう崩すか、それが勝機する算段だった。







☆☆

アップ予定。感想おまちしてます。

忙しいのに読んでくださっている方ありがとうございます。

今日まだアップします。

物語として更新していくので読み物としてブックマークなどしていただけたらうれしいです

よろしくお願いします。

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