A(必ずここからお読み下さい)
「おはようございます!こんにちは!こんばんは!眼鏡純と申します!もしも既に私の作品を読んでいただいている方はありがとうございます!」
「この度私が通う大学で、卒業制作としてこの『分岐する小説』を執筆しました。製本だけで終わらせようと思っていましたが、せっかくアカウントを持っているということで、こちらの『小説家になろう』に載せようと考えたのです!」
「普通に小説が読みたかったという方、本当に申し訳ございません。戻っていただいても構いませんが、せっかくこの小説を開いたのですから、『遊び要素がある』この小説を読んでいってみませんか?」
「それでは!存分に『幻想怪物討伐組織』の世界をお楽しみ下さい!」
《ゲームブック小説のルール説明》
「初めまして、読者様。この度はこちらのゲームノベル─『幻想怪物討伐組織』を開いて頂き、誠にありがとうございます。」
頭にインカムを装着し、初々しいスーツを身に纏い、艶やかなショートの茶髪から清潔感を漂わす女性が、あなたに深々と頭を下げる。
「私の名前は『杏奈井 好瑠代』と申します。新人オペレーターですが、頑張って読者様をご案内致しますね。」
好瑠代が桃色の瞳を細め、ニコッとあなたに微笑みかける。
「早速ですが、今から『幻想怪物討伐組織』を最大限に楽しんで頂くための読み方をご案内します。」
好瑠代が自身の右隣の空間に触れると、さも当然のように巨大なディスプレイが投影された。モニターには何やら文章が書かれている。
「こちらに書かれていますのが、このゲームノベルを最大限に楽しめるための説明文となっております。無視をしても構いませんが、それでは折角の遊びの部分が台無しとなってしまいますので、是非ともルールを守って頂きたいと思っております。それでは次のページの説明文を拝見して下さい。」
好瑠代が模範的なお辞儀をすると、すうっとその姿を消した。
「あ〜…しんど。こんなに見知らぬ奴に対してニコニコするのが疲れるとは…あ〜あ、就職先間違えたかな〜…」
どこからか好瑠代の声がする。声量も話内容も妙にプライベート感を漂わす。
「愚痴をこぼすのはいいけど、インカムのスイッチはオフにしなさい。」
落ち着いた女性の声が聴こえたと思うと、
「あっ!やばっ…!」
と、好瑠代の慌てた声が聴こえた。そしてブツッと通信機をオフにする音がして、無音となった。
《ルール説明》
1:この小説は要所に選択肢が存在し、読者様が選んだ選択によってストーリーが変動します。一般的な小説が読みたいという方は、申し訳ありませんがこの小説をお閉め下さい。
2:この小説はよくページを進んだり戻ったりします。ネタバレを防止するため、関係のないページは極力見ないようにすることを強く推奨します。
3:一度選択肢を選び、選んだ先のページを読み終えた後、指示がないところで、戻って他のルートも読む行為はネタバレとなりますので、極力しないことを強く推奨します。
4:こちらの括弧→【】内に書かれていることは、主人公と仲間の間の『好感度』が変化したことを示しています。ストーリー分岐などにも関わってくるステータスです。忠実に守っていただくことを強く願っています。
5:この小説には多数のエンディングが存在します。もしもエンディングになった場合は、エンディングになる直前の選択肢のページまでお戻り下さい。
6:小説内には『〔○○へ〕』や『〔○○へ戻る〕』などの指示が多数あります。しっかりと守っていただくことを強く願っています。
7:好感度は自身のメモ帳及び携帯電話のメモ機能等で管理しただくと大変嬉しいです。
8:何度もページを開けることになるため、恐らく通信量が多くなると思いますので、Wi-Fiなどの環境で読むことを推奨します。
9:以上のルールを守り、楽しく読んでいただけると幸いです。
ルールを読み終えたあなたの前に、好瑠代が出現する。
「ルールはご理解頂けましたでしょうか?」
ニコッと微笑みをあなたに向ける好瑠代。まるで先程の『裏の声』をなかったかのように。
「それでは読者様、こちらゲームノベル─『幻想怪物討伐組織』を読書いたしますか?」
好瑠代の問いと同時に、あなたの目の前の空間に『はい』と『いいえ』の文字が出現した。
〔『はい』の文字に触れる→B─1へ〕
〔『いいえ』の文字に触れる→B─2へ〕




