第91話 頂上と浮島
「このゲーム、色々と…うん…」
桜が言い篭った。何を言いたかったのかは気にしないことにしよう。
☆☆☆
桜は僕を背負ったまま軽々と渡っていく。
そして気付いたら次の場所に誘われていた。
「お姉ちゃん、はやくいくよ。」
そういうと桜は次の部屋に行った。
次の部屋、つまり今いる部屋には魔法陣が書かれていた。
どうやらボス部屋のようだ。
「お姉ちゃん、警戒しておいてね。」
僕は傘を持ち魔法を使う準備をする。
魔方陣が青く光った。
青く光った魔方陣から出てきたのは階段だった。
「えぇ…」
「…。」
僕も桜も上に登っていく階段を見上げながらフリーズした。
「お姉ちゃん、敵出てこないね。バグったのかな。」
こんなんでバグったと言えるのか。
とりあえず、僕は桜に肩車されたままだけれども
桜は階段を上っていった
もう周りには柱なんて見えなくて上から流れる水だけが
この場を支えているようにしか見えなかった。
この階段も中央の柱がなく足場が浮いているようにしか見えない。
下を見てみる、怖い。
これは高所恐怖症じゃなくても怖いんじゃないかな。
桜は普通に登れるだけ異常だと思う。
トントントントントントントントンと
上に登り続け。桜は僕を肩に乗せたまま最上階についた。
最上階は何もいなかった。
何も無くはないけど不思議な触覚の生物はいなかった。
あの時に道で見たものはなんだったんだろう。
屋根もなく綺麗で雲は少しあるが青空が広がっている。
下を見ると柵が張られている下の壁の横から水が流れていた。
上を見るともっと高いところには
なんか…浮いている船とかとても寒そうな島とか見えた。
なんか船はよく見ると青い火が浮いていたり
半透明だったり帆の上に髑髏が飾ってあったりと不思議な見た目だった
下を向いて何かを見ている桜に聞いてみる。
僕は浮いている船を指さして
「さくら、あれしまなの?」
「ん?お姉ちゃん、あれは行ってからのお楽しみ」
意地悪い笑をしながら返された。
「けどお姉ちゃんまだレベル低いからすぐやられ…るかな?魔法でごり押せる…?」
桜はまともな意見をいう途中で思案顔になった。
僕だって自身はないけど否定もできない。
僕はおかしい。称号も姿も、魔攻も異常なのは自覚しているよ。
僕はあの時から人をやめてしまったと思うと悲しくなるんだ。
☆☆☆
その後、しばらく桜は何かを拾って集めているように見えた。
「さくら、なにしてるの?」
「うーん。ここに来てパズルでも解かなきゃいけないのかな?」
桜はめんどくさそうに呟いた
パズル?桜の手元にあるものを見てみる。
何やら13個の立方体みたいな形をした小さな物質だった。
何かを砕いたような小さな物質だった。
桜はどうやら組み立てている。僕は桜から降りると桜の向かいで
足場においてある立方体を見た。
その立方体には一つ一つ色がついているようだった。
1面1面違う色をしている。
そして内側にピースも付いているようだった。
「お姉ちゃん、私にはルーピックキューブに見える。」
ルーピックキューブとはパズルの事だ。
6面立方体の形をしていてそれぞれの色を揃えるパズル。
世界では速さとかを競う大会もあるらしい。
僕は6面揃えたことがない。やってみたことはあるが意外と難しい。
桜はあるのかな?
そしてこのルーピックキューブの破片はボスへのアイテムなのかな?
「ぼくにもそうみえる。」
「お姉ちゃんも?」
「とりあえずくみたててみようか。」
「うん。」
僕と桜は地道に色を見分けながらルーピックキューブを組み立てることにした。
まずは色を見分ける作業から始まった。




