第83話 階段と看板
「お姉ちゃん、いくよ。」
桜は僕を抱き抱えるとそのまま現れた階段を上って2階に上がっていった。
☆☆☆
しばらく揺れるような登るような感覚が続いて
突然止まった。
どうやら2階に着いたようだった。
2階にも先ほどと同じように看板が置いてあり
床には青い魔法陣が描かれている。
「お姉ちゃん、またペンギンでも出てくるのかな?」
さっきの影響か気温は下がっていて寒い。
壁に流れる水もほとんど凍ってしまっている。
「もうかんべんしてほしい。」
「あれは…私のせいだね。ごめんなさい。」
桜が攻撃手段を選び間違えたから起こったことだ。
攻撃手段があれくらいしかない僕も僕だけれど
今度は桜の元から降りて僕が看板を見に行く。
『If you want to climb up, you may defeat the enemy who comes out of the magic』
さっきと大体一緒かな?魔法陣という言葉が加わったくらいだ
「お姉ちゃん、どうだった?」
「またせんとうだってよ。」
「お姉ちゃん、今度は私が頑張るね!」
桜って強いのかな、二つ名持ちだから多分強いと思うのだけれども
☆☆☆
桜は魔法陣の前で剣を構える。確か桜の二つ名は"剣姫"だったっけ。
剣は青白い冷気を纏っていて透明で透けて見える綺麗な剣だった。
桜はこれで戦いに挑むのか。
一方僕はというと魔法陣の外の凍った壁の辺りに座っている。
桜が言うには"魔法陣の外にいれば攻撃喰らわない"らしい。
不安だけどさっきのペンギンもそうだったし桜を信じてみようと思う。
「おねーちゃーん、見ててねー!」
なんかこっちに手を振っている。色々不安だけども
お姉ちゃんは見てるよ。
これ魔方陣の外から攻撃したらすぐ倒せるのでは?と思ってしまったけども。
床下の魔法陣が光った。先ほどと同じように青く光っていた。
ペンギンの様に敵が出てくるのかもしれない。
僕は魔法陣の外から見ている。桜も剣を構えたまま待っている。
ふさふさした僕の髪色によく似た色合いの毛並み
黒くて獲物を切り裂きそうな鋭い爪
細長くてものを掴めそうな空中をたゆたう尻尾
獲物を見据える様な鋭い目。
素早く走り回れそうな毛に覆われた4本の足。
桜の目の前にたっているのは猫だった。
それも大きくて水色という異常な色をした猫だった
。
桜の目の前には猫がたっている。ふと桜が呟く。
「なんかお姉ちゃんを獣化させて猫にして巨大化したらこうなるのかな?」
僕は獣化はしたことないからわからない。出来るのかどうかも。
この体には未だに謎が多い。とても怖い。
「さくらはぼくのじゅうかをみたことあるの?」
「やだなー、お姉ちゃん、想像だよ。」
どうやら妄想だったらしい。よくわからない考えだ。
でも反面安心している。もしも見たことがあるといえば僕は人外だからだ
充分小さな手で持ち上げる尻尾はふさふさしているけれども。
再び桜が呟く。
「ペンギンとレベル変わってなくてよかった。これなら私も余裕で倒せるよ。」
ペンギンはレベル見てなかったけど。目の前の敵のレベルも同じなのかな?
目の前にいる猫のレベルを見てみる。
そういえば敵のレベルとかってどうやってみるんだろう。
「さくら、てきのじょうほうどうやってみるの?」
「この場合はチャットに/E_Levelで見れる。」
僕はチャットに/E_Levelと打ち込んでみた。
"ウォーターキャット Lv.55"
さしずめ水の猫というところだろうか。名前直球で可哀想だと思った。
それはそうと桜はLv.55でも本当に余裕で倒せるのかな。




