第78話 浮遊と到着
僕はスライムを手から草原に下ろすと再び歩き始めた。
☆☆☆
しばらく歩くと桜は僕を抱き上げた。
僕は後ろを見てみる。
ふさふさして揺れる自分の尻尾が見えて桜と目が合った
「お姉ちゃん、この状態で浮ける!」
桜はそういうと僕を抱きしめた。
多分桜が言いたいのは浮遊スキルは桜に対応するか知りたいのだろう。
僕は月の方向を見て浮遊スキルを発動させる。
月が一瞬輝きを増した気がした。
発動した瞬間、僕と桜の体を薄蒼い淡い光が包み込んだ。
「お姉ちゃん、なにこれ?」
「ふゆうすきる。」
僕は桜にそういうと体を浮かせた。
僕と桜の体は重力に抗いどんどんと空に上がっていく。
あまりに上がりすぎると怖くなりそうなので
大体5メートルくらいかな、そのくらいでやめた。
「お姉ちゃん、浮いてる!」
「ういてる。」
「お姉ちゃんの飛行スキルって他者にも適応できるんだ。」
「はじめてしった。」
「お姉ちゃん、昼にやってたら狙われてたよ。」
確かに人が多い昼にやったら狙われるかもしれない。
今は真夜中だ。人は誰もいなかった。
僕はゆっくりと降りた。桜は僕に接触しているのでゆっくり降りた。
「お姉ちゃん、ごめんね。」
「?」
僕は首を傾げる。
「なんでもないよ」
そういうと桜は再び草原を歩き始めた。
しばらく歩くと島の断崖にたどり着いた。この島の下には島はなく
奈落のように真っ暗だった。
気になったので桜に聞いて見ることにした。
「さくら、このまっくらなしたは?」
「お姉ちゃん、落ちたら落ちる前の場所に戻される。」
どうやら落ちても死亡扱いされないらしい。
僕は飛行スキルを使い大地から飛び立とうとした。
「お姉ちゃん、待って」
飛び立とうとした時、浮いている僕に桜が抱き付いてきた。
僕はその状態のまま大地から飛び立った。
☆☆☆
飛んで見る空は青くて綺麗だった。
ここから水の島までは結構な距離がある気がする。
僕はゆっくりと飛んでいくことにした。
「お姉ちゃん、死なないとはいえなんか怖い。」
桜が突然そんなことを言い出した。
僕だって怖い。下を見ることが出来ないから上を向いている。
周りに浮かぶ島々はいろいろな種類があった。
火山のような島があったり、大きな島があったり。
あれは多分、王都の島かな?時計塔が特徴の島があったり。
前を見てみる。水の流れている島が見ている方向にあるとはいえ、
少し上の方にあるみたいで
位置調整しなければいけない気がした。
僕は1回進むのを止まって上に上昇した。位置調整である。
とはいえもうすぐ水の島だ。距離感的に離れてるとはいえ意外と早かった気がする。
水の塔を見てみると水が崖?から流れ出て滝のように空中に霧のように落ちていっている。
あの見やすい位置にある塔がダンジョンなのかな。
地面ほとんど水浸しに見える。
泳ぐのは必要がなさそうな島だ。僕は泳げない。安心した。
tk塔しかないのか、それとも見にくい位置に集落でもあるのか。
僕は島に上陸した。
周りの空は少し明るくなっていたような気がした。
今何時かな、朝5時くらいが丁度いいんじゃないのかな。
多分、水の島、水の塔の前に僕は桜と着地をする。
足に水が浸かるような感触がした。実際水の上に着地している。
「お姉ちゃん、着いたね。」
桜、そうだね、着いちゃったね。この浮遊スキルで。
そして物凄く眠いよ、桜後はお願いね。
桜を見ると穏やかな表情を浮かべていた。
「お姉ちゃん、頑張ったね、おやすみなさい。」
桜の穏やかなその言葉を最後に僕の視界は暗転した。
『サーバーから切断しました。またのお越しをお待ちしております。』




