第63話 凍結
「消え方までよくにてるよ」
消え方までセルリ○ンとかいうのによく似ているんだ。
☆☆☆
明るい色…薄桃色の光と共に"シフォン Lv.2"とパッパラパーという音。
レベルアップの表現がされた。
やっぱり経験値とかあるのかな?
しばらくすると攻撃してない方が消えて再び同じ様な敵が現れた。
『敵が攻撃してきます。ガードして防ぎましょう。ガードは□ボタンをタイミングよく押すと発動します。』
そのウィンドウ?が閉じると敵は体の一部を触手のように伸ばして
シフォン…今の操作しているアバターキャラを攻撃してきた。
1階スローモーションになる。
スコップに接触した瞬間"ここで□ボタン!"という表示がされた。
なるほど、1回目は見本をするのか。
「お姉ちゃん、今の覚えておいてね!」
「いわれなくてもわかってるよ」
表示されてる画面で□ボタンを押してみると八角形の魔法陣の様なエフェクト?と
青いオーラみたいなものが出てきた。
ピンク色で+500とも出てきた、よくわからない。
再び敵が落ちてきた。変わらず同じような敵だった。
先程と同じように触手を伸ばし鞭のように攻撃してきた。
僕はタイミングよく右手で□ボタンを押した。
シフォンはスチャという音と共にガードしたが
少し早く押してしまったようで魔法陣みたいなものは出てくれなかった。
今思ったけどシフォンってケーキの名前だよね。
美味しそうな名前だなあ
シフォンケーキってカステラみたいなケーキだったはず。
え?違うって?
「なんでかわいいなまえのおさないこがこんなはいかいせかいにいるの?」
「お姉ちゃん、そこ突っ込んじゃダメだよ。あらすじに書いてた気がするけど。」
「そしてぼくがみずぎでたおるはおってげーむやってるのもいじょうだよね。」
「お姉ちゃん、気にしちゃいけないよ。」
僕は1回立ってみる。
タオルは僕の体よりも大きいのか裾が地面にたれていた。
「お姉ちゃん、子供っぽくて可愛いよ。」
子供っぽいのは否定しない。というか幼児だから否定できない。
元が元なだけ少し抵抗があるけど。
「こどもっぽいっていわれるとびみょうなかんじがする。」
しばらく画面を見続けてみる。動かない。
「あれ?うごかない。」
「お姉ちゃん、動かないね、ちょっと貸してみて?」
僕は桜にSPSを渡した。
桜はしばらくSPSをいじっている。ボタンを色々押している。
しかし音声が聞こえないあたり動いてないのだろう。
☆☆☆
「お姉ちゃん、お手上げ。電源切ってもいい?」
桜は僕にSPSを返した。桜も諦めたようだ。
渡されたSPSの画面はほとんど桜に渡す前と変わってなかった。
フリーズしている様だった。1回電源を切るか迷う。
チュートリアルでフリーズされるのは初めてだからよくわからないけど
多分、記録はされてないんだと思う。
「お姉ちゃん、リセットする?」
「うーん…きろくされてなければやりなおすしかないよね。」
「フリーズしちゃったし仕方ないか。」
"僕の体もやり直しができればいいのに"
そんな考えが一瞬頭の中をよぎった。考えてもいないのに。
僕は誰なんだろう。
頭を抱える。後に揺れる僕の尻尾が嘲笑っているような気がした。
「お姉ちゃん?どうしたの?」
桜は慌てている様だった。僕は桜に"なんでもない"と伝えたかった。
「ぁ…」
しかし僕の声は出なかった。体力をごっそり持ってかれる感覚と
目眩が生じた。何が起こっているんだ。
僕は頭を抑えながらゲームを拾おうとする。
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!」
僕の小さな体が傾き、その声を最後に僕は意識を失った。




