表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界  作者:
-1st- / 夏の始まり
61/175

第60話 水着

僕はこの家の情勢がとても怖いと感じるようになってしまった。



☆☆☆



僕は水着を着終わった。尻尾は太腿あたりから出ていた。

微妙に痛みを感じる。

「さくら、しっぽいたい。」

「うーん。尻尾穴でもあける?」

「うん。」

桜はそこにある学習机の引き出しから鋏を取り出した。

「お姉ちゃん、これでいい?」

桜に切り取られた部分は穴が空いていた。ちょうど付け根の場所だ。

僕はその穴から尻尾を出した。

結構窮屈に感じるけど先程よりはましになった。


「うみゅ」

「よかった。」

桜は僕に先程のタオルをはおらせると1階に連れていった。

トントンと階段を降りる音がする。

「さくら、ごめんね」

「お姉ちゃん、なんのこと?」

桜はわかっていないようだった。忘れてるならいいや、

追求しないことにする。

「なんでもない」

「そっか。」

扉を開ける音が聞こえた。

「楓と桜か。」

「お兄ちゃん、今何時?」

櫟は腕時計に目をやると「今は9時20分だな、どうかしたのか?」

「ううん…なんでもない。」

「そう。」

櫟は首を傾げていた。




☆☆☆



「お姉ちゃん、なにしよっか?」

桜は暇そうにしている。いや、実質暇なんだろうなあ。

夏休みなのだろうし。

僕も暇だ、この姿になってから友達に連絡も取れなくなった。

というか会うこと自体無理な気がする。

さみしいけれどこの姿になった以上はしょうがないと思う。

「うーみゅ」

「お姉ちゃんぼーっとしてたけど大丈夫?」

「だいじょうぶだよ?」

「ほんとに?」

考え事していたからぼーっとしていたのは否定しない。

桜は僕の頭を撫でる。撫でられるたびに泳ぐ水色の髪。

「お姉ちゃんの髪色凄く綺麗だよね。」

綺麗なのはわかるけど現実味を佩びてなくて怖い。


「うーん、あ、そうだ。」

桜は懐から薄い板の様な何かを取り出した。

それは携帯用のゲーム機だった。

「はい、お姉ちゃん。」

そのゲーム機を僕に渡してきた。どうすればいいの?

僕が首を傾げていると桜が教えてくれた。

「お姉ちゃんは携帯ゲーム機くらいはやったことあるよね?」

僕は頷く。やったことはある。

しかし、基本的なゲームくらいのものしかやったことないけど


桜は僕を抱きながら僕とゲームを始めた。

このゲーム機は楕円型になっていて

昔発売していたSPSによく似ているゲーム機だった。

そして僕の手に合ってない。

「お姉ちゃん、操作大丈夫?私が手伝ってあげるね。」

桜は手伝ってくれるらしい。

というか、元々桜が取り出したゲームなのだから

桜が操作すればいいのに

桜を見ると面白そうな期待に満ちたような顔で笑っていた。


内容は滅びた世界で人間の女の子が人を探しに旅する話らしい。

僕はとりあえずやってみる。

「お姉ちゃん、頑張ってね。」

桜は見守りながらも押し外したボタンを押してくれた。


「いまおもうけどけもみみでみずぎでげーむってへんじゃない?」

「お姉ちゃん、夏だからいいんだよ。」

"夏だから"でいいとは言えるのかな…

たしかに今は物凄く暑いけれども

今日の気温だって32度くらいだ、水着でも暑い。

ゲームの方は最初のダンジョン?に侵入したようだった。

「お姉ちゃん、こっちのゲームは遺跡っぽいね。」

さっき見たけどデータ1、2が100%だったのは幻覚かな?

桜はこのゲーム1度完全クリア…?

「さくらいっかいこのゲームやったんじゃないの?」

「この携帯ゲーム機誰のでしょうか!」

確かに言われて気付いた。手に持っているそれは桜が選びそうにない色をしている。

「櫟?」

「お姉ちゃん、そのゲーム機は櫟のだよ。」

櫟は地味な色を選ぶことがよくある。それは黒色だった。

「あ、私はやったことないからわかんないよ」

どうやら桜も初めて遊ぶらしい。僕も初めてだけれども。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ