第54話 報酬
「始まりの草原よりも弱いわね。」
Lv.2スライムの評価は散々な評価だった。
☆☆☆
いよいよ、ボスの扉の前まできた。大体ここまでトラップも何も無かった。
モンスターすらわかなかった。
きっとこの装備のせいかもしれないけども。
アルティマさんがドアノブを捻じる。
その瞬間シュインッという音と共に床が消えた。
「え?」「にゃ?」「あれ?」
三者三様、驚愕する。やっぱりトラップはあったんだ。
アルティマさんは僕と桜を抱き抱えると何やら呪文を唱え始めた。
よく聞き取れなかった。獣の耳をしても、そもそも日本語とは言えない呪文だった。
魔法使い系はあれ平然と唱えられるのかな…
しばらくするとアルティマさんは呪文の詠唱を終えた。
「サスペンドフィールド。」
どういう魔法だ。僕達の体は空中の丸い球体の中で停止した。
下には装備の光に当てられて光り輝くおぞましい数の青く立方体のスライムと
巨大な青い立方体スライム、推測2mくらいのがいた。
"ブルースライム/10cm Lv.20"
"キューブスライム(青)Lv.62"
おそらくあれがこの遺跡のボスなのだろう。
ゆっくりと落ちていき僕らは地面に着地した。
「スライムだからって油断しちゃダメよ。あの大きさになると普通に攻撃してくるから」
スライムの攻撃…?僕はしばらく桜とスライムの様子を見ていた。
突然、周りのスライムが上に何かを放ってきた。風の刃だった。
チュートリアルダンジョンでやるような攻撃じゃない。
僕はそう思う。
「あの風の刃は切り刻まれるから注意が必要ね。」
「アルティマさん、どうするんですか?」
「うーん。来睦ちゃん、落雷を落とせる?」
このバリアの中で落雷を落としたらこっちまで感電するのでは?
とりあえず打ち込んでみることにした。
僕は目を瞑って想像をする。
バリバリという音と共に空間が白く光った。
「来睦ちゃんの雷は何度見てもすごいわね。」
「お姉ちゃん、周りのスライム一掃したよ。」
目を開けてみる。
周りのスライムはいなくなっていた、
100以上あるスライム核だけが転がっていた。いよいよあの大きなスライム。
☆☆☆
大きなスライムの体力は半分減っていた。
「あれを食らっても死なないなんて耐久力あるわね。」
僕は傘を持つ。
確か傘にレーザー放つ機能があったはず。
僕は光り輝く傘に魔力を込める。
傘の先から青白い光を放つ光線が出現した。
「お姉ちゃん、格好いい!」
「たぶんぼくがみせれるかっこういいとこはこれくらい。」
僕は光線の先を大きなスライムの核に当てた。
スライムの体力はみるみる減っていき。スライムは溶けてなくなった。
と同時にシュインッという音が聞こえた。
☆☆☆
また音がした、おそらくここの本来の宝箱だろうか。
「宝箱かな?」
「スライムの核は私が集めておくわね。」
アルティマさんは杖で床を叩く。
その瞬間周りにあった核が全部消えてアルティマさんの杖の周りに出現した。
アルティマさんが再び杖で床を叩くと黒い穴の中にスライムの核は消滅した。
「核は全部入ったわね。さて、宝箱を開けましょう。」
僕達は宝箱の前にいる。
今回は僕のために来たのだから宝箱は僕が開けろと言われた。桜に。
僕は小さな手から魔力を流す。
ガチャ
ヒーリングポーション×5、Lv.10
種別:ポーション/回復
体力を1000回復する。
初心者の剣
種別:装備/武器/剣
初心者用の銀で作られた短い剣。
スライムの生核×12
種類:素材/生核
スライムの核である。様々な利用方法がある。
チュートリアルダンジョン、クリア者の証
種類:権利アイテム
『ようこそ、浮遊大陸の世界へ』
チュートリアルダンジョンをクリアした者に送られる。
この証によってイベントを発注できるようになる。
☆☆☆
宝箱の中身をとった、その瞬間入口に転移された。
「思ったより少ないね。」
入口で3人で話す。
確かにこの装備に比べれば少ないように思える。
"チュートリアルダンジョン、クリア者の証"ってなんだろうか。
僕はそれを掲げてみる。
輪っかが8つ付いた球体の形をしている。
「私が挑んだ時はそれほど難しくなかったしそういうのもなかったわ。」
最近の更新で追加されたのだろうか。
不思議な贈り物と共に僕の最初の冒険は幕を閉じた。
☆☆☆
ダンジョンから出ると夜になっていた。
「私はログアウトするわね。何時も釣り池にいるからまた会いましょう。」
アルティマさんはそういうと消えていった。
「お姉ちゃん、今夜だよ!ログアウトするよ!」
空には星が瞬いている。綺麗な星空だ。
僕も桜に続いて僕もログアウトした。こういう世界なのかな。




