第4話 弟と僕
「あれ?なんか可愛い声が混じってた様な」
櫟が帰ってきた、どうしよう。
☆☆☆
そうだ、隠れてしまおう。
隠れてしまえば見つかることは無い!
「お兄ちゃんはどうする?」
隠れる場所が問題だ。
「ぼくはかくれる。」
「何処に?」
御尤もで。
「げーむない?」
何を言っているんだ僕は此処でボケてどうする!
「アカウント作る?」
桜、アカウント作っても間に合わない。
「つくっ...」
櫟が近くにいた。吃驚した。
「桜、何やってる?そこの可愛い子は誰?さっきお兄ちゃん言ってたけど...」
櫟は耳がいい、聞き取れる範囲なら聞き取ってしまう。
さっきの会話も聞かれていたのだろう。
恥ずかしい。なんでボケたんだ僕は!
「あわわわわわわ...」
そして桜、なんなんだよ。その反応は。
「ぼ...ぼくはくぬぎのおにいちゃんだよ!」
今度は強く言えた、けれども可愛い声なのが虚しく思う。
☆☆☆
「は?」
当然の反応で、僕はもう諦めたよ。
「こんな幼女が楓兄ちゃん?何言ってるんだ?楓兄ちゃんはこんな4、5歳に見える様な幼女じゃない。童顔だったけど男で高校生だったはず。」
なんか櫟くん現実逃避してない?
1番状況が理解出来てないの僕なんだけど。
「ぼくはくぬぎのおにいちゃんだよ!」
僕はうぐいすか!
いや、うぐいすは話しかけても言葉は返さない。多分。
「なんで俺の名前知ってるんだ?」
それは
「ぼくがくぬぎのおにいちゃんだから?」
それ以外何があるというの?
「説明になってない。1から事象説明しろ!」
「え。」
だって説明してないもんね、すぐに信じられる訳が無いよね。
でも説明しろって言われても...
☆☆☆
「あさおきてとうこうしてしゅうぎょうしきまえで、ちょっとはやくおわったからこうこうからかえってたら、ひかりがさしてきて、そのひかりにおおわれたかとおもったらなぜか、こんなからだになってた。」
何言っているんだ僕は。本当の事だけど。
「楓兄ちゃん?が何の事言ってるのか意味が分からない。」
「私もお兄ちゃんの言ってることが分からない」
「ぼくもなにいってるのか分からない。けどもほんとうにぼくのみにおきたことなんだ」
起きて欲しくなかったけどもね。
なんで僕が幼児に、しかも女の子にならなきゃいけない。
「はぁ...」
1番わからないのは
僕だよという言葉を飲み込み弟達に告げる
☆☆☆
「とりあえず、ぼくはあまぎ かえでだ!」
僕は可愛らしく響くソプラノ声で宣言した。
とても可愛らしい声が辺りに響いた。




