第48話 白骨
「ホワイトスケルトンでしょう?名前変わってるけど。」
どうやらチュートリアルダンジョンに異常が起きているらしい
☆☆☆
カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ
そんな音が聞こえてくる。
おそらく"白骨"が歩いてくる音だろうか。
「可笑しいわね。来睦ちゃん、なにかした?」
「みゅー?」
「わかってなさそうだわね。」
実際、僕がこうなってるのがわからない。
幼女になっている理由が。
「お姉ちゃん、きっと何もないと思うよ。」
「NFCの運営はバグを新機能として称したりするのはよくあることだから…それでも…チュートリアルにLv.50はお姉さん的にはないと思う。」
確かに初心者のダンジョンだ。
普通のチュートリアルダンジョンっていうものはよくわからないけど
軽度の仕掛け紹介と敵を数体倒すだけで終わるはずだ。
なんでここまで作り込まれているのか。
僕にはこのゲームは色々とおかしいと思った。
VRMMOってきっとここまで作り込まれてるのかもしれないけど
☆☆☆
少し空気が寒くなってきた。
なんか薄白く輝いている。白いスケルトン"白骨"
氷魔法か何かかな。
しばらく見ているとこっちに四角い何かが飛んできた。
「いたっ」
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「大丈夫。」
「来睦ちゃん?手に持ってるそれをちょっと見せて?」
僕はさっき当たってきた四角い塊をアルティマさんに渡した。
「うーん。冷たいわね。氷かな?透明だし。」
氷投げてくるスケルトン…?なにそれ。
☆☆☆
白いスケルトン…"白骨"は懐から杖を出すと
コツンと床を叩いた。
《スキル-フリージングフィールド-》
その表示が上に出た後床が冷たくなった。
というかおそらく白いのも降ってるし雪でも降ってるのだろう
とても寒く感じる。
『お姉ちゃん、寒いよ。』
『さむい、はよ、たおさなくちゃ』
氷タイプには炎タイプが1番効果を与える。
それは僕らの国の国民的なRPGの基礎だった。
僕は片手で炎の球を作り出して"白骨"に投げた。
その届くか届かないかの位置で透明な何かによって
焔の球はかき消された。
『ばぐってるの…?』
アルティマさんは驚愕の表情で見ていた。
僕も驚きを隠せなかった。
☆☆☆
透明な何か。それがなんなのか僕にはわからない。
だからこそ検証をしてみる。
『あるてぃまさん、けん、かして』
『なにするの?』
アルティマさんの腰にさしている剣は何時も淡く光り輝いている。
白い光だ。あれが間違いなければきっと
この透明な何かは壊れるはず。
白いスケルトン"白骨"を見てみる。
《スキル-スノウスケール-》
突風が吹いてきた。僕は飛ばされそうになった。
がしっ
『お姉ちゃん、危ないよ。』
桜に支えられたようだ。そのまま抱き抱えられた。
今も雪のような強風が吹き荒れている。
とても寒く近づくことも出来ない。
しばらく吹雪を見ていた。雪を見て。思い付いた。
僕はイメージする。手から炎が出るように。
『来睦ちゃん、何をする気なの?』
僕は焔を上に投げると分裂するようにイメージをした。
数秒後、炎の塊が遺跡全体に降り注いだ。
『危ないわね、アクアスフィアゾーン。』
アルティマさんは水属性の防御魔法を唱えた。
僕も桜もそこに入れてもらった。
上から降ってきた炎の塊はガシャーンというガラスが割れるような音を立てて
赤く熱して透明な何かを割った。これで攻撃できるね。
『なるほど、範囲攻撃ね。』
『お姉ちゃん、安心はまだ早いよ。』
☆☆☆
白いスケルトンは再び床を杖で叩いた。
《スキル-エンチャントSTR+100-》
突然素早いスピードで僕達のいる水の結界に斬りかかってきた。




