第47話 赤扉
桜が光を灯した。廊下状になっているそれは
真っ黒な布に覆われていた。
☆☆☆
「しゃくら、くらいよ、こわいよ。」
「大丈夫だよ。ゲームなのだから。」
「お姉ちゃん、なでなでするね。」
「うみゅう…」
桜に頭を撫でられるととても穏やかな気持ちになった。
それでもとても怖い。前までは全然平気だったのに。
帰り道に夜道を歩いて家に帰るのは当たり前だった。
夏ではない限りは、
これじゃ学校も外にも出れない。どうしよう。
「お姉ちゃん、怖い?、ここに明かりがあるよ」
目を凝らすと白い光によって
黒い壁が灰色に染まっていた。少しだけ怖くなくなった。
「来睦ちゃん、歩ける?」
「うみゅ…」
「それじゃ、ゆっくり歩いてみましょう。」
アルティマさんはしゃがんで手を繋いでくれていた。
なんか罪悪感を感じる。
無意識に僕の目からは水?が出ていた。
「来睦ちゃんどうしたの?怖かった?」
「ううん…にゃんでもにゃい…」
「お姉ちゃん…」
桜は桜で何かを思ったのだろう。
僕はゆっくりと黒い道を光を辿って歩いていった。
☆☆☆
黒い道の先にあったのは、不気味な赤い扉だった。
まるで"入ってはいけない"かとでも言うように
アルティマさんが手をかけている。
ガシャガシャ、ザリリリリリ
なんか錆びているような音が聞こえてくる。
心做しかなんか粉みたいなのが落ちているような気がする。
くらくてよくみえないけども。
「開けれないわね、ちょっと離れてて。」
「お姉ちゃん、抱っこするね。」
僕は桜に抱き抱えられながら少し離れた。
「んー、えいっ」
アルティマさんは突然、右足で扉を蹴った。
赤く砂みたいなものが飛び散ってくる。多分錆びているのだろう。
「これでも開かないわね。来睦ちゃんどうする?」
「みゅう…」
「行き止まり?」
「もどってみる?」
「さっきの燭台の部屋に戻ってみましょうか…」
☆☆☆
さっきの燭台の部屋に戻ってきた。
僕達はくまなく部屋の壁や床などを探った。
「お姉ちゃん、燭台の下に階段あったよ」
どうやら燭台の下に階段があるらしい。正規ルートかな。
「はいれる?」
「入れるよ?」
「いってみましょうか。」
僕達は布に隠れている燭台の下から階段を降りた。
この階段煤だらけだった。
「くちゅん」
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「来睦ちゃん。?」
2人ともほこりかぶっていた。
「お姉ちゃん、扉があるよ。」
そうだね、また不気味な赤い扉だね。
「うーみゅ、入れる?」
「お姉ちゃん、開けてみるね。」
桜はドアノブに手をかけると普通に開けるようにねじった。
ガチャン
扉は半開きになった。さっきの扉とそこまで大差ないのに
そんな簡単に開くんだ。
扉の向こう側には赤い光みたいなものが見えた。
「ライト。」
桜はライトで道を照らす。
割とダンジョンでは良くありそうな煉瓦の道をしていた。
これだけ暗いのに何故赤い扉は見えたのか。
僕は考えてるうちに怖くなってきた。桜にしがみついた
「お姉ちゃん、どうしたの?」
「あかいとびら」
「赤い扉があるね、どうしたの?」
「にゃんでみえるの?」
「どういうこと?」
「ここまでくらいのになんではっきりみえるの?」
「確かに。」
「言われてみれば可笑しいわねえ。罠かもしれないから注意していきましょう。」
本当に赤い扉は不気味だった。それはもう怖いくらいに。
☆☆☆
僕達は赤い扉の隙間から部屋を見た。
そこにいた赤い光は"白骨"Lv.50の目だった。
「可笑しいわねえ、このダンジョンはスケルトンしかいないはずなのに。」
「ふぇ?」
「ホワイトスケルトンでしょう?名前変わってるけど。」
どうやらチュートリアルダンジョンに異常が起きているらしい




