第38話 対処法
『とりあえず2人とも無事でよかったわ。これからすぐに場所がわかるようになる方法を教えるわね。』
☆☆☆
一体何をするのだろうか。僕はそのままたっていた。
ふわふわふわふわ
雪の様に白い片栗粉が宙を舞っている。
ふわふわふわふわふわふわ
嫌なトラップだなあ。僕はそう思う。
この先、こういうトラップは幾つあるのか。
上を見る。まだ積もっている。
この小さな体に。
ぴこーん
《プレイヤー:"桜"からパーティ申請が来ております。承認しますか?》
上を見ていると称号の手紙のマークが端に現れた。
赤い丸の中に5と記載されている。
僕はそれを開いてみる。
薄緑色のウィンドウが開いた。
『却下』と『承認』という選択肢が現れた。
僕は鋭く白い爪で『承認』を押した。
《プレイヤー:"桜"からフレンド申請が来ております。承認しますか?》
2通知目だ、僕はこれも『承認』を押した。
《プレイヤー:"桜"からギルド申請が来ております。承諾しますか?》
3通知目だ。ギルドって機能もあるのか。
とりあえず、僕なんかが入って大丈夫なのだろうか。
そう考えていると僕の手は
無意識のうちに『却下』という文字に触れていた。
「あ。」
『お姉ちゃん?、ギルドはいらないの?』
桜がフレンドチャットで話しかけてきた。
『ぼくなんか、はいっていいのかな…』
『お姉ちゃんは可愛がられると思うよ?でも入りたくないならいいや、入りたくなったら言ってね。』
『うにゅ』
再び桜との会話も終わったので手紙を開いてみる。
《プレイヤー:"アルティマ"からパーティ申請が来ております。承認しますか?》
既に入っているけど一応『承認』を押してみる。
《既にパーティに入っております。》
という言葉と共に4通知目は消えた。
最後の手紙だ。開けてみる。
《プレイヤー:"アルティマ"からフレンド申請が来ております。承認しますか?》
5通知目、僕は『承認』を押した。
『フレンド登録ありがとね、来睦ちゃん。よろしくお願いします。』
『ぼくのほうこそ、よろしくおねがいいたします。』
上を見てみるとうっすらと名前が表記されていた。
すぐ近くに桜がいるっぽい。
片手を小麦粉に突っ込んでみる。
「うひゃ」
なんか肌っぽいものに触れた気がする。
なでなでさわさわ
「お姉ちゃん、そっちいるんだね!」
しばらく声が聞こえたので黙っていると体を持ち上げられた。
「うぷっ」
「あ、お姉ちゃん、ごめん。」
桜も僕も真っ白だった。
VRだとしても汚れは取れるのだろうか?
☆☆☆
僕は今、桜にだかれながら解決法を調べていた。
「お姉ちゃん、アルティマさん大丈夫かな?」
「うにゃ?」
『久々だわね、無ダメージだけど面倒なトラップにかかったのは…』
そんな文章が送られてきた。
やっぱり他の種類とかもあるのだろうか…
『来睦ちゃん、そっちに扉あるか見てちょうだい?』
目の前を見てみる。真っ白だった。
「お姉ちゃん、届きそう?」
確かに僕の小さな手だと届かないかもしれない。
けれども1回振ってみることにした。
腕を振り上げる。周りの片栗粉が宙を舞っている。
前に向かって下ろした。
カーンッ
という音がした。おそらく金属のドアノブに触れたのかな。
「お姉ちゃん、私も手を伸ばすね」
ガツッ
桜が何かを掴んだような音だった。
「お姉ちゃん、ドアノブに触れたよ。今開けるね。」
ちょっと待って、今開けたらこの粉地獄も向こうの扉に
そう思ってると桜は扉を開けてしまった。
そして、唐突に扉の先に僕を投げた。
僕は片栗粉の膜を通って向こうの部屋に入った。
向こうの部屋は火の灯ってない蝋燭と天井に吊るされた光る球だけだった。
「お姉ちゃん、何この部屋」
しばらくして、桜も片栗粉地獄を抜け出してきたみたいだった。




