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世界  作者:
-1st- / 夏の始まり
38/175

第37話 2択

アルティマさんは僕の頭を撫でた。

とても晴れやかで癒されているような表情をしていた。




☆☆☆




北の扉は毒矢だったのだろうか。

多分見ていない。けども危ないからやめておこう。

VRに危険性はないと思いたいけども

次に僕は悩んだ。

「あるてぃましゃん、しゃくら」

「なあに?来睦ちゃん」

「なあに?お姉ちゃん」

「どっちいく?」

確かに先程の扉が罠だった以上。

残りの場所に罠がかけられている可能性は高い。

「うーん…?」

「私は覚えてるから口出ししないわよ?」

やっぱりサディストの気でも。

僕はしばらく悩んだ末に南の扉を指さした。

「んふふ。」

なんかアルティマさんは笑っている。

「お姉ちゃん、あの扉行くの?」

僕は南の扉に向けて歩くと

扉の前に立ち、手を触れて魔力を流す。

ゴゴゴゴゴゴ…

そんな音と共に扉は開かれた。

扉の先にあったのは何もない普通の道だった。

「せいかい?」

「んふふふ…」

アルティマさんはまだ笑いを堪えていた。




☆☆☆




「お姉ちゃん!道だよー。」

「んにゅ」

「来睦ちゃんが開いた道、先に行きなさい。」

しばらく笑いを堪えてたアルティマさんは

真顔でそんなことをおっしゃった。

「お姉ちゃん、私も行くよ!」

「いってきまーしゅ」

「ええ、行ってらっしゃい。」


アルティマさんは多分様子を見ているのだろう。


しばらく歩く、内部は廊下みたいになっていて

敵もいない。

何故だか自然な感じだ。

「お姉ちゃん、怖い?」

「くうかんねじまがってる?」

確か表の見た目は廃墟だったはず。

「気にしちゃいけないよ。」

そうなのかな。VRってこんななのかと桜と会話して

廊下の歩みを進めると




☆☆☆




しばらくして上からバサバサッと音が聞こえてきた。

「え?」

「なんか降ってきてるよ。」

よく見ると白い粉みたいなのが降ってきている。

僕は走る、桜も走る。敵でも出たのかと思った。

アルティマさんはゆっくりと付いてきているようで

二つ目の柱のところにいる。

僕は扉を見つけると扉に向かって走り出した。

バサッ

その音がした途端、目の前が真っ白に染まった。

なんだこれは、結局罠なのかな。

「おねちゃん、しろい。」

「あははははははははは、ごほっ、あははははははははは…」

アルティマさんは1人笑っている。

桜も白くなっていて廊下全体が真っ白に染まったのだから。

僕の腰から下は片栗粉に埋まっていた。

白い物体を手に取って口の中に入れてみる。

VRだから毒とかはないだろう。

口の中に芋を粉にしたような味が行き渡った。

ごほっ、ごほっ、くしゅんっ

「かたくりこ…?」

真っ白な粉の正体は片栗粉だった。

見事に罠に嵌められた。僕はなんか悔しく思った

1人だけ結界貼ってるアルティマさんと

片栗粉によって真っ白に染まった僕と桜。

「来睦ちゃん、ごめんね☆」

アルティマさんは笑顔で謝ってきた。

何故だか無性にアルティマさんを殴りたくなった。


僕は片栗粉地獄から抜け出そうともがいてみた

僕が動くたびに片栗粉も宙を舞う。

なんだろうこの面倒な罠は、そう思うほかなかった。

しばらくもがいていると

第2弾とでも言うように再び降ってきた。

あれ?これ詰んでない?

『お姉ちゃん、助けて。』

桜からチャットで会話が届くがどこにいるのかわからない。

アルティマさんを見てみる。何処にもいなかった。

先程の片栗粉でみんな埋まったようだった。

『来睦ちゃん、どうしましょう、浴びちゃった☆』

ぼくら3人は互いに位置を把握出来ないでいた。

恨むべきは運営。そして僕の技術不足なのかもしれない。

『魔法は使えないわね。』

水を出す固まって取れなくなり、火を起こすと粉塵爆発を起こす。

『お姉ちゃんを見つけるところから始めよう?』

『どうやって?』

『とりあえず2人とも無事でよかったわ。これからすぐに場所がわかるようになる方法を教えるわね。』

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