第37話 2択
アルティマさんは僕の頭を撫でた。
とても晴れやかで癒されているような表情をしていた。
☆☆☆
北の扉は毒矢だったのだろうか。
多分見ていない。けども危ないからやめておこう。
VRに危険性はないと思いたいけども
次に僕は悩んだ。
「あるてぃましゃん、しゃくら」
「なあに?来睦ちゃん」
「なあに?お姉ちゃん」
「どっちいく?」
確かに先程の扉が罠だった以上。
残りの場所に罠がかけられている可能性は高い。
「うーん…?」
「私は覚えてるから口出ししないわよ?」
やっぱりサディストの気でも。
僕はしばらく悩んだ末に南の扉を指さした。
「んふふ。」
なんかアルティマさんは笑っている。
「お姉ちゃん、あの扉行くの?」
僕は南の扉に向けて歩くと
扉の前に立ち、手を触れて魔力を流す。
ゴゴゴゴゴゴ…
そんな音と共に扉は開かれた。
扉の先にあったのは何もない普通の道だった。
「せいかい?」
「んふふふ…」
アルティマさんはまだ笑いを堪えていた。
☆☆☆
「お姉ちゃん!道だよー。」
「んにゅ」
「来睦ちゃんが開いた道、先に行きなさい。」
しばらく笑いを堪えてたアルティマさんは
真顔でそんなことをおっしゃった。
「お姉ちゃん、私も行くよ!」
「いってきまーしゅ」
「ええ、行ってらっしゃい。」
アルティマさんは多分様子を見ているのだろう。
しばらく歩く、内部は廊下みたいになっていて
敵もいない。
何故だか自然な感じだ。
「お姉ちゃん、怖い?」
「くうかんねじまがってる?」
確か表の見た目は廃墟だったはず。
「気にしちゃいけないよ。」
そうなのかな。VRってこんななのかと桜と会話して
廊下の歩みを進めると
☆☆☆
しばらくして上からバサバサッと音が聞こえてきた。
「え?」
「なんか降ってきてるよ。」
よく見ると白い粉みたいなのが降ってきている。
僕は走る、桜も走る。敵でも出たのかと思った。
アルティマさんはゆっくりと付いてきているようで
二つ目の柱のところにいる。
僕は扉を見つけると扉に向かって走り出した。
バサッ
その音がした途端、目の前が真っ白に染まった。
なんだこれは、結局罠なのかな。
「おねちゃん、しろい。」
「あははははははははは、ごほっ、あははははははははは…」
アルティマさんは1人笑っている。
桜も白くなっていて廊下全体が真っ白に染まったのだから。
僕の腰から下は片栗粉に埋まっていた。
白い物体を手に取って口の中に入れてみる。
VRだから毒とかはないだろう。
口の中に芋を粉にしたような味が行き渡った。
ごほっ、ごほっ、くしゅんっ
「かたくりこ…?」
真っ白な粉の正体は片栗粉だった。
見事に罠に嵌められた。僕はなんか悔しく思った
1人だけ結界貼ってるアルティマさんと
片栗粉によって真っ白に染まった僕と桜。
「来睦ちゃん、ごめんね☆」
アルティマさんは笑顔で謝ってきた。
何故だか無性にアルティマさんを殴りたくなった。
僕は片栗粉地獄から抜け出そうともがいてみた
僕が動くたびに片栗粉も宙を舞う。
なんだろうこの面倒な罠は、そう思うほかなかった。
しばらくもがいていると
第2弾とでも言うように再び降ってきた。
あれ?これ詰んでない?
『お姉ちゃん、助けて。』
桜からチャットで会話が届くがどこにいるのかわからない。
アルティマさんを見てみる。何処にもいなかった。
先程の片栗粉でみんな埋まったようだった。
『来睦ちゃん、どうしましょう、浴びちゃった☆』
ぼくら3人は互いに位置を把握出来ないでいた。
恨むべきは運営。そして僕の技術不足なのかもしれない。
『魔法は使えないわね。』
水を出す固まって取れなくなり、火を起こすと粉塵爆発を起こす。
『お姉ちゃんを見つけるところから始めよう?』
『どうやって?』
『とりあえず2人とも無事でよかったわ。これからすぐに場所がわかるようになる方法を教えるわね。』




