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世界  作者:
-1st- / 夏の始まり
37/175

第36話 問題

とりあえず、自分の身長の2倍もある大きな扉に

僕は手をかけて魔力を流した。



☆☆☆




大きな扉は音を立てて壊れた。

手が触れたところからヒビが入っていって

押した途端、粉々になった小さな破片が降ってきた。

「扉って開けるものだよね。壊すものじゃないよね。」

「え…確か開けるものだったわね。」

え、目の前の扉は粉々に壊れたんだけども、

「開け方あってた?」

「お姉ちゃん、開け方はあってるから気にしなくていいよ。」

開け方はあってるらしい。

問題は扉が壊れたということだけらしい。

「えっと、うん…来睦ちゃんの才能を突き付けられたところで中に入りましょうか。」

アルティマさんは動揺していた。




☆☆☆




-1F-

ダンジョンの中に入ってみる。そこは薄暗いホールのような場所だった。

後ろを見ると壊された扉は再生していた。

というか閉じ込められた。

天井にはシャンデリアらしきものがぶら下がっており

真ん中には噴水のようなものがある。

噴水の上には指を指している女神の石像がある。

「ねえ、桜、これ本当にチュートリアルダンジョン?」

「チュートリアルダンジョンだよ?」

「出てくる敵は?」

「多分、スライムとスケルトンのみ」

スライムはさっき倒した。

あの四角形の液状の生物だ。

スケルトンはおそらく某サンドボックスに出てくる

矢を放ってくる骨みたいな敵なのだろう。

「そっか。」

「往復しなきゃならないよ。多分吹き抜けじゃないから地下だね。」

なるほど、ここは最上階なのか。

「2人とも、まずは階段を探しましょう。」

アルティマさんはそういった。




☆☆☆




「さて、問題です。どの方角から行くのが正しいでしょうか。」

噴水を中心に東西南北それぞれに扉がある。

僕は選んでいる。

僕は扉を見て回った。

東は普通の扉のようだ。錆びているが。

西も普通の扉のようだ。錆びているが。

北も普通の扉のようだ。錆びているが。

南はさっきの入口だ、2倍もある大きな扉だ。

砕けたはずなのに再生した。

どういう構造をしているのだろう。


三方向どれも普通の扉だった。

噴水を見てみる。

3人の女神の石像が指を指している。

右の女神は西に指を。

左の女神は東に指を。

真ん中の女神は入口を指さしていた。


「うーみゅ、北かな?」

僕は結果として唯一指を指していない北を選んだ。


北の扉を開ける。隣にはアルティマさんがいた。

おそらく見失わないための付き添いだろうか。


下を見るとそこには50cmくらい段差があり

四方八方に小さな穴の空いた部屋だった。

僕は入ろうか迷っている。

アルティマさんも何故か迷っていた。

しばらく迷っていると

アルティマさんが何かを呟いた。

「来睦ちゃん、罠よ、扉を閉じなさい。」

僕は何も見なかったことにして扉を閉じた。

「どうだった?」

「なんか小さな穴の空いている部屋だった。」

「お姉ちゃん、毒矢ってわかる?」

毒矢、ダンジョンでは割とテンプレで

毒の状態異常を付与してくる矢のトラップだ。

「毒…」

「うん。毒の状態異常だよ?」

「こんな可愛い子に毒食らわせるなんてできないわ。」

「…。」

確かに罪悪感は起こるのだろう。

きっとアルティマさんが迷っていたのは。

忠告すべきか身をもって教えるべきかのことなのだろう。

今の僕の体は幼女だ。

でも中身は17歳の男子高校生だ。

僕が元の姿でその場にいて幼女が迷ってるとしたら

僕だって多分、罪悪感が湧く。

「アルティマさん、忠告ありがとうございました。」

「ええ、いい子ね。」

アルティマさんは僕の頭を撫でた。

とても晴れやかで癒されているような表情をしていた。

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