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世界  作者:
-1st- / 夏の始まり
25/175

第24話 お風呂

「多分届かないかも。抱き上げて。」

恥ずかしいけどこの方法で入るしかない。

「お姉ちゃん、とりあえずお湯かけるね。」




☆☆☆




「桜、熱いんだけど。」

「ごめん、もうちょっと水入れてぬるくするね。」

さっき言ったはずだ。

けども桜にとってはぬるいお湯らしい。

夏だもんね、ぬるま湯で当然だ。

「お姉ちゃん、手を入れて」

僕は桜の呼ぶ方に手を伸ばした。

何かが肌に触れた。それはぬるくなったお湯だった。

これくらいならちょうどいいかな。

「お姉ちゃん、大丈夫?」

「うん。」

「お湯かけるよ?」

ざぱー

体に少し熱いけども気持ちいいお湯がかかってくる。

「なでなでもふもふ」

「んにゅ」

「お姉ちゃん、抱き上げるから一緒に入ろっか」

妹に世話されてる感じになってる。

なんか恥ずかしいけど、これはこれでいいかもしれない。




☆☆☆




僕は桜に抱かれながらお湯に使っている。

「お姉ちゃん、ちっちゃくなっちゃったね。」

お姉ちゃんと呼ばれるのにはなれた

だけどちっちゃくなったせいで色々大変なことがあった。

例えば生活に支障が出たり

NFCでプレイヤーに囲まれたり。

「ごめんね、桜。」

「ん?なあに?」

「僕のせいで注目されてしまって。」

耳も垂れ下がっているように思える。

「ううん?お姉ちゃんに説明出来たのは嬉しかったよ?、だから今度は一緒に冒険しよ?」

「うん。」

桜はきっといい子なんだ。

こんな僕でも変わらずに接してくれる。




☆☆☆




「んぅう...」

「お姉ちゃん、どうしたの?」

気が付くと自然に涙が溢れ出ていた。

あれ、悲しくないのに

「…?」

涙は止まらなかった。

そっか、嬉しいんだ。

こんな体になっても受け入れてくれる人がいるから

「?(なでなで」

桜は頭を撫でてきてくれる。

「うぅ…うわあああああ…」

「ふふ、よしよしなでなで」

子供のように泣いてしまった。

こんな風に泣いたのは久々かもしれない。

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