第24話 お風呂
「多分届かないかも。抱き上げて。」
恥ずかしいけどこの方法で入るしかない。
「お姉ちゃん、とりあえずお湯かけるね。」
☆☆☆
「桜、熱いんだけど。」
「ごめん、もうちょっと水入れてぬるくするね。」
さっき言ったはずだ。
けども桜にとってはぬるいお湯らしい。
夏だもんね、ぬるま湯で当然だ。
「お姉ちゃん、手を入れて」
僕は桜の呼ぶ方に手を伸ばした。
何かが肌に触れた。それはぬるくなったお湯だった。
これくらいならちょうどいいかな。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「うん。」
「お湯かけるよ?」
ざぱー
体に少し熱いけども気持ちいいお湯がかかってくる。
「なでなでもふもふ」
「んにゅ」
「お姉ちゃん、抱き上げるから一緒に入ろっか」
妹に世話されてる感じになってる。
なんか恥ずかしいけど、これはこれでいいかもしれない。
☆☆☆
僕は桜に抱かれながらお湯に使っている。
「お姉ちゃん、ちっちゃくなっちゃったね。」
お姉ちゃんと呼ばれるのにはなれた
だけどちっちゃくなったせいで色々大変なことがあった。
例えば生活に支障が出たり
NFCでプレイヤーに囲まれたり。
「ごめんね、桜。」
「ん?なあに?」
「僕のせいで注目されてしまって。」
耳も垂れ下がっているように思える。
「ううん?お姉ちゃんに説明出来たのは嬉しかったよ?、だから今度は一緒に冒険しよ?」
「うん。」
桜はきっといい子なんだ。
こんな僕でも変わらずに接してくれる。
☆☆☆
「んぅう...」
「お姉ちゃん、どうしたの?」
気が付くと自然に涙が溢れ出ていた。
あれ、悲しくないのに
「…?」
涙は止まらなかった。
そっか、嬉しいんだ。
こんな体になっても受け入れてくれる人がいるから
「?(なでなで」
桜は頭を撫でてきてくれる。
「うぅ…うわあああああ…」
「ふふ、よしよしなでなで」
子供のように泣いてしまった。
こんな風に泣いたのは久々かもしれない。




