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世界  作者:
-1st- / 夏の始まり
20/175

第19話 鏡と僕

「体力も幼女なのかな?可愛いな。」

ハルちゃんが何か言ってたが睡魔が襲ってきて

僕は眠りに落ちた。




☆☆☆




「お姉ちゃん、起きて起きて」

その声を聞いて意識を朦朧とさせながら起きる

気が付くと妹にだかれていた。

人だかりが出来ていた。

「え?幼女ちゃんと剣姫と和装だって?」

「写真撮らせて」

「うわ、マジでケモミミ生えてるんだ」

「妖怪ちゃん」

「かわいい、誘拐したい」

「なんで釣り堀に?」

プレイヤーが僕目当てで群がってくる。

「お姉ちゃん、逃げるよ!?」

「え?釣りは?」

「また今度でいいよ。ハルは後で家に来て、櫟には悪いけど1回ログアウトする。時間が悪かった。」

どうやらログアウトするらしい。

「幼女ちゃん帰るの?」

「剣姫ぇ」

「もっと見たかったなー」

「俺らが悪いのか?」

「剣姫許さんぞ。」


等と他のプレイヤーからは声が聞こえる。

「お姉ちゃん、ログアウトはメニュー押してログアウトすればいいよ。」

僕はメニューを開くと迷わずログアウトのボタンを押した。


《またのお越しをお待ちしております。》

その文字が現れたあと櫟の部屋に戻った。




☆☆☆




「お姉ちゃん、凄かったね」

「もうこんな初日は懲り懲りだよ。」

本当に懲り懲りである。

「お姉ちゃん、尻尾触らせて」

「いやだ。」

「ちぇーなんで」

妹は不機嫌そうな顔でそういう。

「いやだから」

「理由になってないよ!」

尻尾が悪いんだ、毛並みの多い。

もふもふしてそうだ

よく見ると体の半分くらいの大きさはある。

そういえばこの姿での鏡を見てなかった。


「桜、鏡はある?」

「手鏡でいい?」

「どれでもいいよ」

「はい」


渡された鏡に自分と桜を映してみると

後ろ側に映る子供っぽい黒髪黒目の少女、桜と


アニメの登場人物でも滅多に見られない様な…

明らかに人間離れした美しさを持った

さらさらな線の細い光り輝く透けて見える水色の長い髪に

真っ白な白磁の様な肌と

金目銀目オッドアイの双眼輝く綺麗な宝石の様な目

綺麗な晴れた薄空の色の毛並みのいい獣耳尻尾の揺れる

大体5歳くらいの可愛らしい童顔幼女の姿が鏡に映っていた

きょとんとした表情をしていた…


童顔という欠片はあるがほとんど変わってしまった。

獣耳尻尾は多分犬科の類、とはいえ僕ではないと思いたかった。


「お姉ちゃん、世界でもなかなかお目にかかれないレベルだよ。」

桜がそう言った。

水色の髪に金銀オッドアイ、人間離れした美麗さ。

持つ人がいたら見てみたいよ

これじゃ目立つ、僕はもう色々と諦めたい。

「こんなのはぼくじゃない…。」

地味にこの世界を生きてきた僕なんかじゃなくて

誰かに変わって貰えたらいいのに


なんて言葉は言えず喉の奥に飲み込んだ。

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