狩り
唐突にティーナさんが何かをするように動き始めた
「てぃーなさん、どうするの?」
「これでちょっと行けるかなって不安だけどやってみることにした。」
ティーナさんは片手で何時も使っている剣を構えると氷の貼られた海の上に突き刺した。
剣が突き刺さった氷は砕けて穴が空いたがその部分から亀裂も広がっていた
「そのほうほう、こおりわれない?」
その方法だと刺していく事に穴も増えていく訳けれども同時に罅も増えていく方法だから怖い。
さっき魚狩る時に水の中入ったけど冷たかったし凍っている現状の水の中はとても寒いと思うんだ。
「とりあえず周囲の範囲に穴を開ければ行けるかなって思ったんだけど…」
…!、北国の人は…というか北極の人かな?は釣りをする時に雪に穴を開けるのは聞いたことがある。
ティーナさんがやろうとしているのもそれなのだろう。でもやっぱり考えてみると誰か落ちるような気がする…
「ちょっと来睦ちゃん、そこにたってみて、たまちゃんでもいいよ」
とティーナさんが言った
僕はティーナさんが剣で指し示した場所に立った。
ティーナさんが剣で氷に僕の周りを一周して円を描いた
薄くだけ氷が削れている。きっと穴を開ける部分を示すために削ったのだろう。
「来睦ちゃん、1回退いて。」
僕はティーナさんに言われた通りに氷に描かれた円から退いた。
しばらくティーナさんはその円の周りを一周剣で突き刺して砕いていった。
それは綺麗に氷の真ん中に穴が空いていた。
「じょうずだね」
「砕かないで出来たのは割と運が良かったかもしれない。」
運次第だったんだ…
円形に穴が空いた氷の下を見てみるとたくさん魚のエネミーが泳いでいた。
「えんのまわりかこえばいいの?」
「囲うのじゃ?」
「囲う?」
え?囲って飛び出してきたところを切るんじゃないの?
「囲う必要は無いと思うよ?そのまま切ればいいんだよ」
ティーナさんは刀を取り出すと構えて魚に当たるように斬撃を飛ばした
初めて見るけどおそらくあれは剣がないと出来ないから模倣できないと思う。
とはいえ月のような形の斬撃は見事に魚に命中して氷を突き破らせた
氷を頭突きで突き破ってきた魚はこっちに冷凍ビームを放射してきた
ここら辺全部冷凍ビーム系の敵しかいないような気がする
ペンギンと言い。魚と言い。そういう感じだ。
ティーナさんは再び魚に向かって斬撃を飛ばした。
魚はティーナさんの斬撃を受け切ると氷の上で絶命した様だった。
「来睦ちゃんは魔法使えばいいんだよ」
「まほう…」
ドロップ品を拾ったティーナさんは僕の方を見据える。
僕が魔法使っても上手くいかなそう
☆☆☆
ティーナさんの言われた通りに僕は魚に狙いを定めてみる。
その前に晴が氷の弾を生成してを打ってしまった。
手際が早い。
ペンギンってこんなことも出来るのか。なんて感心していながらも氷の弾は魚に当たりそのまま貫いた。
貫かれた魚はそのまま消えてドロップ品だけが残されたようだった。
アクアフィッシュの生核 x 01
清き蒼鱗 x 01
1回目のドロップ品はこれだった。僕は晴を持ち上げる。
「きゅい?」
可愛らしく僕にくちばしを向けて首を傾げる。
軽く撫でてあげた。心の中で、よくやったと言うように。
晴の毛並みはふさふさしていてとても触り心地がいい、少しだけ冷たいけれども
「きゅい~♪」
結構喜んでいるようだった、また僕はティーナさんの開けた穴の方に晴を向けて指示した。
「きゅい!」
嘴の先に再び冷気が収束していく、そして穴の中にいた魚を氷の弾が貫いた。
アクアフィッシュの生核 x 01
清き蒼鱗 x 01
脂身の赤身 x 01
清き蒼鱗は固定なのかもしれない。
もう1回、僕は片手で晴を抱きながら泳いでいる魚を指さした。
「きゅい!」
嘴の先に再び冷気が収束していく、そして穴の中にいた魚を氷の弾が貫いた。
アクアフィッシュの生核 x 01
清き蒼鱗 x 01
脂身の赤身 x 01
再び、僕は片手で晴を抱きながら泳いでいる魚を指さした。
「きゅい!」
嘴の先に再び冷気が収束していく、そして穴の中にいた魚を氷の弾が貫いた。
アクアフィッシュの生核 x 01
清き蒼鱗 x 01
4回目!僕は氷の穴の中を泳いでいる魚に向かって指を指した。
「きゅい!」
嘴の先に再び冷気が収束していく、そして穴の中にいた魚を氷の弾が貫いた。
アクアフィッシュの生核 x 01
清き蒼鱗 x 01
再び僕は氷の穴の中を泳いでいる魚に向かって指を指した。
「きゅい!」
嘴の先に再び冷気が収束していく、そして穴の中にいた魚を氷の弾が貫かなかった。
氷の弾が水面に穿たれる飛沫と波紋で音に気付いたのだろう魚はこっちに冷凍ビームを打ってきた。この距離的に旗は持てない。咄嗟に晴を抱えてない方の手で防御するもダメージをくらってしまった。晴はそのまま氷の上に落としてしまった
晴は僕を心配そうな目で見ていた
そのまま凍り付いた片手は手自体は動かないけど肘からは動かせた。
氷を掴んでる様に冷たい。自分の手は意外にも小さい。
アバターの手は幼子の小さな手だった。最近までは見慣れたはずなのに
僕の体力はさっきまでと比較すると21減っていた。心配そうな目でこっちを見ている晴…
写真とか撮りたいけどこのゲームって写真撮れるのかな…
後で写真撮れるのか桜達辺りにでも聞いてみようかと思った。
再び僕は晴を片手で抱きあげる。上手く抱き上げれなくて少し手探りだけど晴はちゃんと手羽先で僕の腕を支えてくれた。
さっきから凍ったままの片手でもう1度僕は氷の穴の中を泳いでいる魚に向かって指を指した。
「きゅい!」
嘴の先に再び冷気が収束していく、そして穴の中にいた魚を氷の弾が貫いた
アクアフィッシュの生核 x 01
清き蒼鱗 x 01
脂身の赤身 x01
これでやっと5個手に入れたことになると思う。
ティーナさんはそのまま剣撃で弾き落としているし、たまちゃんは爪で切り裂いていた。
こっちが見ているのを気付いたようだった。
「くりむちゃん、手が凍っているのです。」
「うん」
「回復ポーション使ってください。」
「いや、いいよ」
そう言ってティーナさんは回復ポーションを僕に渡してきた。
僕はそれを否定して返した。
回復ポーションは使いたくないからそのままなんだけどね。
このまま盾にでも出来そうな気がするし…
でもこんなことしてたら何時かはきっとやられてしまうよね。




