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世界  作者:
-2nd- / カエデの邂逅
160/175

階段

「来睦ちゃん、悩んでるようだけど大丈夫?」

いや多分、大丈夫じゃない…

大丈夫じゃないって言っても余計心配されるだけだから多分言わないけど…

たまちゃんは僕に何を望んでいるんだ。何を思っているんだ。と深読みしてしまいそうになるけど

多分何も考えていないからこそこうなった可能性も捨て難い。

たまちゃんは置いといて僕は突破の策を考える。

「えっと…」

僕はティーナさんに問いかける。

意識するだけで内容に躊躇してしまいそうになる。

「いっかい…だいてみていい?」

「こう?」

ティーナさんは僕をそのまま抱き上げた。僕の足が蓮の足場を離れ体が宙に浮いた。でもこれじゃ違うんだ。

僕がティーナさんにしたいことはこうじゃない

「おろして。」

「ん?」

ティーナさんはおそらく今は頭にはてなマークが浮かんでいることだろうか。

「たまちゃんがてぃーなさんをはこべばいいよ」

「いや無理無理、あの速度は怖いって。」

ティーナさんの方から否定の声が聞こえてきた。

確かにたまちゃんは俊敏に動くもんね。僕だってさっきのは少し怖かったよ。

「どうしよう…」

僕はさっきできなかったことをティーナさんにやろうとする。

手が震えて動かないけど。

ティーナさんの腰に手が届かなかった。

「来睦ちゃん。何してるの?」

どうやら僕のしたかったことはティーナさんには伝わらなかったようだった


位置的には中くらいなのかな。

向こうの道の蓮は消えていてこっちの道の蓮は消えていなかったけど

端の足場と向こうの足場は同じくらいの距離感だった。僕の目から見た場合だけど。

距離感は大体あっていると思いたい。

ティーナさんを持ち上げることは出来ないからティーナさんの足が地面に着くし。

上の天井はそんなに高くない。

柱の飛んでくる何かの物体は上の天井ギリギリに設置されていて僕の視線から隠れていてよく見えない

僕だけ行くならば多分そんなに…いや僕だけでも無理かもしれない…

柱が邪魔だった。正確には柱から飛んでくる物体が邪魔で行けない…

「たまちゃん…つんだ…」

本当に詰んだかもしれない…僕はたまちゃんに呟く

たまちゃんなら解決策思い付くかな…

「あるじ、詰みってなんなのじゃ?」

「こういうオンラインってなんかの解決策はあると思うのだけど。」

たまちゃんは多分意味がわからないのだろう。

ゲーム専門用語だった気がする…

ティーナさんはまだ詰んだと思っていないらしい。

「…。」

「あっ…」

ティーナさんが何かを考え付いたような表情を浮かべた。

「え?てぃーなさんなにかおもいついた?」

「行けるかもしれない…」

ティーナさんの向いている方向は柱の方向だった。

柱なんて見ていても解決策は思い浮かばないと思うんだけれども…どうしたんだろう…




☆☆☆




ティーナさんは柱を…柱の上側を指さしてたまちゃんに指示した。

「玉藻さん、あの柱の上の丸い物体狙える?」

あの柱の上には丸い物体があるんだ。丸い物体?さっき水晶見たけど同じような感じかな?

「ねらってみるのじゃ」

たまちゃんはその場で柱の上に向けて弓を構えるとそのまま矢を引いた。

しばらくしてポチャンという水を叩くような音が聞こえた。

おそらく矢は外れて毒水の中に落ちたのかもしれない。

「厳しいのじゃ、直接斬ってくるのじゃ」

たまちゃんは腰にかけてある青銀の剣を鞘から引き抜くと柱目がけて跳躍した。

「ねえ、来睦ちゃん、来睦ちゃんの身内ってこんなんばかりなの?」

ティーナさんがたまちゃんを見ながら呟く。

意外とまともな人もい…ないかもしれない…

桜も似たような動きするし、櫟はよくわからないけど厨二病で有名らしいし…

今思うとまともなのいないかもしれない。

パリンと何かが落ちるような音がしてたまちゃんは蓮の上に着地した。

「壊れたのじゃ。」

「やった、やっぱり私の予想通り!」

まさか罠を壊すという方法があるとは思わなかった…意表を付かれたような気分だった…

「ね、でも後は敵だけだね。」

落ちなければ敵だけが問題だよね。倒せば問題じゃないんだけども。

僕達はたまちゃんの着地した場所に歩いて向かい合流した。

「あるじ、褒めるのじゃ。」

たまちゃんはしゃがんで僕に頭を差し出してきた。

僕は戸惑いを覚えながらたまちゃんの頭を撫でる。

たまちゃんって犬属性あるよね…

狐は犬科だから当然っちゃ当然なのかもしれないけど。


たまちゃんは目を細め尻尾を揺らす。

僕はたまちゃんの尻尾に抱きつきなってくる衝動を必死に抑える。

もふもふしたい…

しばらく撫でていると腕が痛くなってきてやめた

たまちゃんには悲しそうな目で上目使いされた。

凄まじい罪悪感を感じる。

「もういいよね…」

「あるじのなでなではとても気持ちいいのじゃ。」

そんな事しなくてもたまちゃん何時も僕を抱っこしてるじゃん…

そんなことは恥ずかしいから黙っておくけども…

気を逸らそうと向こう見ているとなんか触手みたいな何かが見えた。

目をこらすとグライドとHP表示が見えた、僕は向こうの方を指さす。

「どうしたのじゃ?」

「どうしたの?来睦ちゃん。」

ティーナさんとたまちゃんが僕の指さした方を見る。

たまちゃんは弓を斜め上に構えて矢を引く。

僕の目から見てたまちゃんの放った矢は綺麗にグライドの本体に刺さった。

グライドはゆっくりと空中を漂いながら高度を落としてこっちに向かってくる。

「やっぱりいっかいじゃたおせないんだね」

たまちゃんは弓を仕舞い、先程柱の上の何かを壊した青銀の剣を構える。

「玉藻さんは私と同じタイプなの?」

確かにたまちゃんは魔法使っていないような気がするけど

たまちゃん使えるのが炎魔法だけだった気がするし

、あの威力をここで出されても、周りの蓮全部やき尽くしてしまいそうだから多分使わないんだと思う…

僕の魔法よりも威力が上な気がするのがなんか悔しい…そんなに威力あっても使えないけど



☆☆☆




たまちゃんは剣を持ったまま海月を切り落としてアイテムも拾わずに向こう側に行ってしまった。

「え?」

向こう側で何かが爆発するような音が聞こえた。

『あるじ、これならいけると思うのじゃ。』

パーティチャットでたまちゃんの文章が表示される。

これなら?

これならってどういうこと…?

『てぃーなさんでもいける?』

『一通り柱壊して敵も撃ち落としたのじゃ。』

早くない?さっき行ってから数秒しか経ってないよ?まさか魔法使った?

「たまちゃんって強い人なの?」

ティーナさんから疑問が投げかけられる。

「たぶん…ぷれいやーではつよいほう?」

強い方というか私とほとんど変わらないステータスだと思うけれども…

桜の猛攻を全て防ぎ切ったりさっきの行動と言い…同じようなプレイヤーには見えない…

「そ…そうなんだ…」

『あるじー、階段見つけたのじゃ。』

どうやら向こう側で階段を見つけたらしい。

たまちゃんの方に向かおうと僕は蓮の上を歩こうとするとティーナさんに抱き上げられた。

「まかせて」

ティーナさんは僕に向けて誇ったような顔で言い放った。

何が任せてなのかさっぱりわからない。

もう任せてなんて言う必要のあるものなんてこの道にはないと思うんだけど

ティーナさんは僕をそのまま抱き上げて蓮の上を走っていきたまちゃんに合流した。

たまちゃんが立っている目の前には真っ白な壁と同じ色をした階段があった。

「これはわからないよ。」

そう思う。同色で隠れていたのかそれとも水晶で現れたのか…

僕はティーナさんに抱かれたままだけれども

ティーナさんとたまちゃんはゆっくりと階段をのぼり、2階にたどり着いた。

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