第146話 流れる水
「お姉ちゃん、宝箱開けるね。」
たまちゃんと僕もすぐそばで見ている。
☆☆☆
宝箱の中に入っていたのは素材と武器だった。
蓮の葉x10
種別:素材/植物
蓮の葉っぱ、水に浮かべると足場として使える様になる。
アバター強制液体化ポーションx2 Lv3
種別:ポーション
使用したアバターが1分30秒液体化する。
水虎の鋭爪x1
種類:骨髄/武器/拳
装備としても素材としても利用できる。
スキル
特殊:三叉の水斬
三方向に水の斬撃を飛ばして相手にダメージを与える。火属性の相手に膨大なダメージを与える。
特殊:水撃
水を爆発させて相手にダメージを与える。火属性の敵に膨大なダメージを与える。
テキスト
虎の持つ鋭い爪をイメージした武器、刃物の様に咎っていて硝子の様に映り込む
水虎の氷耳x1対
種類:装飾/毛皮
水虎から取れる白い虎耳、装飾としても素材としても使える。
水虎の獣毛x2
種別:素材/毛皮
水虎から取れる毛皮、もふもふしていて少し濡れている。
水虎の鋭牙x5
種別:素材/骨髄
水虎から取れる水虎の牙、鋭くて刃物みたいだ。
氷撃弩x2
種別:装備/武器/弓矢
(装備中)水中の視界が少し見えやすくなる。
スキル
特殊:氷弾
矢の先に氷結晶を生成し相手を撃ちダメージを与える。水属性の敵に膨大なダメージを与える。
特殊:水撃
水を爆発させて相手にダメージを与える。火属性の敵に膨大なダメージを与える。
テキスト
虎の持つ鋭い爪をイメージした武器、刃物の様に咎っていて硝子の様に映り込む
「ゆみやは…たまちゃんとさくらの?」
僕は物理武器なんて持てないから今回獲得するのが蓮の葉以外何も無い
「確かに爪はたまちゃんが向いてそう」
桜もどうやらそう思うらしい。僕もそう思う。
「武器なのじゃ?」
武器だよ。僕はその爪を持とうとしたがそれなりに重くて持てなかった。
持ち上げようとしたが少し浮いただけで僕には持てなかった。
「ほら、やっぱりもてないよ」
僕は諦めて爪を地面に下ろす。
傘より重いものは持てないんじゃないかと思う。割と本気で思った。
この傘軽量化魔法でもかかってるんじゃないかな。
強化魔法か軽量化魔法でもあれば持てる可能性もあるけど。傘のように。
「お姉ちゃん、はい、あげる。」
桜から手渡されたものは水色のボウガンだった。なんで?
報酬、氷撃弩。パッと見連射性に優れていそう。たまちゃんが使いそう。
僕?そんなの持てないよ。桜だって見てたじゃん、爪持ち上げようとしてダメだったところ。
☆☆☆
たまちゃんが爪を装備して構えている。なんか格好いいと言うよりも綺麗。
1回たまちゃんはその場で構えると爪を振り下ろした。
前方向に薄青く細長い斬撃が飛んでいき流れている水を切り裂いた。
「お姉ちゃん、たまちゃん強過ぎない?」
確かに遠距離もできて近距離もできる。僕以上に素早い反応。
「つよいよね。」
僕も思った。爪というのは獣属性持ちのたまちゃんには最適な武器であるということを
僕は最初に強い相方を手に入れたのかもしれない。
「あるじは私が守るのじゃ」
たまちゃんは爪を外し僕の頭の上に手を乗せてなでなでした。
撫でられてくすぐったく感じた。
たまちゃんが僕を撫でる回数が多い気がする。
「お姉ちゃんには強いたまちゃんがいるので私離れしてもらいます。」
え?なんか桜が別れを告げるような感じになってるんだけど
僕は首を傾げる。
桜は僕の疑問を察したのか答えた。
「私言ったよ?この洞窟終わったら私は離脱するって。」
確かに思い返せば言ってたような気がする。
「それに私とお姉ちゃん同じギルドだしそんなに変わらないよ」
いなくなっても変わらないとは思わないけど主に知識面で支障が出そう。
初心者2人で旅するって結構無茶突き付けてないかな。
無茶だよね。これからプレイヤーに会えればいいけど水の島見た時はほとんどプレイヤーの姿見えなかったし。
「お姉ちゃんが何に疑問を持ったのかわからないけど、私だってプレイヤーだって最初は1人だったよ?」
確かに最初は1人だけど助けてくれる人とかチュートリアルとかいると思う。
確かにチュートリアルダンジョンはやったけど
チュートリアルはまだな気がするよ。
「あ、洞窟は後ろの転移ゲート行くと抜けれるよ」
桜に言われ後ろを振り向くと淡い光を帯びたゲートらしきものが出現していた。
「それじゃまたね、お姉ちゃん、早く追いついて見せてよ、待ってるからね。」
桜はそのゲートに入ると消えた。洞窟から脱出したのかな。
あと何処で待ってるというのか、最前線しか知らないしそもそも最前線なんて空挺都市くらいしかわからないよ。
僕が行けるかどうかわからないけどたまちゃんと共に頑張ってみるね。
☆☆☆
『あるじ、いくのじゃ』
たまちゃんは僕を抱き抱えると桜を追うように転移ゲートに入った。
僕は眩しい光の中で目を瞑る。
しばらくして目を開けると洞窟の入口だった。
「のじゃ」
「にゃ?」
僕は首を傾げる、たまちゃんも後ろで首を傾げているのだろう。
たまちゃんは僕を抱き上げて後ろに向けると目を合わせる。
「にゃ?」
「あるじ、目を瞑るのじゃ。」
僕はたまちゃんに言われた通りに眼を瞑った。突然バシャンという水を叩きつけるような音が僕の耳に聞こえた。
「目を開けていいのじゃ。」
目を開くと洞窟の外だった。たまちゃんが洞窟から脱出したのかな。
「あるじ、どこいくのじゃ?」
とりあえず、このオンライン、道がよくわからないよね。
目の前には水と道がひろがっている。
足元にはもはや何度目かと思う絶えず流れる水の感覚と冷たさを感じる。
「たまちゃん、どこいく?」
僕はたまちゃんに問いかけた。たまちゃんは少し考える素振りをする。
「あるじ…の行きたい場所でいいのじゃ」
行きたい場所がないから、というかわからないから困ってるんだけどね
僕も考える。こういう時桜ならばどうするかということを
「とりあえず、まえにみちがあるからまっすぐでいいんじゃない?」
「わかったのじゃ。」
どうやら進行路は決定したみたいだ。




