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世界  作者:
-1st- / 夏の始まり
13/175

第12話 威嚇

とりあえず、ゲームらしいので楽しみたいと思った。

どんな世界なのか。気になる。




☆☆☆




蝉が鳴き、もう夏だと感じる。

僕は少し暑い気温の中でダラダラと過ごした

何処にも行くわけでもないのに

桜にお下がりを着せられた。

桜は「お姉ちゃん、凄く可愛いよ!」と

言ってくれたが

僕としてはとても恥ずかしいと思った。

それにしても日光が眩しい。

この体になって感覚も鋭くなったような気がする。




☆☆☆




昼過ぎ、僕は櫟の約束を果たすべく

櫟の部屋に向かった。

ひらひらのスカートがはためく

夏だから涼しいが

妹の小さい頃のお下がりを着るのは恥ずかしい。


櫟の部屋の前についた

ドアに手が届かない

ドアに手をかけようとジャンプしていると

櫟がやってきた。


「楓兄ちゃん、何やってるんだ?」

櫟は首を傾げている。心做しか笑っているように見える。

「あ、櫟!扉に手が届かないんだ!」

何回もジャンプしているが本当にドアに手が届かない

幼児の体では背が足りない。

「小さくなったな」

櫟が嘲笑してきた。なんか悔しい。

「ふしゃー」

「おい、それ猫の威嚇じゃね?」

そうだっけ。狼は確か犬科だった気がする。

部屋に入れてくれたので良しとしよう。




☆☆☆




さて、VRMMOだ

だが、僕らは最初の問題に躓いた。

「楓兄ちゃん、獣耳引っ込めれない?」

獣耳である。

「ちょっと頑張ってやってみるね。」

「おう。」

んぐー、頭に力を込める。

獣耳がぱたぱたと揺らいだ。

引っ込む気配がないので方法を変えてみる。


僕はひたすら獣耳が引っ込むイメージをする。

引っ込めー引っ込めー

獣耳は倒れたが引っ込んでくれなかった


「無理みたい。」

「その前にサイズが合わなそうなんだよな。」

確かにそうだ。

僕の体は一般幼児程度なのだから。

頭に被るのにサイズが合わないとなると

どうしようもない。


「VR…できない…?」

僕は目を潤わせて櫟に聞いてみた。

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