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世界  作者:
-2nd- / カエデの邂逅
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第124話 ダークネス

「わかった。」

桜の進む足音が止まった。どこかわからないけど休むことにしたらしい。




☆☆☆




以前は大丈夫だった。今は大丈夫じゃない。

僕は似たような存在なのに。似たような存在になってしまったはずなのに。

暗闇に怯えてしまったんだ。

何処にいるかわからないけど桜が問いかけてきた。

「お姉ちゃんは暗いのが怖いんだよね?」

「うん。」

なんで怖いのかわからないけど体が嫌がってるんだ。

「暗闇…」

さくらはそれ以来黙ってしまった。僕はたまちゃんにだかれたままだ

「あるじ、だいじょうぶなのじゃ?」

「もうちょっとこのまま。」

「わかったのじゃ」

たまちゃんは僕を抱き上げると優しく背中をさすってくれた。


「お姉ちゃん、私もくらいの怖いから大丈夫だよ。」

大丈夫じゃないような気がする。

そもそも桜はくらいのが怖いならVRできないじゃないか。

「じゃあ、どうやってやってるの?」

「我慢している?」

我慢しているって、僕もそんなに我慢はできないと思う。

手にみっている光を見て。だけどできるだけ耐えてみようと思った。


「お姉ちゃん、先に行くよ。」

桜は走っていってしまった僕も桜を追って傘で道を照らしながら走る。

「あるじ、桜、まつのじゃ。」

たまちゃんも走ってきた。

しばらく走っていると桜が急に立ち止まった。

「んぎゅ」

僕は立ち止まった桜にぶつかった。

「お姉ちゃん、ごめん、敵がいたから。」

桜は僕の頭を撫でながらつぶやく。確かに目の前には敵…

濃青色の水スライムと見たことのないような刀を持った青く光り輝くスケルトンがいる。

日本刀みたいにスラリとしていてよく切れそうな細い刀だ。

「お姉ちゃん。あれは相手にしないで突っ切るよ。」

「むりだとおもう。」

あの刀は刃長いしリーチに届くと思うんだ。

「うーん。とりあえず私が行ってみるね、多分死なないと思うけど。」

桜は面倒そうにいった。面倒なのかな。

結局はどの道選んでも強敵にぶち当たる茨の道、修羅の道だと思う。

そう簡単には行かせてもらえないと思う。

それに私から離れてしまったら光届かないから…

「さくら、こうげんはどうするの?」

光源、つまりこの飲み込まれそうな闇の中を照らす光が必要になってくる。

このゲーム、地下はだいたい真っ暗いのかな。

「お姉ちゃん、その傘貸して。」

僕は桜に言われたとおりに光り輝く傘を渡す。たまちゃんいるし魔法も使える。

僕の装備は体装備も光源になるからこの装備着てる間は闇に飲まれない。

闇に飲まれるって表現厨二病っぽいよね。

なんか格好よくて僕は好きだよ。闇に飲まれたくはないけど。




☆☆☆




桜は僕から借りた傘を引っさげて暗闇の方に走っていった。

桜はスケルトンを突っ切れなくて僕の傘を剣のように扱い後ろから叩き倒して葬った。

突っ切れてもいいけど突っ切れなくても一撃に変わりはなかった。

桜に水スライムが襲いかかるが僕の傘を剣のように扱いスライムも地面にたたき落とした。

桜って強いんだね。

「お姉ちゃん、この傘軽くて使いやすい、しばらく借りるね!」

どうやら気に入ってしまったらしい。

僕が使えるならそこらの武器よりもよほど軽くて使いやすいと思う。


「あるじ、武器がなくても大丈夫なのじゃ?」

「だいじょうぶだよ。たまちゃんいるし、まほうつかえるから」

僕は魔法型だから杖がなくても多少戦闘はできなくもない。

僕は指先から氷を出して光らせる。

これくらいなら攻撃魔法には入らないと思いたい。

「おお、あるじ、すごいのじゃ」

なでなでなでなでわしゃわしゃわしゃわしゃとたまちゃんが僕の頭を撫でる。

僕の頭を撫でるとご利益的なものでもあるのかな?

そんなものはないと思いたい。ないと思う。あったらあったで僕も苦労していないから。


桜は僕の傘を持って向こうの道に走っていった。僕の傘はちゃんと道を照らしてくれている。

たまちゃんと共に僕も桜を追いかける。一本道になっていて両方とも壁だから追いかけやすい。

桜はしばらくするとすぐそこの曲がり角を曲がった。

「お姉ちゃん、広場があるよ。」

桜の声が聞こえたので僕も走って駆け寄ってみる。そんなに早くは走れないけど。

「あるじ、はしらなくてもいいのじゃ」

たまちゃんが歩いてくる。

そう呟いてくるけど僕はこうしないと歩幅が合わないから。


桜と見た先には確かに光に照らされた広間みたいな場所があった。敵は湧いていない。

今は湧いていないだけかもしれないけれども。

そして下の方にも道があった。下の方の道は光に照らされて壁が見えている。

「お姉ちゃん、どうする?」

「さきにしたのほうにいく?」

敵は出てこない保証はないし敵によっては詰むけど先に言った方がいいかもしれない。

ダンジョンは常に賭け引きだと思うんだ。ゴリ押し要素もある気がするけど。

多分あの傘は桜が持ってるから負けないと思うけども。




☆☆☆



道は長い。ゆっくりと歩いているうちに向こうも暗闇、こっちも暗闇になってしまった。

どっちが正解かは桜がいる方だからわかるけど。

そして敵が湧いてこない。なんかこの道間違ってるんじゃないかと奇妙に感じる。


しばらくして檻のようなものが見えてきた。

「檻なのじゃ?」

たまちゃんが目の前の物質を見て僕に問いかけてくる。

僕も檻かと思った。

そして檻の後ろ側にうっすらとガラスで囲まれた階段が見えている。

ダイヤル式の南京錠みたいな鍵が檻についている。

暗号解読でもする必要があるのかな?それはそれで面倒だけど。

「お姉ちゃん、あれ鍵必要。」

南京錠だった時点で察してたよ。暗号はフェイクってことなのかな?

鍵が近くの場所にでもあればいいなあ。ここまで裏切られたから

このゲームはそう簡単に渡してくれなそうだけど。

そんなことを思いながら僕は面倒そうに檻を掴んで揺する。

開かないとわかっているけども。

ガシャンガシャンと音を立てダイヤル式の南京錠が揺れるだけで鍵は開いてはくれなかった。

僕の魔法で壊せるかな?僕は片手に焔を纏わせる。

「お姉ちゃん、壊すの?」

「こわせたらいいなあって。」

あくまで願望だった。草原で打ったあれを再びここに打ち込もうと思った。

「お姉ちゃん、こういうのは大体頑丈にできてるし壊れてもお姉ちゃんいま水中装備つけてないから上から水降ってきたら詰むよ?」

あ、そうだ。僕はアルパイン装備じゃない。白花装備は水中の効果はない。

水が降ってきたら多分溺死する。

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