第11話 衝動
11話
「これからどうすればいいんだ...桜や櫟を襲う可能性もなくはないし...自分が怖い...」
狼は人を襲わないとは限らない。
「お姉ちゃん...?」
桜が僕に問いかけてくる。
食べたいと美味しそうだと思った。
☆☆☆
僕は狼?になってしまったんだ
幼いとはいえ噛まれると少なくとも痛いはず
牙は触ったことがないけども
狼は肉食だ、人を食わないとは限らない
僕は人を食べたくない。
僕は桜を食べたくない。
僕は化物になんかなりたくない。
「お姉ちゃん...どうかしたの?...」
桜が可愛らしく首を傾げている。
今はそれも恐怖に感じた
「桜、ごめんね。」
とりあえず、謝ることにした。
「ん?何?」
纏まらない感情が渦巻いている。
僕は...月が恋しい...?
「お姉ちゃん、なんか目が怖いよ。大丈夫?」
僕の目は怖いのだろう。
獲物を狙うような目になってるのかもしれない
「桜、大丈夫だからあっち行ってて」
中身は全然大丈夫じゃないけれども
「?、大丈夫なのかな?」
桜はあっちに走っていった。
心配はありがたかった。
とりあえず、僕は僕から桜を守ることが出来た。
☆☆☆
星を見る。眠くなってきた。
気が付けば夜だ。
星空を見ると心が落ち着く気がする
時間はわからない。
もう凄く夜なのはわかっている。
今日は時が過ぎるのが早く感じた。
「おやすみ。」
誰も部屋にはいないが挨拶はしておこう。
「おやすみ。いい夢を」
誰かが、挨拶をし返したような気がした。
☆☆☆
起きた、朝になっていた。
朝日が眩しく感じる。
見れば手は普通の手に戻っている。
毛皮に覆われてはなく
爪も鋭くなくなっている。
服の中の体毛もなくなっていた。
「楓兄ちゃん、おはよ。」
櫟がぶっきらぼうに挨拶してきた。
「櫟、おはよう。」
のんびりしている。今日は休日なのだろうか
「楓兄ちゃん、元に戻ったんだな。」
元に戻れて安心している。
「あれはなんだったんだろ」
怪現象。
「まあいいや、それはそうとVRMMOやんね?」
「VR?、いいけど?」
「んじゃ、昼に入ってきて」
櫟にVRに誘われた。
僕はVRをやった事がないから
よくわからないけど
とりあえず、ゲームらしいので楽しみたいと思った。
どんな世界なのか。気になる。




