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世界  作者:
-2nd- / カエデの邂逅
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第118話 アスレ

桜は僕の頭を撫でた。ペンギンには可哀想なことをしたけれど無傷なのは良かったと思うし。

きっとペンギンもすぐに蘇って出てくる。




☆☆☆




ペンギンが海に落ちていったと思ったらまた湧いて出てきた。

いくらなんでも蘇って出てくるの早いと思う。

「きゅいきゅい」

可愛いんだけどもね。序盤島にしては攻撃がえぐいから。

あの強烈な冷凍ビームは今でも忘れられないよ。


しばらく僕は自分で歩くことにした。桜に抱かれてるのが

嫌になったわけじゃないよ。ただ申し訳ないと思ったんだよ。

そういえばたまちゃんは?

僕は辺りを見渡してみる。するとペンギンの来た方にたまちゃんがいた。

そっち危ないんだけども。玉ちゃんなら大丈夫なのかな?


「お姉ちゃん、がんばれー。」

僕は今最大の危機に瀕している。足場が存在しないのだ。

つまりアスレチックをやれということですね。

僕は後ろに下がる。

足元になんかもふもふの塊の感触を感じた。

「きゅい?」

どうやらさっきの道から湧いてきた子ペンギンだっだ。

僕はその場にいた抱き上げて向こうに置いてくると

その場所から勢いよく走った。

勢いよく走ったはいいものの僕の足は短いし体も小さい。

なんだか思うように自分の体が進んでくれない。サイズがあっていないような感覚がする。

本来あるものがある場所に何もない感覚がする。

実際ないのだけれども。幻痛みたいな感じの状態が起きている。

僕は怪我なんてしていないし何処も失っては居ないけども

実際体が小さくなったという点では、腕の長さや、足の長さ、体の大きさなど色々なところを失っている。

なんか僕も慣れないんだよ。この体の操作性というものに。

自分が自分の意思で操られているような不思議な感覚だ。

VRだし偽物の、コピーした体なのだろうけれどもそれでも

本来の体も偽物で、意思と少しだけ離れているように感じるんだ。

僕はそんな状況でも走る。上手く歩幅が揃わずその上距離も長く感じる。

もうすぐそこだ。僕は吊り橋の端を思いっきり蹴って跳躍した。

僕の体はかなり飛んだ。なんか上の水の中に突っ込んだ。

僕はアルパイン装備という水中呼吸の防具着ているから大丈夫だったけども

桜とからなら多分ダメージ受けてたと思う。

でも水って無害だよね。そんな早くにダメージ受けるとは思わないけども。

水の中は何も無くゴツゴツした岩で出来ていた。

きっとこれは洞窟の壁みたいなものなのだろう。この上にも何かあるのかな?

「お姉ちゃん、降りてきてよ。その身体能力、アスレチック無双できない?」

そういえばいつまでも水の中にいないで降りてこなきゃいけない。

水の中に潜っていても冷たい温度は感じなかった。

むしろ装備の上にさらに服を着ているように感じた。不思議だと思う。

「できないよ」

今の場合の跳躍力なら跳躍力高すぎて落下ダメージ受けてリスポーンしてしまう。

僕は人ではないのだから。何方かと言えば獣寄りなのだから。

というか始めて変わってからジャンプしたような気がする。VRの内部だけれども

「私ら妖怪は人間とは身体能力が大きく異なるのじゃ。」

たまちゃんが呟いた。人間と妖怪の違う点はいっぱいあるし。

たまちゃんの戦闘は1回も見たことないから知らないけど

きっとたまちゃんも凄い身体能力を持っているんだろう。

僕は上の水の中から降りてくる。あ、落下ダメージくらいそうだったから浮遊使っている。

これで僕も飛べると判明したがさっきの跳躍力だと下手すると死にそうだからアスレチックはできない。

「お姉ちゃんもアスレチックやろうよ…」

桜がアスレチックに誘ってきた、僕は断る。

「むりだよ。さっきのちょうやくりょくみたでしょ?」

「調整すれば上手くなると思うよ。」

調整って、きっとたまちゃんがやって見せれば僕もできるようになるんだと思う。

もう1度その場でジャンプしてみる。

なんか桜の身長くらい飛べた。これくらいならなんとかできるかもしれない。

「これくらいならアスレできるよ!お姉ちゃんやったね!」

桜に頭を撫でられた。なでなでなでなで。

「ぼくもちょうせんしてみるよ。」

「頑張ってね、お姉ちゃん。」

出来る限り落ちて死なないように頑張ろうと思う。死んだらきっとやり直し。

あの水の中から開始なのかな、せめて水の外からのリスポーンがいいな。

桜の応援は心強いよ。ありがと。



☆☆☆




橋を歩いている。そもそもこの橋周りに柵もないし所々抜け落ちてるしかなり古びた橋だ。

しかも洞窟の内部に橋があるって珍しいと思うんだけれども。

僕はしゃがんでボロボロに抜け落ちた木の床に小さな手を触れる。

所々に虫の食べたような穴が空いていて触れただけでちぎれそうだった。

「お姉ちゃん、どうしたの?」

僕の行動を不審に思ったのか桜が問いかけてくる。

たしかに不審に見えるよね、こんな危ない場所でしゃがみこんでいたら。

「この木ってなんなのかなって?」

なんで僕は疑問形で返したし。とりあえず、伝えたいことは返せたはずだ。

「確かに洞窟の中に橋があるのは珍しいよね。」

しかもこんな危なっかしい橋だ。今にも崩れそうで歩いているだけでも怖い。

「めずらしいじゃなくてふしぎ」

「洞窟といえば岩と石に覆われた壁しかないもんね。」

そんな一般的なものから突然異空間が浮いたり、リフトが降りてきたりするものまであるけどね。

そもそも洞窟の定義ってなんなんだろう。

洞窟じゃないのに洞窟言うならダンジョンという一括りで表せばいいのに。


何処かでカチッっと音がした。なんか嫌な予感がする。

「なんのおとじゃ?」

たまちゃんが気付いたようだ。というかこれ罠の音じゃない?

何もなしに仕掛けが作動するとは思えないし

「カチッってなったら大体9割は罠の音だから気を付けてね。って言っても遅いよね。」

やっぱり罠だった。そしてその残りの1割は何を意味するんだろう。

僕は考えていると目の前に岩が降ってきた。

結構大きな岩だった。目の前の降ってきた岩が突然赤色に光り始めた。

「あ、爆発。」

桜はそう呟くと僕をだき抱えて全力で逃げ出した。どこかわからないけど曲がり角の道に入ったようだった。

「桜、楓ちゃん、どこなのじゃ?」

たまちゃんが探している。ここら辺に来ているということは僕達をおって逃げてきたのだろう

僕と桜は壁から覗き込むとたまちゃんに向けて手を振った。

見つけてくれたようでたまちゃんもこっちに来た。

爆弾ってそんな物騒な罠仕掛けるんだ。フィールド壊れても容赦なしなんだ。

15秒くらいすると何処かでドッカーン、ガラガラガラガラという何かが爆発する音と何かが崩れ落ちる音が聞こえた。

「そういえばばくだんってなんだめーじ?」

僕は気になったので再び桜に質問をしてみた。爆弾のダメージだ。

「3000、私でもワンキルされる。」

桜でも死ぬんだ。だから逃げたのか。そもそも誰だって逃げるよね。僕だって逃げるよ。

「やっと合流出来たのじゃ。そういえば後ろになんか変な機械があるのじゃ。」

確かにたまちゃんの言う通り変な機械がある。

「にげるのはとくさくだった?」

「最善策、というか罠は出来る限り喰らわない方がいいよ。」

罠って他にどんなのがあるんだろ。それは後で僕も嫌という程に経験しそうな気がするよ。

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