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世界  作者:
-2nd- / カエデの邂逅
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第114話 ロッジング

「楓、桜、次は何をするのじゃ?」

たまちゃんが思い出したように僕達に問いかけてきた。




☆☆☆




どうしよっか、本当にどうしようか。

僕は上を見上げる。真っ暗な星空と斜め上には水の島が見える。

僕は小さな手で水の島を指さした。

「さくら、あのしまいく」

「いや、お姉ちゃん、私じゃないでしょ?」

確かに桜に言うことではない、桜は1回一緒に行ったからわかっている。

1回ダンジョン攻略もした。

「たまちゃん、あのしまいく!」

「あのしまなのじゃ!?」

水の島である。その前2時間を見るべきではないだろうか。

星空を見て思い出した、多分、今は夜だ。

むしろ時間が戻った時から夜だったけども。

異変前の時間ならば現実で卯月がいた時間帯だ。

チャットに"/time"と打ち込んで時間を見る。

午後8時10分だった。

もう既に2時間経っていた夜中の分類に入るんじゃないだろうか。

「さくら、おちるよ!」

「ええ!?」

さくらも僕の声に反応して時間を確認したようだ。

「あ、そっか、晩御飯の時間だ。」

桜が気付いたようだった、そうだよ、晩御飯の時間だよ。

いくらゲームやっているとはいえちゃんと食べないとダメだと思う。

「おちるのじゃ?」

桜は淡いポリゴンになって消えてしまった。

つまりはログアウトしてしまった。たまちゃんに説明しないでいってしまった。

「めにゅーのおぷしょんからろぐあうとでろぐあうとできるよ」

僕は桜の変わりにたまちゃんに説明した。

わかりやすく説明できたかな?たまちゃんは少し考える素振りを見せると返事をした。

「わかったのじゃ。」

1分くらいしてたまちゃんもポリゴンになって消えていった。

無事ログアウトできたようだった。

僕はチャットに"/Log_out"って打ち込んで目を瞑った。


目を開けると淡い光が差し込んできた。目に痛い。

僕は小さな手で目を擦っているとさくらに手を止められた。

「お姉ちゃん、綺麗な目を擦っちゃダメだよ…」

僕の目って綺麗な目だっけ?そんなに綺麗でもない気がする。

色素の薄い水色の前髪が見えた。少し長すぎると思う。たまに目に刺さる。

僕は首を傾げた。

「はい、鏡。」

桜から手鏡を手渡された。女の子らしいピンク色の手鏡だった。

僕は自身の顔を写して鏡の中の僕と目を合わせてみる。

綺麗な銀色の目と金色の目をしていた。

そういえば片方は魔眼の影響なんだっけ。猫のような形になっている。

「お姉ちゃんの目は宝石みたいに綺麗だから。」

確かに綺麗だけど宝石は言い過ぎじゃないかなって思うんだ。

「確かに宝石見たいといえば宝石みたいなのじゃ。」

たまちゃんにも賛成された。


壁に付けられていたインターフォンから声が聞こえた。

「桜、楓、玉藻、晩御飯だ。」

冷淡な口調の櫟だった。冷たく聞こえたような気がする。

そしてサラッとたまちゃんも呼んでいる。

櫟もなにかに疲れてるのかな?今度聞いてみることにしよう。


たまちゃんの存在にお母さんは突っ込まなかった。

むしろまた拾ってきたの的な感じだった。流石にその感性はまずいと思う。

僕が変わってから家に住民が増えている気がする。

今日の晩御飯はシチューだった。だが僕の舌には熱かったようで冷まして食べた。

それなりに甘かった。桜が覚ましてくれた。お兄ちゃんの威厳がなくなる。

ぼくはもうお兄ちゃんじゃなくてお姉ちゃんなんだけども。


上に戻る際。桜と共に櫟に何か言われた。

櫟は子供に言い聞かせるようにしゃがむと棒読みで唱えた。

「うちのギルマスが楓兄に会いたがっている。気を付けた方がいい。」

気を付けた方がいい?どういうことなんだろう。

そもそもなんでそんなやる気なさそうにいうの?

櫟ですら強いらしいのに櫟がギルマスじゃないならきっとギルマスもかなり強いのだろう。

でも黒騎士は否定されたから黒騎士じゃないらしい。

「お兄ちゃん、どういうこと?ギルマスって味方でしょ?そもそもお兄ちゃん達ってどこにいるの?」

桜が櫟に問いかける。

「俺らは今ドラドにいるな。」

「ドラドって何処の島?」

櫟の答えはなかった。そもそも答えるか迷っているように見えた。

桜が櫟に問い掛ける。桜でも分からない島があるらしい。

本当に櫟はどこのことを言っているんだろう。ぼくにはわからない

多分なちゅの何処かにドラドという島があるのだろう。




☆☆☆




櫟の話はあれで終わりだった。結局何が言いたいのかわからず仕舞だった。

「お姉ちゃん、櫟は何時もあんなんだから大丈夫だよ。」

あんなんだからって全く意味がわからないよ。

櫟のギルドが謎めいてきた気がする。

僕は階段の前で立ち止まる。桜の右手の袖を引っ張った。

「ん?お姉ちゃん。どうしたの?」

「かいだんのぼれない」

「そっか。」

桜は僕を抱き上げるとトントンと階段を登っていった。

それにしてもたまちゃんはどこに行ったのだろう。部屋にいるのかな?

桜に下ろしてもらう。廊下を歩いて桜の部屋に入る。

階段も上がれない身体になってしまったことに何時も不利を感じる。

扉は半分空いていた。きっとたまちゃんが入ったのかな?

「たまちゃんかな?」

「玉藻さんはさっき階段登ってったよ。」

どうやらたまちゃんで正解のようだった。部屋の中にいたのはたまちゃんだけじゃなかったけども


半分開いている扉を押して開ける。それなりに重かったけれどなんとか開けた。

青色の髪の狐耳とたまちゃんが分裂したように見えた。

「なんにゃ?」

「なんなのじゃ?」

「なんじゃ?」

たまちゃんに加え、卯月と水無月が増えていた。

「晩飯たかりに来たならもう既に食べたあとだよ!」

桜が指を差して3人に言いはなった。確かにさっき晩飯を食べてしまった。

「いや、そうではないのじゃ。」

「ただ楓ちゃんと寝に来ただけなのにゃ。」

「なかなかおいしかったのじゃ」

上から順に卯月、水無月、玉藻の言葉である。

僕と寝に来た?友達としてなら嬉しいけどここからあの塔までかなりの距離がある気がする。

僕は猫舌になった気がするのに僕より獣度高そうなたまちゃんが猫舌じゃないのは遺憾の意を示す。


「お姉ちゃん、寝ようよ。」

みんなに抱きつかれてる気がする。主に桜には変わってから何時も抱き枕扱いされていたけども。

桜曰く、僕はなんかもふもふするらしい。それ冬場用だと思うんだけど。

「寝れないのにゃ…」

「妾も寝れないのじゃ」

水無月も卯月も寝れないでいるらしい。そもそもこんなに抱き着かれたら暑くて僕も寝れない。

こんな状況でも平然と寝れているたまちゃんはすごいと思う。

僕は携帯を付けて時間を確認する。

まだ9時30分だ。寝るには凄くとは言わないが結構早いと思う。

それに凄く暑い。どうするべきか。


「お姉ちゃん、どうする?」

桜が僕に問いかけてきた。卯月と水無月の方を見てみる。

なんか何処から取り出したのか作り出したのかわからないUNOをつかってタワーを建てていた。

部屋の真ん中にある机の上で綺麗に立っている。

桜は無言で携帯を取り出すと卯月と水無月が作ったUNOタワーの写真を撮った。

「お姉ちゃん、卯月と水無月写真に写ってくれない!」

え?どういうこと?これじゃ僕もカメラに映らない可能性があるかもしれない。

鏡にちゃんと映るなら僕も写真には映るよね?

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