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世界  作者:
-2nd- / カエデの邂逅
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第99話 熱暑と遭遇

Side 悠

「おはよー」

そう言って僕は2年A組の扉を開ける。

「おーっす」

挨拶を返したのは瀧崎くんだ。

「今日終業式だな」

「やっと夏休みだよ。」

今日は終業式だ、僕らの学校もやっと夏休みに入る。

「それにしても暑いな」

坂城くんが返す。確かに暑い。気温は30度くらいある。

今は7月夏の序盤とはいえここまで暑いと不安になってくる。

何が不安かってそれは気温の上昇が…

教室の中が蒸している。早く終わって欲しい。こんな日は正直に言うと面倒だ。

よく今日まで授業耐えれたと思う。


そんなこんなで話をしているとチャイムが鳴った。

きーんこーんかーんこーん

天城が来ていない、どうしたのだろう、昨日の事を引きずってるのかな…

何時もはチャイムが来るまでに入るはずなのに。


「あれ?楓来てなくね?」

「楓休むなんて高校では初めてなんじゃねーの?」

確かに高校に入ってから休んだ日を見たことがない。

どうやら坂城くんも瀧崎くんも天城くんが休んだ日を見たことがないらしい。


「おはようございます。」

「おはよーございます。」

先生が教台にたって挨拶をする。

「えーっと名簿名簿。あぁ、あった。出席確認。」

先生もだるそうなのか適当だ。


出席確認が終わった。

「えー、今日休んでるのが、佐倉と天城と八神か、佐倉はインフルで欠席除外。他2人は家近い奴書類届けておけよ。」

楓が休むなんて珍しい。

「楓は僕が届けておく。」

「悠、任せたぞ。」

「今日は終業式だ、今学期最期の日だから頑張るように」


「──くれぐれも羽目を外さず、安心できる夏休みを送るように。」

話長かった。これで終業式も終わりだ。


「あー、終わった。やっと夏休みだー、これでだらけられる。VR熱中できる。」

こんなこと言うのは瀧崎だ。

「お前部活どうすんだよ。」

「あー、だるい、部活なんてなければいいのに。」

確かに部活なんてなければいいのに


「あー、それでは、いい夏休みを、解散。」

これで今学期の学校は終わった。時間を見る。12時くらいか。

「また明日なー」

「あぁ。」


みんな帰っていく。僕も帰らなければ。

日のうだる暑い外を見る。

そういえば天城の家に書類届けなければ。

昨日のせいか自分は悪くないのにすごく気まずい。

けれども頼まれた以上は僕もやらなくちゃいけない




☆☆☆



大きな門を見上げる、ちゃんと屋根まで作られていて立派に佇んでいる。

向こう側は見えそうにない。

一瞬間違えたかと思ったが門のところには天城という表札が飾ってある。

多分間違えていない。間違えてたら謝らなきゃいけないけど

にしても楓の家は始めて来るけどこんな近くにあったことはまだわかるけども

こんなお屋敷に住んでいるとは思っていなかった…

楓は何処かの御曹司なのか…?それとも由緒ある名門の血筋の分家…とか?

いやいや…ない…ありえないとは思えた。


ぴんぽーん。息を飲んでインターホンを鳴らしてみた。

インターホンから声が何かが落ちる音が聞こえた

しばらくして子供の声が聞こえてきた。

「あ、いちかわくん。」

「誰?なんで僕の名前知ってるの?」

天城の家のインターホンに出た声は幼い子供の声だった

幼女特有の高くて可愛らしい声をしている。

見た目はわからないけれどきっと可愛い子なのかな?

「なんか凄まじい音がしたんだけど」

大丈夫かな、きっとインターホン落としたのかもしれない。

小さい子か楓かおそらくどちらにしてもいい方向には転ばない。


「んで?なんでそんな声高いの?」

さっきから気になる子供のような声を返してくる人物に。

「あ、あー、あー…う?」

発音練習…?自分の声を確認してる…?

「まるで幼い子供の女の子の声のような」

しまった、口に出ていた。

「幼い子供の女の子…?」

近いのでいうと…愁の妹?小学1年生辺り。

楓の声はそんなに高くない。

「愁の妹みたいな感じ。僕はあの声あまり好きじゃない。」

僕は1回、考えをリセットするために書類で区切る

意を決して問いかける。「かえではいないか?」と

少し沈黙して返ってきた答えは「僕が楓だよ。」だった


楓は風邪をひいているの…?それとも新種の病気…?

同名の別人という可能性もある。

この国でも楓は1学年に3人くらいはいる。

僕は家を間違った可能性がある…!?

「楓ちゃんっていうのか、僕はね、この家に住んでる天城楓っていうお兄ちゃんに用事があってきたんだけど?楓お兄ちゃんはどこに行ったのかな?」

同姓の楓じゃなくてもきっと答えてくれるはず。

僕は家を間違ったという定義を考えた。


「僕が楓、天城楓、ね。市河悠くん。」

返答は目的の友人と同じ名前でその幼い声で返ってきた。

同姓同名…?


多分、楓はやすんだから風邪だと思う。

僕は戸惑って返事をする。

「風邪治ってないなら寝たら?」


☆☆☆



しばらくして返答を返された。

「ちょっと体温計持ってくる。待ってて」

やっぱ風邪?。倒れたらどうする?この家今誰もいない。

「ああ、うん。無理しないで。」

無理されたら困るのは確実に僕だ。

最悪家に入ることも予想できる。

僕は片手をポケットに入れて携帯を握る。

そのまましばらく待って、幼い声が聞こえた。

「38度…」

38度ってインフルエンザの体温だったはず…?

「楓もインフル…?」

治ってないどころか悪化している?

「治ってないかもしれない。明日病院行く。寝る。おやすみ」

その判断でいいんだ。楓。

「うん?、おやすみ。」

僕は書類をポストに入れてインターホンを切ると

その場で無理しないで、と呟いた。

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