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エピローグ

「おぉ、我が息子よ! 大司教を倒すとはさすが氷河期の勇者の血を引く者じゃ! わしも鼻が高いぞ! それにしても、あの万年引きこもりの息子がこんなにも立派になるとはのぉ……ぐすん」


 俺はコドジアへ戻り、親父に大司教討伐の一部始終を報告したのだった。


 褒められているんだろうけど、何かちょっと複雑だな……。


「どうじゃ、息子よ。わしの跡を継いで新たな国王となってはくれぬか? 世界を救ったお前こそ国王にふさわしい」

「いえ、父上。私はまた部屋に引きこもらせていただきます」


 俺は親父の申し出を即座に断った。


 国王なんかになったら面倒臭いし、それにおちおちメスガキをわからせることもできやしない。


「そ、そんなことを言わずにじゃな。せっかく引きこもりから抜け出せたんじゃし……、ん? お前の後ろにおる女は誰じゃ??」


「あぁ、こいつは……」

「お初にお目にかかります、陛下。いえ、お義父(とう)様。私はロスジェーネの王女ダリンでございます」

「へ? お義父様??」


 国王はじめ、謁見の間にいたみんながぽかんと口を開けた。


「聞いてください、お義父様! 私はこの王子に初めてを奪われたんです! なので、責任を取って結婚してもらいます!」

「む、息子よ。それはまことか?」

「いえ、父上。それはこいつが勝手にそう言ってるだけで、こいつなんかと結婚する気はさらさらありません」

「ちょ、ひっどーい! 私の初めてを奪っておいて! 絶対に結婚してもらうんだから! それに、私の国は滅びちゃってもう行くところがないのよ! だからあんたが責任もって私の面倒見てよね!」


 ダリンの金切り声が謁見の間に響き渡った。


「息子よ。女など他にいくらでもいように、よりによってロスジェーネのババアなどと……」

「ちょっとお義父様! 丸聞こえなんですけど! それとババアって言うなぁ!」


 俺はふと、強烈な殺意を感じたので振り向くと、メスガキメイドがどす黒い瘴気のようなものを立ち上らせて不気味な笑みを浮かべていた。


 これはヤバい。後でたっぷりわからせてやるとしよう。


 そんなこんなで、結局俺は無理やり国王に即位させられ、ダリンを王妃として迎えることになってしまったのだった。


 え、何これ、全然目出度くない結末じゃないか。


 ちなみに、ロスジェーネ王国はのちに俺とダリンの娘が女王となって再建された。


 いっぽう、ダンジュニ王国でもトンズラが新国王となったのだが、相変わらずの二次元ヲタクだっため跡継ぎができず、ここも俺とダリンの息子が養子となり跡を継ぐことになった。


 こうして、コドジア、ダンジュニ、ロスジェーネの三国は、氷河期の勇者の血を脈々と受け継いで、その後も長く繁栄していったのだった。

                                  《了》

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