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第8話 悪役令嬢登場・即退場



 入学してから半年ほど経った。

 私は毎日窮屈だ。


「今日は一緒に昼食をたべられないようだ。すまない」

「頼まれ事があるので、申し訳ありません」

「いえ、大歓迎です。そのまま用事に精を出しててください」


 攻略対象者二人ウルドとトールに左右を挟まれながら、学園で過ごす日々が増えたためだ。

 無駄にイケメンだから、無駄に目立つ。


 すると、厄介事が押しよせるようになるから困る。


 イケメンに挟まれてすごすなんて、けしからん!


 みたいな人が。


 私は好きでこうなってるわけじゃないわよ!


 って、言っても、相手は聞いてくれないしで。


 そんな事が続いていたら、見覚えのある人物が文句をつけてきた。

 嫉妬した悪役令嬢が、主人公ではなく私に絡んできたのだ。


「いい気にならないでくださいまし? あなたなんて相手にされてませんのよ」


 だそうだ。


 お嬢様言葉で、髪形がロール。


 ザ・悪役という少女に絡まれたせいで、何を言われたか正確に覚えていなかった。

 それどころか、テンプレ展開に苦笑してたら、余計に顰蹙を買ってしまった。


 その日以降、つっかかられてばかりいる。


 しかし、来る日も来る日もいたずらされるのは面倒だったので、校舎裏に呼び出しいっぺんお説教しようと思った。


 で。待つ時間が暇だったので、そこらへんに放置されていた灯油とか入れる缶をガンガン踏みつぶしていたら、翌日から悪役令嬢に寄り付かれなくなった。


 その事を攻略対象者二人に話したら笑われる始末。


「それは普通に貴方を避けるだろう」

「ですね。もう少しおしとやかにしたらどうです?」


 私は陰で、灯油缶令嬢と呼ばれているらしい。



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