よくある無慈悲な犬の攻撃
ボスのバーは鼻への攻撃であと2/3を切っているが、不用意に話し掛けた所為でぶち切れられた。あの涙目は痛みだけでなく激怒の意味も入っているような気がして来た。
気の所為かな、気の所為だよな。
血は出ない癖にどうして涙は出るんだいお前。超怖いよ?
なんて思考を飛ばしていたかったが、魔法発動音で即座に我に返り駆け出す。火球は早いので即行動。
駆ける先にボスが来たのを見てほぼ同時に熱も感じる。後方で爆発音。熱風に煽られつつ、上げられた前足を後方へ回避。
「ッガルゥ!!」
「わっ!? っぶね」
回避直後に噛み付かれそうになって腰を抜かしたような状態でギリギリを牙がかすめた。
よ、良かった、ヨダレ、垂れてなくて………………じゃ、なく、て!!
即座に現実逃避する思考に活を入れ、ボスの顎下に渾身の蹴りを食らわせて頭の下から転がり出る。数瞬後に爪をえぐり込ませる打撃がボスの顎下地面に放たれた。
そうか、土を掘るように後ろへ蹴り上げる事で地面をえぐって、ついでに敵を投げ飛ばしたりあわよくば胴体のお肉とサヨナラさせるんですね。最終的にはしつけに失敗した犬のお気に入りクッションの如く散り散り。
よし、あれは食らっちゃ駄目なやつ。
恐怖の攻撃に気圧されて更に距離を取りつつ、周りにも気を配る。
敵はまだ近くには復活していない。ボスのバーは当初の1/3。接近と、あと膝蹴りの時に予想以上にバーが削れたらしい。
接近もだが、更に接触する事がドレインの効率を上げるんだろう。なら無手の方がいいか? でも剣は防御に使えるし。
こっちが考えているのを見てかボスが立ち止まり唸るので謎物質放出タイムと察し攻撃に転じる。
さっきは剣で腹に攻撃して骨1.5体分だったので、試しに触る。タッチで1体、パンチで3体分も削れた。
それが解った所でボスの行動制限の解除時間。
バーはだいぶん削れて、残りは骨剣士4体分。




