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フェチこそが正義  作者: 由羅
1/2

フェチこそが至高

⚠︎作者は決して変態なわけではありません


フェチ。


フェチとは、身体の一部や衣服・その他記号化された様々な物品・現象に「個性的」な執着を見せたり、性的興奮を示す傾向を指す俗語の一種。性的嗜好の一つで、呪物崇拝、物神崇拝、拝物愛などとも関連するフェティシズム(fetishism)を略した言葉である。(Wikipediaより引用)


つまり、フェチとは、




「神が人類に与えた英智!そう!フェチこそが人類であるための要因!フェチこそが私達愚かな生物を人間のままで保ってくれる至高の産物!フェチこそが親友!フェチこそが恋人!フェチこそが家族!フェチのない人生なんてバイオリンを弾けないバイオリニストと同義!つまり無意味!フェチには愛がつまってる!足への愛、声への愛、筋肉への愛!フェチの世界は人の数だけ広がるの!少年!分かったか!?」




「はい。あなたはただの変態ではなく、ド変態だということが。」




僕は今、非常に後悔している。

なぜ、今日こんな場所にきてしまったのだろうか。


理由は単純。この目の前でフェチについてを熱く語る先輩が非常に好みだったからだ。

流れるような黒髪ストレート。大きな目に潤んだ瞳。

頬はほんのりピンクに染まり、少しぽってりした唇は、全体的に子供っぽさを与える姿とは対照的にとても色っぽい。


4月特有の部活勧誘。

どの部活に入ろうかとチラシを眺めていた時、この先輩に声をかけられた。



「君は、好きなことがあるか?

もし迷惑でなければなのだか、僕のところに来てくれないか」



少し男っぽい口調とは対照的に、その表情に浮かべた笑みはまるで女神のようだった。その笑顔につられ先輩にノコノコついて行けばこの始末。イイ思いができるかと思いきや、




まさか、こんなド変態だったとは。




「まったく、これだけ説明しているというのにその反応はなんだい?君だって快く入部届けを書いてくれたじゃないか」


「いや、まぁそうなんですけど。まさかこんなド変態だとは知らなかったといいますか、人間の欲望に負けてしまったといいますか。」




…あぁ。せめて説明聞いてから書くんだった。

先輩が好みだからって二つ返事で部活届け提出するんじゃなかった。

この学校、1度部活に入ったら3ヶ月は籍を置いておかないと退部が認められないというのに。

あぁ、3ヶ月も耐えられるのだろうか。



「ほぅ…欲望、いい言葉じゃないか。欲望は人間の本質そのものを表していると言ってもいい。そもそも欲望とは……」



こんなド変態のところで。


読んでいただきありがとうございます!

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