非日常のいざない
アニメやマンガには夢がある
現実では有り得ないことを実現することが出来るからだ
たとえそれが画面の向こうでも
それらに魅せられた少年がいる
その少年は高校生で、学校から帰ってくるとすぐにパソコンを付けてゲームをしていた
彼がやっている作品は「ミステリアス・ファンタジー」というゲーム。人気のシリーズで全世界で遊ばれているメジャータイトルだ。
その名の通り、出てくる数々のミッションをクリアしながら、ヒロインのアイリスと協力して最終的に世界を平和にするという、王道のゲームである
「ふいー… 終わったー」
少年は既にエンディングを迎えており、次はどのゲームをしようかと考えながらスタッフロールを見ていた
普通はここでタイトル画面に戻るのが一般的だが、彼の持っているソフトだけは違った
''このゲームに関することで何か一つ願いを叶えてやろう''
画面が真っ白になって、その中からそのようなウインドが出てきた
一瞬不良品なのかと思ったが、少年は興味を持った
そしてこんなことをふいに呟いた
「もし、アイリスと会えたらな…」
その時突如パソコンの画面がひかり、目の前が真っ白になる感覚に陥った。直後どこから声が聞こえてきて、
「良かろう…その願い、受け取った」
次の瞬間光が収まったかと思うと、目の前に赤髪の1人の少女がいた。
「君は一体?」 少年が聞いてみると
「あなたこそ一体誰ですか?」と少し不審な目をしながら聞いてきたのだった。