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姫様と言葉の弾丸

姫がさらわれて一週間が経ったある日、姫は考えを変えた。


今まではおとぎ話のようにしか思っていなかった魔族だが根本の部分では人間と違わないのではと。

彼等とは姿も食事も違うが人が人を想うように魔族も遊び、寝て、恋をする。

それを知ることができたきっかけをくれたことだけは姫は魔王に感謝している。

しかし姫は一つ気になっていることがある、超毒舌メイドマリエッタのことである。

天井と底なしのバカの魔王に悪態をついているがその他の者には感情の起伏を感じない淡々としたしゃべり方で接する彼女だが姫に対してはどこか冷たく感じる。

魔王の前ではそうでもないが見ていないところではほんの僅かだが睨むような目つきに思える。


「やっぱり気になる、聞きに行こう」


姫は立ち上がりマリエッタの部屋に向かう、家柄もよく体裁のために気品を持つことを意識していたが姫は根っこの部分は女子バレー部顔負けの体育会系なのだ。



マリエッタの部屋へ向かう途中カッコンカッコンと高い音が向かってくる、この館は明かりが少なく誰が近づいてきているのかわからない。

「おお姫ではないか、ちょうどよかった、我の新しい愛車ギャラクシー号を見せに行こうと思っていたのだ」

魔王は紐をくくりつけた空き缶を下駄代わりに歩いていた。

「うるせぇ馬鹿、ついてくんな」

姫は目も合わせず通り過ぎていく。

「おかしいのぅ、人間はこれを見ると自制心を忘れせびり走り回ると聞いたんだが」

魔王の寂しい独り言は暗い廊下に飲み込まれた。


「マリエッタ、私だけどちょっと話したいんだ」

コンコンとノックをし姫が言う、少し間をあけ部屋からどうぞと声が聞こえる。

「夜遅くにごめんっなっ!!」

姫は驚き語尾が強くなった、マリエッタはお風呂上がりなのかパンツにキャミソールという非常に大胆な格好をしていた。

「ごごごめん、一回外でるから着替えたら教えてくれ」

「別に女同士なのですから問題ありません、それで話したいこととはなんでしょう?」

マリエッタは普段と変わらず淡々と喋るが姫はどこを見たらいいのかわからずキョロキョロしてしまう、いくら女同士でもマリエッタのような綺麗な女性が下着姿でいると緊張してしまうというものである。

「あ、あのさ、単刀直入に聞くけどさ、マリエッタって私のこと嫌ってない?」

お互い椅子に座り向き合う形になった。

「どうしてそう思いになられたのですか?」

否定はしないということは肯定ととり姫はマリエッタがたまに睨むように見ている気がしていることを伝えた。

「そうですか、顔に出してないつもりでしたが気がつかれましたか」

マリエッタは小さなため息をつき足を組み替える。

「控えめに言っても私は貴女のことが嫌いです」

マリエッタの青い瞳は見据えるように姫の目を見ている。

「私が忠誠を誓っている魔王様に強く厳しい言葉を吐きあまつさえ暴力を振るう人を嫌わないことは不可能です、たとえ魔王様からの命令だとしても私は貴女を姫とは認めないでしょう」

「で、でもマリエッタだってあいつのことを馬鹿にするじゃんか」

ド直球の正論を投げられ姫はいつもより自信なさげな声になっている。

「はい、私は頭の中にチンパンジーを飼い思考回路にショートケーキを塗りたくったような馬鹿な魔王様に暴言を吐きます、しかしそれが貴女を正当化するわけではないでしょう」

姫は返す言葉がでてこない、姫はこれまで妬みなどの対象となることはあったがこんなにも確固たる嫌悪をぶつけられたことはない。

「お話は以上ですか?でしたらお暇していただきたいのですが」

姫は自分でも声が出たかどうかわからないぐらいの返事をして部屋から出ようとしたその時ガチャリとドアが開いた。

「探し回ったぞ姫よ、どうやらギャラクシー号は気に召さんかったようだからな、人間が一度手に取ってしまえば夢中になり一晩中回し続けると言われるジターリングだ」

シャラララと回しながら魔王が見せびらかしているが姫はツッコミを入れる元気もなく空返事をする。

「うむむ、またしてもガセ情報だったか、また違う物を探すか、マリエッタよ」

一体どこから情報を仕入れているのか謎だが魔王は根本的に間違っているような気がする。

「これはお前にあげよう、我からのプレゼントだぞ光栄に思うがよい」

素直にお礼を言い受け取るマリエッタ、姫はこの時気がついた、こんな時暴言を返すマリエッタが少しだけほんの少しだけ笑顔になっていることを。

「ごめん、ちょっとマリエッタと話したいから二人にしてくれないか?」

姫は返事を聞かずに魔王を部屋から押し出す。

「マリエッタが私を嫌っている理由がわかったよ、あんた忠誠を誓ってるんじゃなくてあいつのことが好きなんだな」

「戯れ言を聞く暇はないのですが」

マリエッタはいつもより少し語気を強くして言う。

「顔……真っ赤だよ」

表情にはでていないがマリエッタの顔は真っ赤に染まっている、どうやら姫の推理は正しいようだ。

マリエッタはなにも言わずに俯く。

「安心しなよ、私はあいつに惚れてないしマリエッタのほうが脈あるって」

姫は笑顔でマリエッタを応援している。

「勝手に決めつけないでもらえますか?やはり私は貴女が嫌いです」

悔しそうな顔でマリエッタは言う、彼女がこんなに感情を顔に出すのを見て姫は笑みがこぼれる。




次の日の昼間に姫はテラスで読書をしているマリエッタを見つける。

「一つ聞きたいんだけどさ、マリエッタってなんの魔族なんだ?」

マリエッタ読んでいた蹴りたい背中を閉じ姫と目を合わせる。

「てっきり魔王様が話しているかと思いましたがペットボトルのキャップ程度のデリカシーは持ち合わせていたようですね」

いない所でも酷い言いようである。

「私はサキュバス、色欲の化身です」

「えっ、なんか意外だな、私のイメージだとサキュバスだったら魔王を襲ってそうだけど」

姫はマリエッタの隣にこしかけて言う。

「そう思うでしょうね、サキュバスなんて利用されるか忌み嫌われるかの存在、しかし魔王様はそんな私を家臣として迎え入れてくれたのです、私が魔王様を襲うことは魔王様に対しての裏切りになります」

「本当に忠誠を誓ってるんだな、でもマリエッタがサキュバスって意外だったなぁ」

空を見上げながら姫は続ける。

「勝手なイメージだけどサキュバスって見た目も中身もすっごいエロいと思ってたけどマリエッタは物静かで少し堅苦しいしなにより胸ちっちゃいしね」

姫はマリエッタの胸を見た後に顔をのぞき込む。



「やはり私は姫様のことが嫌いです」

目をつむり静かに言うマリエッタを見て姫は笑顔になる、なぜなら初めて彼女が「姫様」と呼んでくれたからだ。

好きな飴はキシリクリスタルの桃味の西東上下です。

間があいてしまいすみません、スト5とパワプロ2016とディスガイア5に夢中になりすぎちゃいました。

しかも友人からマジでおもしろいからとラブライブBDを渡されて時間に追われまくってます。

最初はプロデューサーの僕に勧めるとはいい度胸してやがるなんて思ってたけどいざ見てみるとこれがおもしろい!!

ちなみに海未ちゃん推しです、今度ライブDVD借りることになったので楽しみです。

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