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ハッピーエンド

初めて書きました。

色々詰め込んだのでかなり話があっち行ったりこっち行ったりしていますがご容赦ください。

アドバイス等めちゃくちゃ募集してます

第一章 始まり始まり


キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴った。授業も終わって私はいつも通り福山さんとご飯を食べていた。すると彼女は唐突にこういった。

「ねえねえ、謎解きって興味ない、、、、?」

「、、、え?」



第二章 コウカイ


「、、、、なんなの急に」

あまりに急で私は困惑した。彼女があまりに真面目な顔で言うから、困惑した。

「謎解きってほどじゃないんだけど、、、」

彼女は続ける

「私ね、昔おばさんに引き取られておばさんと二人暮らしだったの。それでね、先月おばさんが亡くなって今遺品整理をしてるんだけど、、、私の本当の両親の情報が見つからなくて、一緒に探してくれない、、?」

困惑しつつ私は聞いた

「な、なるほどねちょっと待って。聞きたいことが多すぎる。」

「なんでもどうぞ」

「わかった、、じゃあ、まず一つ目生前おばさんに聞かなかったの?」

「一度だけ聞いたんだけど言いにくそうな悲しい顔されてそれ以降聞いてないの」

なるほど。

「あんまり言い方良くないけど、、ずっと会ってない両親に会いたいの?」

、、我ながら酷いことを言ったと思う、でも知りたかった。

「なんでだろうね、、両親の記憶は一つもないのに、、でも合ってみたいの」

その目は本気の目だった。

「いいよ、手伝っても」

「いいの、、?、ありがとう」

今思えばこんな簡単に了承しなければよかったと思う。

この日に戻れるなら私は彼女にどんなことを思われようとも反対していた。


第三章 家


放課後、私は福山さんと一緒に家に向かった。私と福山さんは中学からの友人で付き合いは長いが家にいったことはなかった。学校から30分ほど歩いて着いた。まぁ普通の一軒家で二人暮らしには少々大きいなと思った。

「お邪魔しま〜す」

中は綺麗に片付いていた。おばさんがものをたくさん買う人じゃなかったらしい。奥の部屋へ入った。

「ここがおばさんの部屋だよ」

綺麗な部屋だった。いや、綺麗と言うより何もないが正しいのかもしれない。

特に目立ったものがない。

「ここの棚に書類とかが入ってるから好きに探して。」

「わかった」

書類をあさっているとあっという間に時間は経ちあたりはすっかり暗くなった。夏だから日が沈むのが遅いとはいえ、もう8時。流石に帰ろうと思い、その日は帰った。今日は月が綺麗だ、半月でも明るい月はとても魅力的に思う。

電車に揺られながら私は考えた。なんでおばさんは教えてくれなかったのだろうか?言う機会をまだ探していた?

何か言えない理由があったのか?考えても仕方ないけど考えてしまう。ただ、私は手伝うと言った。この

先どんな理由でも目を逸らしてはいけないと思った。


第4章 雨


「今週の土曜日ね、おばさんが雇ってた弁護士の人が来るの、それでね、同席してもらっていい?」

「私も、、、、?」

「だって気まずいし、、」

どうやら死んだ後に遺産などのいざこざを福山さんに押し付けないようにおばさんは弁護士を雇っていたらしい。

「え〜やだよ〜、絶対に誰だこいつみたいな目でみられるじゃん」

「え〜〜お願い〜」

そんな顔されるともう断れない。私の意思が弱すぎる。そもそも部外者がそんな話を聞いていいのかとかは、もう当日になって考えようと思う。その後、土曜日までの3日間手がかりを探したけど特に得られず。唯一あったのがからの封筒で中身は入っていなかった封筒には宛先などが書かれてなかったので人を介して渡されたのだろう。明日、このことも弁護士さんに聞いてみようと思う。


第5章 土曜日


 私は、今電車に乗り福山さんの家へ向かっている。私は同席できるかわからないけどちゃんとした服を着てきた。

ちょうどいい時間に着き少し話していると

ピンポーン

「はいはい〜どうぞどうぞあがってください」

「お邪魔します〜」

40くらいだろうか、性別は男でまあまあのおっさんだった。リビングに案内され机に座るなり前にいた私を見て

福山さんに

「兄弟いたっけ?」

と馴れ馴れしく言った。

「、、私の友達です、、、一人だと心細くて、」

「う〜〜ん  ほんとはあんまり部外者はいない方がいいけどな〜まあいっか」

なんかOKされた。名刺を渡されそこには

酒済弁護事務所所属 墨田卓郎  と書かれていた。

「それでは改めて、酒済弁護事務所所属の墨田卓郎です。今日はね君の叔母である福山恵子さんの遺産の分配分を確認してもらいにきました。」

バックから紙を取り出しそこには金額と家などの遺品諸々が書かれてあった。

「分配分ってことは福山さん以外に分配された人がいるんですか、?」

私は思い切って聞いてみた。

「・・・・・・・・・いるよ」

「もうわかってると思うけど、、福山恵子さんの姉であり福山清華ちゃんの実の親だよ。」

「!!!」

「その人は!今どこに、?」

福山さんは前のめりになって聞いた。

「それは言えない。恵子さんに言われてる」

キッパリと言われてしまった。そんなに言えないのか?どんな理由ならこんなに言えないのか。

「そうですか、こんな封筒があったんですけどこれって、、」

福山さんはこの前見つけた封筒を見せる

「・・・そうだね。これは僕が君の親から恵子さんに渡したものだ。」

「やっぱり、、。なんで教えてくれないんですか?理由だけでも教えてくれませんか?」

「それもできない、、ただ、、、、、いや、なんでもない、

まあとにかく、この書類にサインをしてもらっていいかな?」

話を戻された。その後福山さんは書類にサインしてそれを確認した卓郎さんは、用事があるらしく恵子さんに焼香をあげて帰った。卓郎さんは恵子さんと生前付き合いがあったらしくお葬式では死んだような顔だったらしい。


第6章 転機


遺産のほとんどは福山さんに渡り、一部の手紙だけ福山さんのお母さんに渡った。家等の契約書や税金関係は福山さんが成人するまでは卓郎さんが世話をしてくれるそうだ。

「う〜〜ん、あの家は私一人じゃ広すぎるし、高校卒業したらアパートかどっかに引っ越そうかな。今はちょっとめんどくさいしね」

福山さんはまだ諦めておらず私たちは毎日のように手がかりを探していた。いかんせん書類の量が多いのでまだまだ見つかる気配がない、というかその手がかりはこの前卓郎さんが持って行ったのでは?とも思ったが本人が楽しそうだし何も言わなかった。

その後黙々と探しているといきなり

「あった!!!!!!」

と福山さんが叫んだ。ドタドタと私の前に来て

「みてこれ!中身も住所も書かれてる!」

「中身てみようよ!」

「うん!」

中は手紙が書かれており女性の字で

(もう私は諦めてるけど。あんたの思惑通りに行った?どうでもいいけどさ、あんたがいなくなった後きっとあんたを否定するわ。)

と書かれていた。仲が悪かったんだろうか。揉めていたような内容で少し不安になった。会いに行っても拒絶されないかという心配だった。ただ福山さんの目は光り輝いていた。

「ねえねえみてよ!お母さんの文字だよ!ほんとにいるんだよ!会える!会いに行こうよ!」

「ちょっと待って落ち着いて、、、ねえほんとに大丈夫かな?」

「何が?」

「なんかおばさんと一悶着あったんじゃないかなあ?」

「、、確かに、でもさ、、ほらそこまで酷い関係じゃないじゃん、文通もしてるし

、会いに行こうよ!今週の土曜日!」

「わかった、わかったけど一応卓郎さんに伝えよ?」

「ダメだよ!あの人はきっと反対する。これは二人だけの秘密。」

止めるならここが最後なチャンスな気がする。あの手紙を見て直感で何か嫌な予感がした。私はここで止めるべきなのか。なんとなく嫌な予感がする。私が止めても多分福山さんは一人でも行く。毎日熱心に探していてその努力が実ろうとしているんだ。そんな彼女にいかない方がいいなんて私は言えない。友達として言わないといけなかったことを私は言えなかった。

その後、今週の土曜日にその住所に行くことが決定した。遠いが県内だったので電車で行くことになった。

家に帰る途中、不意に空を見た。月を探したが見つからない、今日は新月らしい。


第7章 カーネーション


私たちは今電車に乗っている。目的地はかなり田舎で駅まで着いたら30分ほどあるかなければならない。

駅に着き二人で歩いているとふと福山さんが

「卓郎さんには悪いことしちゃったな、、、」

「、、、まあそうだね、、」

「卓郎さんには全てが終わったらちゃんと謝る」

「それがいいね」

喋っているといつの間にか着いていた。古い一軒家で庭もあった。ただ、あまり手入れはされてない。

「ここだね、、チャイム押すよ」

「うん」

ピンポーン

「はいはーい」

女性の声だ。めんどくさそうな返事が返ってきた。降りてくる音がした。遂に会える。

ガラガラガラ

ドアが開いた。そこには恵子さんと同じくらいの歳の女性が出てきた。この人が、この人が福山さんの実の母。

「だれ?あんたたち」

「わっ私は、、福山清華です。」

「あ〜〜え?まって?!清華?!隣は、、、まあいいわあがって!」

言われるがまま私たちは上がった。リビングに案内され、向かい合う形で座った。

部屋は少し散らかっている。

「え〜〜あんたが清華か〜。私に似てるわね〜。」

「あの、、、お名前を聞いても、、?」

「あたしは福山朝子。」

すごい。ほんとに会えるなんて、正直突っぱねられるかと思っていた。

「よくきたわね。あのクソ弁護士に行くなって言われなかったの?」

クソ弁護士?やっぱり仲が悪いのかな?

「この場所を教えてくれなかったよ。恵子さんに言われてるって。でもねでもね、手紙が一つ残っててその住所を辿ってきたの。」

「そおだったの、でも清華、ほとんど記憶にない私に会いたかったの?」

「子供は会いたくなるもんなんだと思う。ただなんとなく会いたかった。どんな人なんだろうって。」

「そう、、、、で、隣の子は誰?」

まあそうなるか。

「私は、、清華ちゃんの友達、、です。」

「友達ねえ、、よかったわ清華にお友達がいて」

「あの〜、なんで恵子さんに清華ちゃんに引き取られたんですか?」

思い切って聞いてみた。遂にわかる。もやもやの正体が


第8章 ごめんね


「そうね、まあそうね、あんたが生まれる3年前私はキャバクラで働いてたの。いつも通り働いてた時新しいお客さんが来た。名前は佐々木洋介、のちにあんたの父親になる人物よ。佐々木は毎週店に来たわ。くるたびに私を指名したの。なんでって聞くと顔が好みだって。佐々木は経営者で仕事がうまくいってるらしい。くるたびに高いお酒を入れてくれたし指名は私一人だったから気分がよかった。私たちはどんどん親しくなっていき次第に店のそとでも遊ぶようになり佐々木の方からプロポーズされ付き合うことになった。私は嬉しかった。二人暮らしが始まり幸せな日々を送ってたわ。二人暮らしから2年後、私たちは子供を授かった、それがあなたよ清華。」

・・・まだ話がつかめない。二人の子供が福山さんなのはわかったがおばさんが引き取る理由がまだ見つからない。

「妊娠が発覚したことを洋介にメールして私は帰りを待ってた。その日の夕方、警察から一本の電話が来た、

洋介が事故で亡くなったという内容だった、目の前が真っ暗になったわ、そこからのことはあんまり覚えてない。洋介の家族はみんな亡くなってて、葬式には私とその他数人だった。トラックとぶつかったの、相手の会社から大量の示談金をもらったわ。洋介の会社は副社長が継いだらしいから私には責任はこなかった。もう全てどうでも良くなったの、洋介がいなくなり世界が色づかなかった。お金はたくさんあった、洋介の遺産は私に来たから。お腹が大きくなってきて病院に通うようになった。そして、あなたは生まれたわ。名前は洋介が考えたのよ、これで少しは希望が持てると思った。洋介がいた頃みたいに。でもね、ダメだったの、あなたじゃダメだった。私には洋介しかいなかったの。貴方を見ても何も感じなかった、興味が湧かなかったの、子育てもろくにしなかった、だからね、みかねた恵子があなたを引き取ったの。弁護士と一緒に書類とか持ってきてね。その後はダラダラ過ごしてるわ。ちょこちょこ家出できる仕事したりしてね。」

頭が真っ白になった。こんなこと、こんな話を聞いて福山さんはどう思っただろう。顔が見れない。話の途中でチラッと見えた表情が苦しかった。興味がないなんて、あんまりだ。

「・・・・・そうですか、、」

「定期的に弁護士が来たわ。年に一回位手紙で{清華ちゃんに少しでも合わない?きっと喜ぶと思うの。}って。最初は鬱陶しくて追い返したの。とにかくイライラして薬にも手を出したりした。だから恵子は私とあなたの距離を取らせようともの心ついたあなたに何も教えなかったの。」

だからあんなに徹底して教えなかったんだ。

「恵子さんが亡くなったことはご存知ですか?」

「知ってるわよ。弁護士が手紙を持ってくるついでに教えてきたわ。あなたが見つけた手紙は古くて弁護士経由じゃなかったから見落としたんでしょうね。」

福山さんは何も喋らない。私ももう喋りたくない。悪意のない言葉に殺されそうだ。少し沈黙が続いた後福山さんが口を開いた。

「今でも、気持ちは変わってないんですか?」

答えは残酷だった。

「変わってない。十何年ぶりにあっても私は変わらない。あなたをみても何も心が動かなかった。」

「そう。、、ですか、、わかりました。」

福山さんが買える用意をし始めた。朝子さんは何も言わずにみていた。私も準備して、二人で玄関から出ようとすると朝子さんが福山さんに向かって

「ごめんね」

と言った。

これを聞いた福山さんは飛び出るように家を出た。私はそれを追いかけた。帰りは黙って帰った。どんな言葉をかければいいのかわからなかった。月は曇っていて見えない。


第9章 気の利かない口


月曜日、福山さんは学校にこなかった。放課後、福山さんの家に向かった、家にあがると酷い状態だったのでタクシーを呼んで病院に連れて行った。診断結果は躁鬱病。今は鬱らしく、何もやる気が出なくらしい。私は帰りに福山さんの家に寄るのが日課になっていた。2時間くらい家事をしたり話したりした。たまに笑顔になるのが私にはたまらなく嬉しい。

だんだんと症状も軽くなって普通に話せるくらいに戻ってきた。学校にも来れるようになってなんだかテンションが高い。躁状態なんだろう。

「ねえねえ、最近大丈夫?無理してない?」

「?大丈夫だよ。」

「ならいいけど」

少し経って恵子さんの法事があった。私も出席した。福山さんは暗い表情をしていた。まだ引きずっているんだろう。こんな時に気の利く言葉が言えたらいいのに。


第10章  待って


朝、待ち合わせ場所に福山さんが来ない。学校は二人で行っているのだが今日に限ってはなんも連絡もよこさずに来ない。心配で私は福山さんの家に向かった。学校には休むと連絡を入れて私は走った。

家に着き、チャイムを押しても返事がないのでドアに手をかけると鍵がかかってない。側から見れば不法侵入だけど言ってもいられないので入った。

「福山さーーーーん!」

と叫ぶと奥から

「・・・はーい」

と返事が返ってきた。リビングにいた。

「ハアハア、、何してんの?」

「何って、朝ごん食べようと思って、、どうかした?」

「どうかしたって、、、学校は?」

「・・・今日はいいかなって、」

「私に連絡せずに?なんかおかしくない?」

「、、、、実はね、、死のうと思ってたの、多分茜ちゃんがきてなかったら死んでたと思う。ありがと」

とんでもないことをつらつらと言い出してびっくりした。今死んでないからいいとかじゃない。

「よくないよ。なんでそんなこと思ったの?」

「わかんない。でも多分夏からのストレスと鬱病じゃないかな?」

「うやむやにしないで。ほんとのことを言って。お願い」

「・・・・なんかね、嫌になったのなんもかも、おばさんは死んで、、お母さんはもう、、、私に興味なくて、」

福山さんの目から涙がこぼれ落ちた。かける言葉が見つからない。

「でも、死ぬのは違うよ、おばさんもこんなこと望んでない。」

咄嗟に出た言葉は、あまりにも酷いものだった。こんな軽薄な言葉がかけたかったわけじゃない。

「違うの、、死ぬとか生きるとかじゃなくて、何にもする気が起きないの、、その結果、茜ちゃんとか卓郎さんに迷惑をかけることが、、、私は怖いの」

「そんなことを、、私たちは気にしない!」

「茜ちゃんが気にするとかしないとか関係ないの!私の身勝手な考えで私は苦しいの!もうほっといてよ!」

「私は、、、ただ、、、、」

私は、福山さんのことをわかったつもりでいてしまっていた。私が福山さんを支えるとか、そんな思いが福山さんを追い詰めていた。互いの優しさが私たちを追い詰めていた。

「・・でも、死んでほしくない!福山さんが大切なの!お願い、、そんなこと思わないで、、!」

しばらく沈黙が続いた。

「・・・・ごめんなさい、ついカッとなっちゃって。ごめん、、今日は帰ってくれない?ちょっと休みたいの。」

「・・わかった。でも約束!もう死のうとなんかしないで。」

「・・・わかったわ。」

空気が抜けたような声で返事を聞いて、私は玄関に向かった。

「じゃあ福山さん、、バイバイ。」

「・・バイバイ」

・・・・・・・なんかダメな気がする。何か言わないと、、福山さんが家の中に入ってしまう、ドアが閉まってしまう、このままじゃ、、でも、いや、、、、、ここで、、、、。

バタン

ドアが閉まった。空っ風が冷たい。


11章 ハァ〜


家に帰ってきた。ほんとに自分が嫌になる。もっとちゃんと言葉にできてたら、福山さんを元気づけれたのに。イヤ、違う、これは傲慢だ。この独りよがりな優しさのせいでこうなってる。多分もう私は何もしない方がいい。ここからは福山さん自身が変わるしかない。私は、、、自分のことをしよう。

次の日、私は一人で学校へ行った。福山さんは今日休むらしい。連絡は来たし大丈夫なはず。いつも通り授業を受けて昼休みになった。なんか時間が経つのが早い気がする。ご飯を食べ終わるとまだまだ授業まで時間があった。いつもは福山さんと喋っているから昼休みが短いと感じていたのに一人だとこんなに長いのか。特にする事もないしボーッとしてたら後ろから声がした。

「なあなあ、いつもご飯食べてる子、今日休みなん?」

いきなり話しかけてきたコイツは三浦凪。

小学校からの腐れ縁で先月の席替えで私の後ろの席にいる。

「アンタもいつも一緒に食べてる人はどうしたのよ」

「アイツは呼び出しをくらって職員室だよ。課題未提出が溜まってるらしい」

「ふ〜ん」

「イヤ、俺の質問は?」

「あ〜福山さんは今日休み。」

「そうか、イヤ俺はてっきりケンカしたのかと思った」

ちょっと心がズキっとした。ケンカなんてしたつもりはないのに。

「なんでそう思ったの?」

「なんか顔色が悪いっていうか、なんか今日ボーッとしてるし」

「ケンカ、、、、はしてないよ、、」

「してるじゃんその反応は」

正直モヤモヤしてたしコイツに話すのは癪だけど、、、、

「まぁちょっとね、いろいろあって、。福山さんの為と思ってた事が福山さんにとって圧力になってしまってたの。」

「独りよがりだね〜」

イラっ

「そんな事わかってる、、ハァ〜次会った時なんて言おう、」

「別に、いつも通りでいいじゃん」

「アンタはいいわね、生きやすそうで。いい事教えてあげるわ、普通の人はねケンカしたあと気まずくて普段通り話せないのよ」

「でもさ、福山さんからしたら普通に接して欲しいと思うけど。それはどうなんだ?」

「そんなことわかってるよ。でも、いざ言おうとしても言葉がでないの。」

なんか話してると調子が狂う。

「そろそろ授業だし、移動しようぜ」

私たちは教科書とノートを持ち、物理教室へ向かった。


第12章 三浦春谷談合①

俺は三浦凪。突然だが俺には好きな人がいる。木村茜である。高校も一緒になり、ちょこちょこ話せるぐらいの距離感。これはあと少しで付き合えるかもと思ったりしている。

「お前はどう思う?」

「、、、、ん?」

今俺と話してるコイツは春谷。いつも一緒に飯を食ってる友達で俺の恋バナを聞いてもらっている。

「だから、やっぱ遊びに行きたいよな、木村と。」

「まぁでも一緒に帰るくらいしないとね」

ぐうの音もでない。ただあの綺麗な黒い瞳を見るとどうしても言葉がでない。面と向かって話すなんて。

「でもさ、結構関わりがあるしあっちも友達として見てるだろうから遊びに行くくらいはできそうだけどね」

「だよな!行けそうだよな!」

自信がついたし今日ちょっと喋って誘ってみようと思う。

放課後勇気を出して話かける。心臓がうるさい。

「なぁなぁ、今日も福山さん?いないの?」

「そうだけど、」

「途中まで一緒帰らん?」

言えた!言えた!

「いいけど、、」

駅まで一緒に歩いた。空が真っ赤だ。体が熱い。

「、、福山さん、元気?」

「まだ、仲直りできてないのよ。話せてない。私はなんて言えばいいの?」

「そうだな〜〜やっぱりごめんねでいいんじゃないか?」

「やっぱりか、、、それしかないわよね。」

「俺はな。そう思うけど、ほんとに言ってほしいことは木村が一番わかってるんじゃないか?」

「そうね、、、この後アンタと別れた後に家に寄ってみるわ。」

「それがいいよ」

その後もダラダラと話しながら歩いた。話は割と盛り上がり、今日あったこととかを話した。

「じゃ、私こっちだから。」

「うん、バイバイ」

「バイバイ」

、、、、、、、、、もう居なくなったな。

緊張した〜〜でも、楽しかったな。やっぱり俺は木村が好きだ。もう二年生も終わってしまう、あと少しの覚悟で俺は気持ちを伝える。


13章 私はどうする。


ピンポーン

「は〜い、、、、あっ茜ちゃん、」

「やっほ〜、、」

「、、、、まぁ上がって、」

リビングに向かい私たちは面と向かって座った。心臓がドキドキする。緊張と恐怖が入り混じってる。

「どうしたの?」

覚悟を決める。2回深呼吸して私は続ける。

「あのね、、私勘違いをしてたの。あの夏、私はすること全てが福山さんのためにしてるって自分で勝手に思ってた。福山さんはどう思っていたかなんてちっとも考えてなかった。言葉にもしてなかったから福山さんの気持ちも私の気持ちも分からなかった。本当に、、、ごめんなさい。」

「、、、、、」

福山さんは喋らない。目をつぶって何か考えているようだ。目が開いた。

「、、私もごめんなさい。私も貯めてしまっていたし、茜ちゃんの優しさに甘えてた。これからはお互いに言葉にしていきたい。私と改めて、友達になってくれない?」

私は泣きそうになるのをグッと堪えて言った。

「もちろん!」


14章 私


「今日ね、隣の席の春谷くんから、ラインが来てね、心配してくれたの。」

「そうなんだ、二人は委員会が一緒だっけ?」

「そうなの、いろいろ優しいんだよ。休んでる間も委員会の連絡とかしてくれたり。」

「ふ〜ん」

二人がちょこちょこ話しているのは見ていたけど、これはもしかしたら、、、。福山さんは春谷さんのことを話すと笑顔になる。

「後ね卓郎さんが来たの。税金の報告とお昼ご飯作ってくれたの。」

以前卓郎さんは私たちが勝手に福山さんのお母さんの家に行ったことを言ったらめちゃくちゃ怒ってしまったので当分会ってなかった。私はびっくりしながら相槌を打った。それからもダラダラと話していると気づけば8時に。

「もう遅いし、今日は帰ろうかな、」

「もうそんな時間かあ、」

「明日はこれそう?学校」

「、、うん、行こうかな、話したい人もいるし、」

私はその場では触れずに帰りの電車で会話を思い出した。話したい人か、、、それはきっと春谷さんだろうな、それによって学校に来るなら私は嬉しいし、、、、でもなんだろうこの気持ちは、モヤモヤするな。


15章 ズキ


今日、福山さんも来て、久しぶりに一緒にご飯を食べた。

「久しぶりの学校はどう?」

私はパンを頬張りながら聞く。

「楽しいよ、勉強もみんな教えてくれるしね。」

久しぶりすぎてこんな会話もなんだかとても楽しかった。

「ちょっとトイレ行ってくるね。」

「うん 行ってらっしゃい。」

トイレに行って帰ってくると福山さんは誰かと話していた。春谷さんだ、随分と楽しそうに話していてなぜか教室に入るのが憚られた。

「どうしよう、」

ため息混じりに吐いた。

「何が?」

「うわっ」

びっくりして振り向くと三浦がいた、心臓に悪い。

「何って、福山さんと春谷さんが話してるからなんか入りづらくて」

「ふ〜ん、俺今からジュース買いに行くから一緒行こうぜ。」

まあどこか行こうと考えてたしちょうどいいと思い、いいよと返答し下まで買いに行った。

「てかさー別によくね?お前も会話の輪に入ればいいじゃん。」

言い返せない、でもこの気持ちは私にもわからないので三浦に説明できない。

「そうだけどさ、、なんか違うんだよね、」

「てかさ、もしかして福山さんって春谷のこと好き?」

一瞬硬直した。やっぱりそうなんだろうか、

「、、、私も薄々考えてたけどやっぱりそうなの?」

「俺は客観的に見てそう感じただけで、本人がそう思ってるか知らないけどな。」

ガコン

「やっぱジンジャーエールだよな、世界で一番うまい。」

「、、、」

「なんだよ、黙りこくってもしかしてお前春谷が好きなの?」

あまりに見当違いの問いが飛んできて私は慌てる。

「違うよ、、!ただ私は、、」

その時、チラッと見えた三浦の顔は、目を見開いて何か気づいたような顔だった。空が急に暗くなり、私たちは教室へ戻った。

教室へ戻ると二人はまだ喋っていた。三浦が会話に混ざりに行ってしまってので私は追いかけるように会話に混ざりに行った。


16章 三浦春谷談合2


「なあなあ、ちょっといいか?」

俺は下校中、一緒に帰ってる春谷に質問する。

「どうした?」

「同性愛の人って、異性を好きになることってあるのかな?」

春谷は少し考えて答えた。

「どうだろうな、同性愛の人も同性なら誰でもいいわけじゃなくて、好きな人がたまたま同性だっただけって聞いたことがある」

「なるほどな〜」

「急にそんなこと聞くなんてどうしたんだ?」

「いやなんでも、ちょっと気になっただけ。」

全く何を考えてるんだ、自分でもわからない、弱気になってるのか?あの表情の意味なんて俺にはわからないじゃないか、でもあの切なくてどこか嫉妬している顔は恋をしている人間にしか出せない。

「じゃ、俺こっちだから」

「おう」

「「バイバーイ」」

別れた後、バス停につき俺は座り込んだ。

「はあ〜〜」

ほぼ溜め息みたいな声が出た。空を見上げる、随分と月が綺麗で嫌になる。いや決して月が悪いわけじゃないのに、あの明るい月は全てうまくいってるような感じがして嫌になる。俺は自分でいうのはアレだが顔が良くて運動もできる。彼女もいたことがある。すぐわかれたけど。惰性で付き合っていたし正直アレは俺が悪い。なんの話をしてるんだ。俺はおかしくなったのか?違う、動揺している。今まで手に入れようと見据えていたものがようやく手が届きそうだったのに、急にそれが消えてしまった。まだ消えたと決まったわけじゃないのに心のどこかでもう無理と思ってしまっている。

「はあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」


17章 わかんない


帰りのバスの中、茜色の空を窓から見ながら私は考えていた。あの感情はなんなんだろうか、私は福山さんの笑顔が好き、あの笑顔で私は心がすうっと軽くなる。なのに今日春谷さんと福山さんが喋ってる時の福山さんの笑顔は何か違ったように見えた、もし仮に福山さんが春谷さんのことが好きならあの笑顔は好きな人と話す時に出る笑顔なんだろうか。だとするならその笑顔は友人である私には見せない見れない。でも福山さんが幸せなら私はいいはずじゃないか、どうして私は、こんなに心が晴れないんだろう。ふいに見た空には微かに光る二日月が浮かんでいる。


18章 三浦春谷談合3


放課後の教室で春谷に打ち明けた。

「俺、木村に告白しようと思う。」

目の前の春谷はそっかと気のない返事が返ってきた。

しかもスマホ見ながら。

「おいおい、人が話してる時は目を見るのがマナーだぜ?何してんだ?ライン?」

少しムッとして言うと、

「ちょっと今ラインしてんだよね。」

「ほーん、俺と話すより大事な事かい、相手は?」

「福山さん」

「なんだよお前ら付き合ってんの?」

「いや、別にただの友達」

ふーんと思いつつこいつには気があるのではとも思ったがこいつは表情も乏しいし、なんかこいつが恋をしてるイメージが湧かないのでそれはなさそうだ。

一通りラインが終わったのか春谷が窓の外を見出したので俺は改めて言った

「俺、木村に告白しようと思う。」

「聞いたよ、、、ってなんだその目は。」

俺はなんのことかわからずに唖然とする。

「その目は、成功しに行くやつの目じゃない。何があったこの前まで自信があったじゃないか。」

あまりに見透かされていて、乾いた笑いが出た。

「すごいな、、わかるんだなそういうの、」

「何があったんだ、」

俺は思ったことを全て言った、聞いた後、春谷はまだ分からないじゃないかというけど俺にはなんとなくダメな気がする。これからの告白は俺の気持ちに整理をつける告白だと、そう伝えた。明日、一握りの勇気で気持ちを伝える。


19章 抱える


もうそろそろ寝ようかとスマホを見ていたらラインが来た。三浦からで、放課後、一緒に帰らないか?という内容だった。改まってどうしたんだと思った、これはもしかして告白なのかもしれないと思った。でも告白されても、私は断る。なぜか私は三浦に対して恋愛感情がない。中学から絡んでいて顔もいい。性格は、、まあクズってわけじゃない。ただどうしてもそういう目で見れない。この原因はこの前三浦が私向けた視線が鍵になってる気がする。


私はなんであの時モヤモヤした?


嫉妬したの?


私が、どっちに?春谷?福山さん?


でもなんで?



、、、、、、、、、わかった、、、きっと私は福山さんが好きなんだ。恋愛的に。だから私は春谷に嫉妬したんだ、私には見せない、見せることができない笑顔を見ることができるから。ただこの恋は叶わない、福山さんは春谷が好きなんだから。

突如いい考えが思いついた、別に恋人じゃなくていい、福山さんを私に依存させればいいんだ。そうすればきっと福山さんは私にだけ見せてくれる笑顔を見せてくれるはず。今福山さんを支えてるのは多分私と春谷。私は春谷と福山さんの関係を壊して、幸せになる、ハッピーエンドを迎えてみせる。


20章 羨ましいな


今、俺の隣に木村がいる。あそこの曲がり道で俺は告白する。後10メートル、5メートル、3メートル、2メートル、1メートル、

「あっあのさ、、ちょっといいか?」

「ん、、何?」

ハアハア、ドキドキする緊張する、

「ずっと好きだった、、、俺と付き合ってください」

「ごめんなさい、、、、」

それを聞いて俺は全身の力が抜けて地面に転がった。

「理由聞いてもいいか?」

寝そべりながら聞いてみる。

「私、、好きな人がいるの。」

「そっか、そいつは羨ましいな」

沈黙が続き、木村が気まずそうだったので、

「悪い、ちょっと一人にさせてくれ」

木村も察したのか帰って行った。

、、、木村が見えなくなって俺は壁際へ移動して夕暮れを感じていたら

「や」

声がする方を見たら春谷がいた。

「その様子だと撃沈したか」

「、、、そうだよ」

「飯行くか、奢ってやるよ」


21章 この愛の行方


私はどうやって二人を引き剥がすかを考えていた。簡単には剥がれないだろうな、春谷を壊すのが一番簡単だろうな、そうしよう。私は手段を選ばない。

私はまず委員会で後輩を無作為に3人選んで3人に別々の内容の悪口を吹き込む。その悪口を3人の中で共有するのを待ちそこからジワジワ悪口が広がっていった。幸い春谷には無口で他人との関わりがほとんどないので広がり切るまで気づかなかった。1月もすれば悪口は広がり春谷への態度がどんどん変わっていった。三浦がその噂に気づいたのか弁明しようとしたが噂の効力は強く焼け石に水だった。

「ねえねえ、春谷くんの変な噂が広がってるんだけどアレってほんとなのかな?」

純粋無垢な顔で聞いてきた。

「さあね〜でも噂が広がってるしほんとなんじゃない?」

この学校で春谷を庇う人間は三浦と福山さんだけだった。もともと無関心の人間が多いので噂を確かめようともせず信じ込んだ。バカばかりだ。

春谷はこの状況にイライラし始めた。福山さんとも話すのが減ってきた、もうすぐだ。春谷も自ら弁明したらもしかしたらこうはなってなかったかもしれないのに。

こうなったらもう終わりだ。最後に福山さん自らがこの関係を壊し終わらせる。

「ねえ本当なのかな、この噂って?」

「何度も言ってるじゃない、わかんないって」

福山さんももっと早く言っておけばよかったのに。なんで聞かなかったんだろう、でもそんな優しさのようなものが愚かしくて愛おしい。

「私、今日の放課後に聞いてみる!」

「いいじゃない聞いてみなさい」

、、、、危ない、笑みが溢れそうだった。


22章 キョウチクトウ


「ハアハア、、、おい木村っ!待てって」

俺は木村を追いかけていた。

「、、何」

目にクマができた顔がこちらを向いた。

「福山さんが、、泣きながら教室を飛び出してのをみた、、!アレはなんなんだ。」

俺は木村に問いかける。

「しらないわよ。」

「っ!そんなわけないだろうが!今回の一連の原因はお前だろ!」

「なんのことかしら。」

「しらを切るな、、!噂を流し福山さんに春谷の地雷を踏ませたのはお前だろ、、!」

「あら、私は福山さんを唆したりしてないわよ。あの子の意思であの子が実行したのよ。」

「、、なんでこんなことしたんだ、人が変わったみたいだ。」

「だからなんの、」

「俺はもうわかってるんだよ!!自分でこの出来事を調べた、噂をたどったら行き着いたのがお前だったんだ、、なんでこんなことしたんだ、福山さんの笑顔を見て嬉しそうにしてたじゃないか、」

木村は俺を見てため息をつき、喋り出した。

「そう、わかったのね。でも今更もう遅い。全て私の思い通りに進んだ。」

「どうしてこんなことをしたんだ、、」

「あんたには分からないわ。こんなことより、心が壊れた春谷君を励ましに行ったほうがいいんじゃない?」

だめだ、、もう俺が何を言ってもだめだ、木村にはもう俺が見えてない、遠くに行き過ぎてしまった。

「、、、そうだな、、」

死んだような声で言うと

「じゃあさようなら」

と帰ってしまった。俺はあいつのことが何にも見えてなかったんだな、あの目のクマは相当無理している。元々優しいやつがあんな残酷なことをしたら罪悪感に押しつぶされてしまうに決まってる。

「もっと相談に乗ってやってたらよかったのか、」

とか考えてたら、不意に前、俺が木村に言った

『独りよがりだね』

が浮かんできた。


最終章 白い彼岸花


私は今福山さんの家の前にいる。夜紛いの空を見上げ、そろそろだなと思っていると、奥から福山さんが歩いてきた。近くまで来て顔を覗くと泣きつかれたような顔をしている。

目の前に来て、私に泣きながら訴えてきた。

「春谷君はね、、苦しんでた、、でもね私じゃ足りなかったの、、拒絶されちゃった、。」

あまりにも上手く行き過ぎてゾクゾクする。これで、、!私が独り占めできる!

私は福山さんを正面から抱きついた。

「大丈夫、、!私はずっといるよ、、、、、、、、愛してる」

想像を形にするって難しいですね

アドバイス待ってます

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