花嫁修行?
今日はいつもより遅い投稿になりすいません。
誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。
「お嬢様、朝ですよ」
いつものようにマリアがカーテンを開けて、朝の光を部屋に入れる。
「ううん、もう朝?今日の朝ごはんは何かしら?」
「さあ、何だろうね?コックに聞いてこようか?」
ん?ルークの声?
「ルーク?」
「おはよう、アンジェ。寝起きもかわいいね」
目を開けるとドアップのルークが、私を見つめていた。
ベッドに添い寝状態だ。
「わっ、なんでルークがベッドに?」
「ひどいなその驚き方。愛する婚約者を優しく起こしにきただけなのに」
寝起きのイケメンアップは心臓に悪い。
「ルーク様、お嬢様は朝の支度をしますので、出て行っていただけますか?」
マリア…さすが長年私の侍女をしているだけある。
ルークの扱いがうまい。
「わかったよ。アンジェ、また朝食の時にね」
そう言ってルークは手を振りながら部屋を出て行った。
「そうだ、私は昨日から1ヶ月、ルークの家で過ごすのだった」
未来の嫁としてさっそく寝坊はまずい。
「マリア、支度をお願い」
かしこまりました。
朝の支度はマリア1人で充分だ。
しかしこの家に嫁いだらさすがに侍女が1人というわけにもいかないだろう。
朝食の席にはなんとか公爵様とサラ様よりも先に着けたようだ。
ふー、危ない。
そこへ公爵夫妻がやってきた。
「おはよう、アンジェ。昨夜は遅くまで悪かったね」
公爵様とサラ様は討伐に行けなかったので、昨日は夕食後ルークも交えて、ずっと討伐の時のことを聞かれていたのだ。
公爵様はとくに、国一番の剣士と言われている剣豪で、今回の討伐も参加したくてしょうがなかったのだが、もしもの場合王都を守る責務があった為、泣く泣く残ったそうだ。
さすがはルークのお父様、とてもお強いのだ。
「アンジェ、今日は朝食を食べたら、私と街に行かないか?」
サラ様が言った。
私はいいの?と言う思いを込めてルークを見た。
「アンジェ、お母様と街に行っておいで」
フォードの街を見るのは久しぶりだ。
「はい、ぜひご一緒させてください」
朝食後、私とサラ様と侍女頭のソフィーさんは街へと出かけた。
まず最初に立ち寄ったのは仕立て屋だった。
ラスティさんと言うお母様達くらいの年の綺麗な女性が店主兼デザイナーだ。
少し個性的な、でも動きやすそうなドレスを着ている。
「ようこそいらっしゃいました、サラ様。それとそちらの可愛らしい方がアンジェ様ですか?」
「そうだ。ルークの婚約者のアンジェだ。アンジェ、こちらは私の古くからの友人で私がいつもドレスを仕立ててもらっているラスティだ」
「お初にお目にかかります。店主のラスティと申します」
「アンジェです。よろしくお願いします」
「ラスティ、アンジェにまず夜会用のドレスを2、3着仕立ててくれ。それとお茶会用のドレス2着だ」
「そんなに沢山?公爵家の私の部屋のクローゼットにもいくつかあった気がしましたが?」
「あれは婚約前のものだろう?普段着にはいいが、公爵家のものとして正式に招かれた場合は別だ」
「アンジェ、これからアンジェは周りから次期公爵夫人として見られる。アンジェの装いは公爵家の経済状態を想像させるんだ」
「経済状態ですか」
「アンジェが質素な装いをしていたら、我が公爵家の経済状態が苦しいのではないかと貴族達から侮られることになるんだ」
「なるほど」
「派手にする必要はない。上質なものだとわかればいいんだ」
「そうですよ、若奥様。奥様とラスティ様にお任せくださいませ」
それならお任せしよう。
「わかりました。ラスティさん、よろしくお願いします」
「はい、お任せください。しかし創作意欲をかき立てられる美しさですね。着せたいものがどんどん浮かびます」
「そうだろう。アンジェはかわいい自慢の嫁だ」
そんなふうに思ってくれているなんて、嬉しい。
私にとってもサラ様は幼い頃からお世話になってる第二の母だ。
たとえルークのお母様でなくたって大好きな存在だ。
そうしている間にもラスティさんはどんどんデザイン画を描いては床にばら撒いていく。
え、すごい。
「すごいですね、今こんなにデザインを思いついたんですか?」
「あなたは特別ですわ。あなたをひと目見てから着てみてほしいデザインが頭から溢れて止まらないんです」
サラ様が床に落ちたデザイン画をいくつか拾い上げた。
「アンジェ、ドレスに何かリクエストはあるかい?」
そんな気持ちは全くない。
「いいえ、派手すぎたり、重すぎたりしなければ大丈夫です」
「それでは、これと、これと、これもいいな。それと、これとこれだ」
すごい速さでドレスのデザインが決まっていく。
「とりあえず、その5点を急ぎで頼む」
「はい、かしこまりましたわ。では採寸させてもらいますね」
私はあっと言う間にスタッフの皆さんに取り囲まれて、下着姿にされていた。
そしてまたあっと言う間に採寸が終わり服を着せられていた。
プロだ。
「それでは出来次第公爵家にお待ちいたします」
我に返ると全てのことが終わっていた。
「これも魔法?」
「現実ですよ、若奥様」
ソフィーさんが優しく言った。
読んでいただきましてありがとうございました。
引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。
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