さあ、遠征だ③
誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。
旅は順調に進みそろそろ辺境伯領に着くようだ。
あれから何度もルークにバレそうなヒヤリとする時があった。
お姉様のテントにお兄様とルークが様子を見にくることが数回あったし、2度目に立ち寄った町で、補給の物資を買っていると、そこにも偶然ルークが現れたのだ。
お師匠様が先に見つけなければ完全に見つかっていた。
しかし辺境伯領に着いてしまえばこっちのものだ。
今日は辺境伯邸に泊まって、明日は1日休養日。
そしていよいよ討伐が始まるのだ。
「王太子妃様、ようこそいらっしゃいました」
辺境伯とその家族が迎えてくれる。
辺境伯には2人の娘さんがいるようだ。
どちらもセクシーなドレスが似合う、豊満なボディの美人さんだ。
「こちらは、侍女の方ですかな?」
辺境伯は私を見て聞いた。
「こちらはオズワルド様のお弟子さんで、私の大切な友人でもあります。今は私の護衛をしてもらっています」
「なるほど、オズワルド様の。それは心強いですな」
「長旅でお疲れでしょう。まずは部屋にご案内します」
そう言われて辺境伯家の使用人の方に案内される時、後ろから声が聞こえてきた。
「ルーク様とアレン様ももうすぐいらっしゃるのよね。また我が家にきてくれるなんて嬉しいわ」
「早く来ないかしら?このドレスもう少し胸を強調した方がいいかしら?」
「なんとか今回はお近づきになれないかしら」
なに?!
まさかあの姉妹ルークに迫るつもりじゃないよね。
ルークは私という婚約者がいるんですよ。
「王太子妃様、お弟子様、こちらへどうぞ」
「アンジェ、いきますよ」
「は、はい」
私は後ろが気になりながらも使用人の人について行った。
「お姉様!今の聞きました?あんなセクシーなドレスでルークにせまろうとしてるなんて!」
部屋に入るなり私はお姉様に言った。
「落ち着きなさい。アレンはともかく、ルークの婚約は貴族ならみんな知ってることよ」
「それはそうですが…」
「それにルークがあなた以外に全く興味がないこともよくわかっているでしょ?」
「それもそうなんですが…」
でもなんか嫌なんです。
「まあ、わかっていても嫌なものは嫌でしょうけどね」
さすがお姉様です。
うんうんとうなずく。
「まあ、放っておくしかないでしょう」
「それより明日はどうするの?」
「明日はお姉様とゆっくりするつもりです。また街に出て見つかったら困るし」
「そうね、それがいいわね」
しばらくすると、部屋の外が何やらざわめき始めた。
辺境伯家の侍女さんによると、どうやらルークたちが到着したらしい。
侍女さんも明らかにソワソワしている。
「もう、下がっていいわ」
と、お姉様がいうと嬉しそうに部屋を出て行った。
夕食は私は部屋で摂ったが、お姉様によるとやっぱり辺境伯の娘たちがやたらルークとお兄様に話しかけていたらしい。
ルークはあからさまに無視していたようだが。
「まったく明後日は討伐だというのに、なんて神経してるんでしょう」
お姉様が珍しく怒っているなんてよっぽどの態度だったのだろう。
「やっぱり明日は気分転換に街に出たいわ。アンジェ、一緒に行きましょう」
お姉様と街歩きなんて久しぶりだ。
せっかくのお姉様のお誘いを断るなんてできない。
「はい、ぜひ行きましょう」
次の日、お姉様も地味目な服に着替えて街に出かけた。
護衛の騎士さんたちはいるが、少し離れたところで見てくれている。
辺境伯領は王都から離れているだけに街の様子も随分違う。
栄えてはいるが、王都の華やかさとは違って冒険者の街という感じだ。
「お姉様、道具屋があります。少し見てもいいですか?」
「もちろんよ」
道具屋に入ると変わった素材の多さに驚いた。
「すごい、いろんな種類の魔石がありますよ」
私は品物の珍しさに興奮してすっかり油断していたのだ。
「え、スゴイ!この魔石雷属性じゃないですか?何の魔物の魔石だろう」
「買ってあげようか?アンジェ」
「え、いいんですか?」
振り向いた私は凍りついた。
そこには恐ろしげな笑顔を浮かべたルークがいた。
「アンジェ、話はそこのカフェでしようか?」
後ろでお姉様が額を押さえている。
お兄様も一緒だ。
見つかった…。
読んでいただきましてありがとうございました。
引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。
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