杖は魔法使いの必殺アイテム
誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。
魔法使いといえば杖、杖といえば魔法使い。
こんな初歩的な事に今まで気が付かなかったとはもったいないことをした。
お師匠様から杖をもらったからには、試したくなるのが当たり前。
と、いうわけで、珍しい素材集めプラス杖の試し撃ちにフォード公爵家の魔物の森にやってきました。
今回のメンバーは、わたし、お師匠様、ルーク、お兄様だ。
ルークとお兄様も杖の威力を見てみたいという事で、一緒にくる事になった。
今まで家族にはこそこそ素材集めしてきたけど、結構バレていたそう。
今までの隠してきた努力は一体なんだったのだ。
今日は私の試し撃ち中心で、ルークとお兄様がカバー、お師匠様は回復要員という構成だ。
シンさんがいたら探知が楽だったけれど、S級冒険者は忙しいのだ。
とりあえずどんどん奥に進んでみると、ゴブリンが3体現れた。
「アンジェ、3体いけるか?」
お兄様が聞いたが3体くらい問題ない。
「行きます!」
ドカンドカンドカン!
わあ、ただのファイヤーボールの威力がものすごい。
ゴブリンが跡形もない。
「これじゃあ素材が取れんな」
お師匠様、この杖の威力が半端ないんですが。
「次は氷魔法にしたらどうかな?」
「そうだね、火魔法はちょっと危ないね」
次に出たのはブラックグリズリーだ。
それもかなり大きい個体だ。
ボガン!!
ブラックグリズリーの頭を大型の氷の塊が貫いた。
「え、今のもしかして」
お兄様がこっちを見た。
「アイスランスのはずだけど」
魔法が暴走してるみたいで怖い。
「アンジェの魔力にこの杖は威力が強すぎるようじゃな。これは使い所が難しいのう」
うう、せっかくかっこいい杖をもらったのに、使えないなんて。
いや、待てよ、これだけ威力が増幅するってことは、普段ほぼ使えない属性の魔法ならどうだろう。
「お師匠様、ちょっと風魔法撃ってみていいですか?」
「おう、なるほどな。やってみなさい」
私は近くの木に向かって風魔法を撃ってみた。
「ウインドカッター!」
ザシュッと音がして木に斧で切ったような切り込みが入った。
「お師匠様!いけそうです!」
「やったなアンジェ!」
お師匠様と手を取り合って喜ぶ。
「どういう事だ?アンジェ、いつのまに風魔法出せるようになったんだよ」
お兄様はまだピンときてないようだ。
「アレン、アンジェは元々少しだけ素質があった風魔法を増幅させたんじゃないかな」
私たちが喜んでいる間にルークがお兄様に説明してくれる。
「へえ、すごい杖だな。という事は聖魔法も使えるんじゃないか?」
いけるかも。
「ヒール!」
お兄様の手が少しだけ光った。
「ちょい暖かくなった気がするくらいか。でも鍛えていけば使えるかもな」
まだ魔法の可能性が広がるなんて。
聖魔法が少しでも使えれば、お姉様のお役に立てるかもしれない。
よし、今日から聖魔法の特訓だ。
「何事もほどほどにするんだよ」
そう言うルークの声はテンションが上がりまくっている私には聞こえていなかった。
次の日からヒールの練習が始まった。
そんなに怪我している人はいないので、まずは植物で試してみよう。
杖を片手に、元気のなくなった植物にヒールをかける。
ほんのり光るけど、変化はほとんどない。
もう少し魔力を意識して込めて再チャレンジだ。
「ヒール」
ポウッと光がやや強くなった気がする。
気のせいか葉っぱが元気になってきたような。
もう一度だ。
「ヒール」
その時、目の前がグニャっとして、気がついたら庭に尻餅をついていた。
「お嬢様!どうされました!」
私を探しに来たマリアが慌てて駆け寄ってくる。
「大丈夫よマリア、ちょっと魔法を練習しすぎただけ」
マリアに支えられながら自室に戻ることにした。
幸い部屋で横になったらすぐに体調は回復した。
ヒール3回でこれとは、まだまだ実用性に欠けるなあ。
お姉様のお手伝いできる日はくるのだろうか。
読んでいただきましてありがとうございました。
引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。
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