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お友達ができました

誤字脱字など読みにくいこともあると思いますが、よろしくお願いします。

新商品にハーブティーを追加してから1週間、売れ行きは緩やかに伸びている。


主婦層以外にも肌荒れや便秘に悩んでいる女性は多いらしく、若い女性に特に人気だ。


カウンターで体調を聞いて、それに合ったハーブティーを試飲してもらっている。


要望が多ければもっとハーブティーの種類を増やしてもいいかもしれない。


ある日のこと、私が久しぶりに店に出ていると従者を連れたお忍び貴族風な女の子がやってきた。


マントのフードを深く被っている。


「いらっしゃいませ!」


「あの…こちらに肌荒れに効くお茶があると伺ったのですが」


従者のおじいさんが、私に向かって訊いた。


「はい、ありますよ」


「できれば症状を見せていただきたいのですが」


従者のおじいさんは、後ろにいた女の子と相談すると


「お願いします」


と言って女の子を前にそっと押し出した。


女の子が無言でフードを取った。


ひ、ひどい。


私たちと同じ年くらいの女の子だろうか。


顔中ニキビだらけで、それもひどい炎症を起こしている。


頬のあたりは何度も繰り返すニキビと肌荒れで肌がでこぼこしている。


それを隠したいからだろうが、顔全体に厚塗りのお化粧でさらに肌呼吸ができなくなっているようだ。


これは相当悩んでいるに違いない。


「ジェイド、店をお願い」


私はそういうと、2人を応接室に案内した。


「改めて、初めまして。私はこの店のオーナーのアンジェ=ウィンライトと申します」


私は貴族の礼を執った。


「ウィンライトということは侯爵様の…。初めまして、私はランベルク伯爵家長女のミーシャ=ランベルクと申します」


ミーシャも貴族の礼を執った。


やっぱり貴族のご令嬢だったか。


「いくつかその症状について、質問してもいいですか?」


同じ年くらいの女の子が苦しんでいるなんて。


絶対何とかしたい。


「その肌荒れはいつからですか?いつもそのお化粧をしていますか?」


「肌荒れは2年ほど前からですが、徐々にひどくなってしまいました。お化粧は寝る時以外はずっとしています」


ああ、良くない。


「化粧品はどのような物を使っていますか?」


基礎化粧品は今ないと言うことだったが、おしろいは見せてもらった。


なるほど。


「試してみたいことがあるので、こちらでしばらくお待ちいただけますか?」


私は応接室に2人を残すと作業場に急いだ。


「アンジェ様?どうしました?」


作業していたケイトが驚いた様子で聞いた。


「肌荒れがものすごくひどい女の子が来て、何とかしてあげたいの。ケイトも手伝ってくれる?」


「はい、もちろんです。」


ここで会ったのも何かの縁、できることはやってみたい。


「お待たせ致しました」


ミリーが気を利かせて2人にお茶を淹れてくれていた。


「まず、お肌に負担になっているお化粧を落としていきますね。少ししみるかもしれないですが、我慢してくださいね」


まず私は先ほど作ったクレンジングで優しくメイクを落とす。


そしてハーブで作った洗顔料の石鹸をシルクのネットで優しく泡立てた泡を顔に載せる。


滑らせるように洗ったらケイトに持ってきてもらったぬるま湯で優しく洗い流していく。


ミーシャの赤く炎症を起こした素顔が現れた。


うっ、痛そう。


「これはもう怪我の一種になると思うので、このポーションを飲んでください」


「ポーションですか?」


ミーシャは驚いていたが、ポーションを飲み干した。


シュワシュワという音と共に炎症が治っていく。


やった、第一段階成功だ。


「お嬢様!お顔が治ってきています」


従者のおじいさんが驚いて言った。


「鏡を見ます?」


こくりとミーシャがうなずいたので、ケイトに鏡を頼んだ。


「顔が…顔が治ってる…。あんなに何を試しても治らなかった肌荒れが一瞬で」


ミーシャと従者のおじいさんはボロボロと泣き出した。


良かった良かった。


ポーションが効くかどうかは賭けだったが結果的に大成功だ。


「ありがとうございます。ほんとうに…本当にありがとうございます」


ミーシャはわたしの手を両手で握りしめた。


肌荒れが治って改めて見てみると、スゴイ美少女だ。


青みかかったストレートの黒髪に、同じような色合いの切れ長の瞳には黒々としたまつ毛がびっしり。


大人っぽい和風美人という感じだ。


「お力になれて良かったです」


こんなかわいい子が、ツライ思いをしていたのだろう。


しかしまた再発しないためにはいうべきことがある。


「お二人ともそちらに座って、話を聞いていただけますか?」


私は2人を改めてソファに座らせた。


「ミーシャさんのお肌は敏感肌で、さらにニキビができやすい体質です」


「間違ったお手入れと生活習慣でまた悪化してしまう恐れがあります」


「まずお化粧品を見直すこと。よければ、このお肌に優しい化粧水と乳液をどうぞ。さらにお化粧は肌呼吸を妨げないものが良いです」


ミーシャはうなずいた。


「食べ物は脂っこいもの、甘いものを食べすぎないように。野菜やフルーツを多めに摂ってください。美肌のハーブティーもおすすめですよ」


「はい、これから生活にも気をつけます」


「お嬢様は肌荒れを気にしてほとんど外に出ない生活をしてきましたが、これからはお友達もできるでしょう。アンジェ様、本当にありがとうございました」


従者さんはさっきから涙が止まらず、ずっとハンカチで涙をぬぐっている。


「それから、あの…」


ミーシャはモジモジとしている。


かわいいな。


「良ければ私とお友達になってください!」


「!!」


私と?そういえば私も同年代の女性の友達が全くいない。


ルークの弟のロイはいるけど、同い年の兄のような弟のような存在だ。


「私こそ、ぜひお友達になってください」


私は初めての友達に嬉しくなってにっこり笑って手を差し出した。


「天使様…」


ミーシャはなぜかそう呟いて、私の手を握った。



読んでいただきましてありがとうございました。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

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