行きたい
僕はゆっくりとした。
「やだね」
君は言った。
「うん」
沈黙が流れ、夕暮れの空に、吐き捨てるように言った。
「学校なんて、消えればいいのに」
「学校が好きな子も居る」
返された言葉に、苦笑いする。
「そうだね」
星空を眺めながら、君が言った。
「綺麗だね」
「うん」
また沈黙が流れた。
「私、帰るね。また、明日」
歯を見せて笑った彼女に、うんと返した。
黄色い光が見えた。夜明けが来た。
震える足で立ち、動悸が止まらない心臓で生きる。
君が居るから、大丈夫。大丈夫、だから。