表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

白髪少女はあの丘でもう一度笑う。

それはいきなり始まった。白髪少女 莉世からの一通の手紙によって。

俺は村瀬 快斗。ごく普通の家庭に生まれ、普通の暮らしをしていた。しかし、その普通は2日前に無くなった。

遡ること2日前…。

ピピピピピピピピピ…と、朝1番に聞く音がいつものように流れる。今日も学校か…と、平日の朝は毎回思う。特に月曜日なんか、始まった…といくつの学生が思うことか。俺は使い古したパジャマを着ながら階段を下りて、そのまま洗面所へと向かった。顔を洗い、顔を上げると寝起きの顔が目の前の鏡に映った。これも日常だ。もう一度上へ上がり、制服に着替え再び下へと向かった。ドアを開けると、すでに朝ごはんが用意されていた。なんの躊躇もなく俺は椅子へと座った。母がおはようと声をかけると、俺はおはよ…と少しそっけなく答えた。なんてったって思春期だ。母親の朝の挨拶におはよう!と元気よく返事するやつは、ものすごく家族思いのやつか、マザコンしかいねぇだろ。そっけなくなるのも仕方ない。そんなことを考えていたら、朝ごはんを食べ終わった。吸い込まれるようにドアへと向かい、行ってきます。と、小さな声で家を出た。学校の授業もつまんないし、親とも上手く接せないし、どこへ行けばいいんだよ。などと考えていたら、隣の家の莉世と会った。長い綺麗な白髪の髪をなびかせ、大きな目に長いまつ毛、整った顔立ち。とても綺麗だ。彼女は俺と幼なじみで、幼稚園から高校までずっと一緒だ。莉世は大人しく基本無口。それは中学2年の時からだと思う。昔はすっごく元気だったのに、。幼なじみだが何も知らない。莉世はぺこりとお辞儀をし、逃げるように走っていった。学校に到着し、様々な声が聞こえてくる。下駄箱を開けると、一通の手紙が入っていた。それをカバンに入れ、人影のない場所へと行った。宛先は、間違えなく俺だ。その手紙は星莉という人からのものだった。この学校の人だろうか。初耳だ。まさか、ラブレターとか?いや、それは無いな。しかし、どこか俺は期待を胸に恐る恐る開けた。そこに書かれていた内容は、


拝啓 村瀬快斗様

貴方に、お願いがあるのです。私は星莉(せり)。莉世の体の中にいる者です。私は私の意思で莉世を操ることが出来ます。しかし、普段いるのは通常の莉世。莉世が無口なのも莉世の意思です。莉世はあることにより、感情が消えかけています。今はまだマシな状態です。「あること」というのは、お伝え出来ませんが、まだ間に合います。莉世の感情が完全に消えてしまう前に、どうか莉世をお救い下さい。私が何者かは存じ上げることは出来ませんが、私は貴方達の味方です。それだけは分かってください。最後に一つ、莉世の感情を戻す方法は、「彼女の望みを叶えろ、そうすれば彼女はあの丘でもう一度笑うだろう。」としか、書いていません。ごめんなさい。私にもよく分からないのです。突然なのに、こんな事お願いしてごめんなさい。しかし、貴方がいないと莉世の感情が無くなってしまいます…。 星莉


何だこの手紙の内容は。イマイチ分からん。でも、とりあいずヤバい状況みたいだな、。これからどうするか…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ