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賢しい神父

野良犬

作者: 与太話 ヒロ

 年頃の男児二人が競うように各々の砲身を磨いていた。


「無駄撃ちは教えに背く行為だ。快感を感じてはいけないから早撃ちしなさい」


 お手本にと神父はものの数秒で発射した。

 弾道は綺麗な放物線を描いた。


「大人ってすげえ」


「こんな遠くに飛ばせないよ」


 得意気になった神父は手入れの作法も教えることにした。

 油を差して野良犬(ばたいぬ)に差し向ける。


「さすがは神父様!」


 だが目論見は外れ、大砲は噛み千切って持ち去られ、神父は絶叫した!

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