ホグワーツ魔法学校の少女について
1.16
やっと・・・やっと『ハリー・ポッター』の1巻を読み終えることができました。
世界から遅れること20年・・・
たった一冊読むのに半年近くもかけて、とうとうハーマイオニーの真実にたどり着いたのです。
そう。ハッキリ言ってこの1巻は、ハリーのためにあるのではありません。
ネットでいくら語られても語り尽くされることのない、ハーマイオニー・グレンジャーの一大冒険絵巻だったのです。
・・・鼻持ちならない優等生として登場し(何で作者は女性にも関わらずあそこまで皮肉に書いたのか解りませんが《同級生に似たような子がいたのだろうか?》)、いじわる教師スネイプにも果敢にコミットしようとし、手を教室の天井に届かせるような心持ちで、プルプルふるえて伸び上がるように答えを発表しようと挙手するも無視され、やがては、自分のミスからクラスを減点させて涙を落とす彼女。
(著名すぎるのでネタバレいきますが)
難関に行く手を阻まれるクライマックスで、炎を前にして理知の輝きを見せ、少女はただいつもの実力を発揮してみせた。
誰よりも努力してきた自分のことを認めてほしくて、それでもひっそりとした戦いでしか真価を発揮できなかったハーマイオニー。
最後に、全校生徒が注目する中で、孤独な活躍を称賛され、自分の腕の中に顔を隠して泣いた彼女の思いは、本当に言葉にできないものに感じられました。
ハーマイオニー・グレンジャー。
優秀であるがゆえに、”彼女なら当たり前”の陰に努力が隠れてしまった不遇の娘。
名前からしてすでに奇跡でした・・・。