第一話 終わりと始まり
これは人生(輪廻転生で他の生き物になる事を含む)とは神様になるための試練又はゲーム(ポイント稼ぎ)であると言う設定で、手違いにより立身出世しなければ大量にポイントを失うゲーム(人生)に参加してしまった不幸な主人公が農民から王様めざして頑張る話。
世界設定は平安時代~戦国時代くらいをイメージ、強すぎない魔法
20××年 俺(武田春伸)は孤独な人生を終え息を引き取とうとしていた
まばゆい光に包まれ意識が薄らいでゆく「これが死ぬと言うことか...」と思っていると...
『お帰りなさいませ御主人様!』
驚いて目を開けると、そこは天空の雲の上のような場所だった
そして声の主はかわいい女の子の妖精で羽があり宙を飛んで微笑んでいる。
「御主人様?」
俺が質問すると女の子の妖精はキョトンとした顔で俺を見た
俺はここが天国で「もしかしてお世話が係りか?」などと考えていた
『ミミを忘れてしまったのですか? そっか~ ゲームに負けてしまって記憶が奪われたのですね。』
彼女は悲しそうな声で言った
「ゲーム?」
俺は怪訝な顔をしながら聞いた
『そうですね~ 何と説明すればいいのかな... 輪廻転生は分かりますよね』
「もちろん」
『輪廻転生はプレイキャラクターを毎回選ぶ行為といっていいでしょう』
「プレイキャラクター?」
『そうです人間や猿、すべての生命体はプレイキャラクターです、あと食物連鎖の頂点ほどプレイコスト、つまり消費ポイントが高くなる傾向にあります。』
「ポイント?」
『ポイントはキャラクター選択の時に消費し、キャラクターの活躍に応じてゲットできます。』
「ポイントってキャラクター選択にしか使えないの?」
『とんでもないポイントは最終目標の神様になるために必要なんですよ』
「いや別に俺は神様目指してないんだけどな」
『ブッブー すべての生命体は神様になるために輪廻転生を繰返す事になってます!御主人さまは神様になるため輪廻転生を繰返す神様見習いなのです!』
「神様見習い? もしかして俺ってけっこう偉いさん?」
『言いにくいのですが御主人様... 神様見習いはゴミほどいます』
「えっゴミ... そんなに多いの?」
『生命体は皆さん神様見習いですね』
「それって100兆とか余裕で超えるよね?」
『残念ながら地球のような星だけも無限にあります、だから生命体なんて......ね』
分かるでしょ、察してよと言う口ぶりである
「じゃあ天国や地獄は?」
『ないですよ~』
「....」
やはり俺の常識が通じない
「じゃあ俺がゲームに負けて記憶を失ったって言うのは何?」
『人間をプレイするには1万ポイントが必要なのですが、ポイントが足りなかった御主人様はご自分の記憶を質に入れ人間となったのです。ですが結果は最悪、10000p使って100pのリターンの大赤字でした。よって現在の御主人様の所有ポイントは100pです。あと質から記憶を取り出すには利息込みで12000P必要です。』
「なんでそんなに赤字なの?」
『人間は人気職ですから必要Pがとても高いのにリターンPがとても低いのが特徴です』
「じゃあもう人間にはなれないって事?」
『特別ルールのリベンジモードにより1回だけ人間となる事が可能です。さらに通常は使用できない前世の記憶が使用可能ですよ。』
「そりゃやらなきゃ損だろ」
『勝利するには平民から王に登り詰める、又はそれに見合うほどの活躍が必要です』
「無茶言うなぁ~ でもやってみるわ」
『いいのですか? 勝てば記憶回復と10万ポイントが得られますが、負けたら記憶は完全消滅してマイナス1000兆ポイントになると言うのに!!』
「いいわけないだろ!!」
『じゃあ次の転生は私のおすすめの『蚊』なんてどうですか? 人間の血を吸うとポイント高いですよ~』
「やだよ叩かれて即死じゃないか!」
『人間の血を吸って逃げ切った時の快感が忘れられないって『蚊』は人気職なんですよ』
「なんかムカつくな! でも蜘蛛とかウンコの中の細菌とかやりたくないし蚊になってみるか?」
『じゃあ次は『蚊』と言うことで転生準備しますね』
「ああ 頼むよ」
『あ~ダメですね ごめんなさい御主人様ぁ~』
「えっ 何?」
『時間切れです ごめんなさ~い』
「時間切れって何?」
『御主人様が帰還してから5分以内に何かに転生しない限り、リベンジモードが自動スタートするのです』
「キャンセルしろよ!」
『無理です! 早く設定しないと適当に設定した人間でスタートする事になりますよ!急いでください!』
俺は急いでミミの元に駆けよりタッチパネルを操作した
世界選択
魔法 あり ←
魔法 なし
「あった方が面白そうだな」
魔物あり ←
魔物なし
現代
近代
近世
中世 ←
古代
原始
「王になるならこのあたりかな?」
性別選択
男性 0P ←
女性 0P
両方 20P
「両方ってなんだよ!」
顔
男前 100P ←
普通 20P
醜男 0P
「次は男前になってみたいぞ!」
「ポイントが無くなりました残りは自動設定されます」
そして俺を眩い(まばゆい)光が包んでいく
「ご主人様 前世の記憶の定着などでスタートはおそらく6歳からです 頑張ってくださいね!」
ミミの言葉を聞きながら俺の意識は光に飲まれ消えていく.....
「ミミ、お前御主人様に技と無謀な挑戦させただろ」
『あれナルお兄ちゃん来たんだ』
「ああ御主人様が帰って来たみたいだから急いで帰って来たんだけど会えなかったな」
『ここで一緒に応援しながらご主人様の帰りを待とうよナルお兄ちゃん』
「そうさせてもらうよ」