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アヤメちゃんの短編日記  作者: 深光
創世記の話
1/11

ふぇっくんの虫

第38部のお話で飛ばされた部分です。

ネタバレは、特にありません。

 ふぇっくんが、生き物を作ると言ってはりきって出て行った三時間後くらいに彼女(彼?)は戻ってきました。

 その生き物を見たとき、彩萌は恐怖を覚えました。


「きっ……気持ち悪いです」

「きめぇマジ無理だわ。お前マジ無いわなんだよそのキモいの、こっち持ってくんなよ」

「えー! なんでー? つるつるしてて可愛いじゃーん、この緑色のとことか大きな目が可愛いよ!」


 ふぇっくんが作ったのは、イナゴの顔をした毛の無いウサギでした……。

 みんな変な顔をしたけど、一番嫌がったのはフレアマリーさんだった。

 フレアマリーさんは、どうも虫が嫌いらしいです。

 すごい……ジャンプ力で気持ち悪い。


「焼いたら美味しいかもよ?」

「えっ……、むーちゃんこれ……食べるの? 食べるの?」

「いや、ウサギ肉とイナゴは食べられるのだろう? もしかしたらこれも変なだけで食べられるのかもしれない……」


 食欲的な目を向けたのは、むーちゃんとテスさんだけでした。

 グラーノさんはどん引きしてた、イナゴウサギさんにどん引きしたのかむーちゃんたちにどん引きしたのかはいまいちよく分からないけど。

 ディーテさんは興味深そうに見てたけど、触ろうとはしなかった。

 ユースくんの感想は「目がきらきらしててー綺麗……かもしれないねー」だけだった。


「これを僕の森で繁殖させる! あとね、こんなのも作ってみたんだー!」


 ふぇっくんはリュックに、ウサギを押し込んでた。

 中は不思議空間に繋がっているらしい、……本当に大丈夫かな?

 そういえばあんまり後ろから見ないから今まで気が付かなかったけど、ふぇっくんのちょうちょみたいな羽はあれだった……、リュックから生えてた。


「ねことせみの融合技だよー! カッコいいでしょー!」

「俺はお前の感性を疑うぞ、かっこよくねぇよ、何だよそのもこもこしたキモいの。絶対ひっくり返すんじゃねぇぞ」


 フレアマリーさんと同じくひっくり返った姿は絶対に見たくないと思った。

 上から見た感じは可愛いですけど。

 なんか上から見れば猫さんっぽい感じなんだけど、ちょこんって耳みたいなのが尖がってて。

 でもその耳っぽい尖がった部分……口でしょ? カブトムシ的な口ですよね?

 足は虫だよ、すごい虫っぽい。でも羽が無いから飛べないんだって。

 ネコゼミさんはにょあーんにょあーんって感じで鳴いてました。

 あと、動き方がゴキブリだった。しゅんびん。

 これ、ネコゼミというかネコブリじゃないですか?


「火をつけたら面白い動きするかもよ」

「止めてください! 怖いことを言わないでください!」


 さすがのむーちゃんも、食べようとは思わなかったらしいけど発言が残酷だった。

「夜にやったら、流れ星みたいになりそうだねぇ」ってユースくんが笑って言ったけど、まさか君たち同じ感性もってないよね……?

 でもユーヴェリウスはムールレーニャの弟分って設定が未来にはあったよね……、なんか怖い。

 グラーノさんは相変わらずのどん引きだし、ディーテさんも興味深そうに見てるだけ。

 というか、よく見たら二人とも逃げ腰だった。

 フレアマリーさんはなぜか彩萌を抱き上げてた、もしかして飛んできたら盾にするつもりですか?

 こんなメンバーの中で、一人だけテスさんがネコゼミさんを触ってた。

 感想はただ一言「思ったよりもぷにぷにしてて気持ち悪い」だった。

 気持ち悪いって……思ってたんだね。

 ふぇっくんは不評だったのが不満なのか、むっとした顔でネコゼミさんをリュックにしまってました。

 あからさまにディーテさんとグラーノさんとフレアマリーさんがホッとしてた。

 この三人は虫がすごい苦手なのかな?


「次はねぇ、胴が長くてちっちゃい犬の話してたでしょ? あれとゲジゲジを混ぜたのを考えてる!」

「絶対に持ってくんじゃねぇぞ、持ってきた日にはお前の森を干ばつさせてやるからな」

「こんなに可愛い生き物達が居るのに! 酷いよフレア! 極悪人だ!」

「きゃははっ可愛いと思ってるのはフェクタ・カクタスだけだと思いまーす! 乾いちゃったら虫達のミイラが出来るねっ!」


「お土産に最適じゃーん」とすごい良い顔で笑うむーちゃんは、残酷である。

 彩萌がもし未来に生きてても、ぜったいにふぇっくんの作った森にはいきたくないなぁって思いました。

 でも虫のミイラなんてお土産、もらっても嬉しくないよね……。


「じゃあなんだったらいいのさー! 小人にトンボの翅でも生やせって言うの!?」


 こうして妖精さんは生まれたのでした、って話ですか?

 ちなみにふぇっくんの手で最初に生まれた妖精は、……顔もトンボでした。

 ありえない、とフレアマリーさんに言われてました。

 あと森を干ばつさせようとしてた。

 流石にかわいそうだからってディーテさんに止められてましたけど。

 それと足元に妖怪みたいな虫が居たことは彩萌はフレアマリーさんには一生言いません……。

 なんでカマドウマに人の顔付けたし……、ふぇっくんの趣味はやっぱり理解したくない。

 あとで聞いたら、あれは試作品らしい……何を作るつもりだったんですか?

 こうして妖怪は生まれたんですね。





 ――フェクタ・カクタスが森を作るお話

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