領地軍の立て直し 3
3日たったらシチミが帰ってきて報告があるというので、お兄様、私、シラヌイ様、セリ、イチミ、そして、ヒサギ様に先生も執務室に集まりました。
「ご報告しまぁす。
現エアグラフ侯爵のクズっぷりが親譲りっぽいです?
本来、エアグラフ家は、領地軍を統括する討伐特化として強い子を育てよう!と、長男だろうが次女だろうが実力主義、才能ある子を後継として、もし、一人娘しかいない場合も、一番才能の有る優秀な婿を厳選し、エアグラフ家を領主軍としてずっと機能させてきたようです。
それを、エミリオ様方の祖父である現侯爵の父親、つまりエミリオ様方の曽祖父が、本家の意向ぞ!と、エアグラフ家に自分の息子を養子に出し、強引にソイツを跡取りにしちゃったんですよ。
それで元々いたエアグラフ家の跡取りが軍の統括として軍をまとめあげるも当主は別、という事例を作り出したそうです。
その当主というのが、エアグラフ家の先代当主。
現侯爵であるエミリオ様方の祖父の弟君です。
この方、実力もないのに討伐に出て亡くなってますが、それも、今のエアグラフ家の当主が早く当主になりたくて画策したんじゃないかと言われてます。
つまり、今のエアグラフ家の当主は、血筋で言えば、エミリオ様の父親の従兄弟になります。
そして、本来なら元々のエアグラフ家の者を軍の統括にするはずが、伯爵の権限で自分の弟を統括に、
元々のエアグラフ家の人間は今、軍隊長になってます。
この人が実質、討伐の指揮を取っており、
今や
エアグラフ当主、領地軍統括がお飾りです」
「「クズだな」」
ヒサギ様と先生、同意しかありませんわ。
「曽祖父から綿々と受け継がれたクズの系譜。どうしよう、恥ずかしいぞ、これは」
お兄様が頭を抱えています。
「まず、エアグラフ家の者に系譜を戻さないと、クズがのさばる。
その軍の隊長とコンタクトを取ろう。シチミ頼む」
「了解っす。
あとまだ報告が続くんですが、良いです?「お、おぅ」
んじゃ、続けるっす。
エミリオ様達が討伐の見学をしたいって要請したので、大喜びでエミリオ様を魔物の中に置き去りにする計画を立ててます。
現在の伯爵は、伯爵だけでは飽き足らず、エアトル侯爵家の乗っ取り計画を立ててるみたいですね。
エアトル家の跡取りが居なくなれば、自分の息子を養子に出して、侯爵と軍を掌握、実質的なエアトル家の舵取りを自分がする、と妄想しているみたいです。
えっと、エミリオ様が居なくなっても、まだ現侯爵も存命だし、エミリオ様の父親がいるし、無理っすよね?」
「都合の良い事しか見えない、クズの系譜の特徴をこれでもかと引き継いでる、ある意味、ものすごぉくエアトル家に相応しい人?」
お兄様、疑問系になってますが、めっちゃ眉間にシワがよってますわ。
「ちなみに、その息子とは?」
「まだ、生後5ヶ月っす」
「クズ具合が上がったわー。
で、僕を魔物の中に置き去りにしようって、護衛込みでだよね?
シラヌイ様、めっちゃ暴れてくれますよね?「承った」
まぁ、それは想定内として、ディには?何かしそう?」
「お嬢様は、自分の都合の良いところに嫁に出そうとしてるみたいですね。
顔が良いから、高く売れる、とか言ってました」
「「よし潰そう」」
お兄様とシラヌイ様の声が副音声込みで被りましたわ。
「戦争が起きるぞ。しかも、止める術がないわい」
先生が額に手を当て天を仰ぎ、なかなかに怖いことおっしゃってます。
「戦争じゃないわ!!殲滅よ?」
ヒサギ様?!さらに過激!
ちょっと待って、セリ!
殺気駄々漏れで、高速で首を縦に振るのは止めなさい!
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